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オンライン申請の資格代理人方式について詳細に解説!!

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オンライン申請についてはある程度理解できている方もオンライン申請の資格代理人方式と聞くと「一体何のこと?」という方が多いのではないでしょうか。

今回はオンライン申請の資格代理人方式について解説するとともに、この資格代理人方式の今後の見通しについても考えていきたいと思います。

資格代理人方式とはそもそもどのようなもの?

オンライン申請は全てが電子化できているわけではない

不動産登記をする際に電子申請、オンライン申請をすることがこれまでもできましたが、完全な形でのオンライン申請はできませんでした。

例えば公文書や銀行が作成する文書などは電子化することができないため、一部分は紙媒体などを用いて申請するような形でした。そこで登場するのが資格代理人方式です。資格代理人方式とは、不動産登記の申請を行う際に申請する情報と一緒に添付する情報をPDFにして、資格者代理人と呼ばれる人物が電子署名をつけて法務局に送信するやり方です。

これまでは紙媒体の資料の提供を受けてそれを登記官がチェックをするような形であり、その資料を法務局で30年間保存する形になっていましたが、このやり方によってPDFを30年間保存する形になり、紙媒体の資料を登記官が確認しないことになっています。もちろん、PDFそのものに不鮮明なところがあれば再び提出を求める形にはなりますが、そのあたりをしっかりとしておけばわざわざ法務局に紙媒体で提出しなくてもいいような状態となります。

現在、不動産登記に関しては書面での申請と旧来のオンライン申請、特例方式によるオンライン申請があり、ここに資格代理人方式が加わることで4つから選べることができます。旧来のオンライン申請のやり方は電子化が非常に困難なため、ほとんど機能していないのが実情です。特例方式は、先にオンライン申請を行った後で添付すべき書類を郵送するか、それとも法務局に持参して申請する形になり、現時点ではこちらが主流になっている状況です。

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オンライン申請に必要な電子署名について理解しよう

資格代理人方式と司法書士の関係

資格代理人方式が実際に認められるのは、特定の司法書士が資格者代理人として認められるか、自治体などの官公署の嘱託などに絞られています。結果的に司法書士が代理人として仕事をすることになりますが、この制度が始まることでわざわざ法務局に出かけるなどの業務が原則的になくなるため、受注を受けやすく非常に便利になります。その一方、失敗はますます許されなくなるという責任も伴うことは確実です。ちゃんとPDFにするなどのことが必要だからです。

また法務局で扱う原本は電子データになっているものであり、これまでの紙媒体の原本は司法書士が管理することになります。つまり、この管理体制をどのようにするかが大きな問題です。何らかの問題があった場合に廃棄してしまったとなれば、それが本物かどうかがわからなくなるため、厳重な管理が必要になります。司法書士の仕事はこれによって大きく楽になる一方、その負担は同じように増すことから今後の行く末が心配されているのは間違いありません。

資格代理人方式は平成31年度の中で行われることになっており、それまでに司法書士などは準備に追われることになります。気をつけておきたいのは現在主流となっている特例方式を利用することはできるものの、先に資格代理人方式を用いながら後で特例方式に変更することはできません。そもそもオンライン申請は平成20年から行われているものの全く機能していないために改良が加えられ、現在に至っています。

これに伴うメリットは遠隔地の不動産の登記を行う場合に、その遠隔地にある法務局へ行かずに済むという点です。これまではわざわざそのエリアの司法書士に代理をお願いすることになっていましたが、すべてを電子化することでその心配はなくなりました。司法書士が電子署名をし、それを全面的に信じてくれるようなものであり、司法書士のステータスを上げる改革の1つです。紙媒体ではなく書類の電子化を進める動きの1つにもなっています。

現場では不安の声が大きく、今後どのように管理をしていけばいいかなどの懸念があるのも事実であり、まだ詳細までは決まっておらず、そのルールも曖昧な部分があり、まだまだ時間がかかりそうです。それでも、これが実現すれば日本全国どこにいても司法書士の仕事ができるようになるため、このやり方はプラスです。

資格代理人方式を利用するために必要なものを理解しよう

資格代理人方式を利用するために必要な5つを理解して準備しよう

資格代理人方式を利用する際、添付書類などを提出時に必要なものですが、まずは印鑑証明書です。依頼人から印鑑証明書の提供を受けますが、この時は証明書を発行してから3ヶ月以内の印鑑証明書の原本を提出してもらうことになります。そして本人確認をしっかりと行った上でPDFを作成します。同じように住民票のコピーも提出してもらい、ここでも本人確認を行ってからPDFを作成します。PDFにした印鑑証明書は3ヶ月以内なら何回でも使えるのが大きなポイントです。

必要なものとしては登録免許税も必要になります。資格代理人方式の場合は電子納付に限定されており、印紙納付はできないことになっています。電子納付はインターネットバンキングやATMを使って利用できるため、これらについては特に心配することはないでしょう。また複数の登記が必要になった場合は一括した納付もできることから、そのあたりは便利になります。これまでは審査の前に納付をする形でしたが、今後は審査が終わってから納付ということで特に問題はありません。

