一般社団法人の設立について徹底理解!~一般社団法人設立マニュアル~

カテゴリ:あれこれ会社設立 |  更新日:2016.12.29

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目次

1.そもそも一般社団法人って何?

まずは、社団法人がどのような存在かということについて理解しておく必要があります。

社団法人の概要をまずは説明しておきましょう。

一般社団法人とは、2006年の制度改革によって社団法人に代わって、公益社団法人と一緒に作られた法人です。一定の手続きと登記を行えば、誰でも設立する事ができます。また、設立した後も、行政からの指導がなく、株式会社などと同じように制限を受ける事なく、事業を行う事ができます。
一般社団法人の年間設立件数は、2015年度の調査で、41団体とされております。
税金面についてですが、基本的に株式会社等と同じように、得た所得全てが課税の対象となります。しかし、非営利型法人の要件を満たす事によって、寄付金や基金などによる所得は非課税となり、優遇を受ける事が可能となっています。また、一般社団法人の中でも、非営利型法人となる事により、寄付を受ける際には、この寄付金は課税の対象とはされません。
また、非営利型法人の場合、寄付をしてくれる人が法人の場合、その法人側は寄付金を経費として落とす事ができる為、寄付を受けやすいのもメリットのように推測されます。

社団法人というものは、ある共通の目的を実現していこうという意思の下に集結した人の集まりを、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律を基本として法人として認めたものになります。(ちなみに法律で一緒になっている一般財団法人はお金の集まりという意味合いとなっています)

株式会社や合同会社のような営利企業とは異なり、社員(社団法人の構成員の呼び名であって営利企業の従業員とは意味が異なることに注意しましょう)が利益を得ることを目的としてはいけないことが条件となっており(非営利組織でなければいけないということです)、株式会社が株主に対して株式配当を行うように利益を分配できないということは理解しておく必要があるでしょう。

1-1.社団法人って実は種類がある

社団法人には種類があります。

社団法人は、一般社団法人と公益社団法人の二つに分かれます。

一般的には一般社団法人を設立してから、公益社団法人として登記することになります。

1-1-1.一般社団法人とは

一般社団法人は2名以上の社員(社団法人を構成している人のことを言いますう)が集まることによって設立することが可能になる営利の追求を活動目的としない法人のことをいいます。

設立手続きはおそらくあなたが考えている以上に簡単であり、一般社団法人は設立者が話し合いを行って定款を作成し、公証役場にて公証人の定款認証を受けた後は登記をすることで設立が可能になっています。

以前は、非営利活動を行う組織が法人となって活動するためには行う事業の目的に公益性があることが必要とされていました。

公益というのは社