登記識別情報提供様式というものも必要になります。これは申請した人物の名前や登記の目的、権利者の名前が書かれているものであり、資格代理人方式では代理人の電子署名があればいい形になります。申請書を作成する際に登記識別情報提供様式が自動的に添付されます。この部分に関しては特例方式とさほど変わらない部分なので、特に心配はいりません。

当然ながらPDFを作らなければならないので司法書士電子証明書やオンライン申請をするシステムで動作が確認されているPDF変換ソフト、署名をするためのソフトや電子認証システムなどが必要です。どのソフトが変換するのかなどは事前に明らかになっており、それを用いれば大丈夫です。最初の設備投資にそこそこの値段がかかるところですが、それなしにはオンライン申請はできないため、惜しみなく投資を行わなくてはならない部分です。

他に必要なものですが、紙媒体の原本を保管するスペースが必要です。厳密に言えば、原本の保管義務はないため、特に用意しなくてもいい部分ですが、万が一何かあった場合に義務がなかったから保管はしなかったということになった場合、トラブルの時に対応しにくいということが考えられます。実際に依頼をしてくれる人に対しても義務はないので保管はしていないと言っても納得してくれるかは微妙です。厳重に保管するスペースはこの場合必要だと思ってよさそうです。

1度資格代理人方式を利用したら他の方法が使用できないので確認をしっかりと

1度資格代理人方式で手続きを踏めば、もう特例方式に戻すことはできません。紙媒体の資料が汚れていた、損傷していたという場合には今までのやり方で申請をするしかないため、そのあたりの見極めも必要です。まずはスキャンをしてみて、読み取れる範囲かどうかをチェックすることが大事です。これは改ざんをしたものではないかと思われてしまっては大変なので、なるべくきれいな状態でスキャンを行い、疑いの余地を残さないようにしておくことになります。

あとは登記に関係する書類を集めれば大丈夫ですが、結構用意するものが多い印象です。電子署名の取り扱いなどもまだ決まっていない部分もあるため、細部を見て実際に必要なものが変わる可能性もあります。昔は本人確認もしないで登記を行っても特に問題のない時代でしたが、近年は活発に不動産登記が行われ、これまでの緩かったルールを厳格化し、その中でよりわかりやすい方式が求められています。クリーンさを確保するためにはいくつかのアイテムが必要ということです。

それでも専門的なものがそこまで必要というわけではなく、変換ソフトやスキャナなどを用意していれば他に何か必要になるということはありません。あとは印鑑証明書などですが、これは依頼者が用意すべきものとなっています。どのように原本を保管するのかというのは別にスペースを確保する、厳重に管理ができるところに保管するなどの対策が考えられますが、これは人それぞれです。

今後の資格代理人方式の普及見通しは?

資格代理人方式の普及には司法書士の存在が重要となる

資格代理人方式が今後普及をするのかどうかは多くの司法書士が注目する部分ですが、今まで以上に司法書士が責任を負うことになったのは確実です。不動産登記に関しては何かとトラブルが起こりやすく、反社会的な団体が別の人物になりすまして土地を所有するようなことも考えられます。例えば印鑑証明書などを偽造し、それを元に申請を行ったとして、これまでなら法務局の登記官に審査権限があったために登記官が悪いということになりましたが、この場合は司法書士も多少の責任が伴います。

厳密に言えば今後も法務局の登記官が責任を負うべき部分ですが、紙媒体の資料を調べる権限はなく、不明瞭などのことがなければそのまま登記がなされていきます。そうなった場合に資格代理人方式で申請した司法書士に全く責任がないかと言われれば難しいと言えます。だからこそ、紙媒体の資料に保管義務がなかったとしてもそれを保管しておかないと後で大変です。誰かが責任を取らなくてはならないことになった際、それを回避するなら絶対に必要です。

ほとんどの人はそのような偽造はしないため、安心して仕事をしていけばそれでいいですが、現在主流となっている特例方式との具体的な違い、メリットの大きさなどをわかっていない時点では普及する可能性はまだ低いとしか言えません。今後の見通しを決めるものは、どのような運用で行うべきか、マニュアルのようなものが確立されるかどうかです。司法書士のやるべきことが広がる分、これまでになかったところにまで気をつけなければならず、今までのやり方は通じません。

アナウンスがまだ積極的にはなされておらず、これは名案だなどのポジティブな意見は今のところ少ないです。この場合にどうすればいいのかや、責任の回避をするために何をすればいいのかなどが明確にならない以上はそれを使って申請を行おうという気持ちにはなりにくいと言えます。資格代理人方式はここ数年検討されながらも、すぐには導入されないことを見てもまだまだ乗り越えるべき課題が多いことがわかります。

普及するケースは資格代理人方式がかなり便利であることが明らかになってからであり、その前の説明会などで具体的な質問などが飛び交って問題点がはっきりとするまでは普及は難しいです。特に登記に関しては保守的な部分があり、財産が絡む分、下手なことはできないという側面もあります。そうしたことからも最初は様子見ムードとなりそうです。

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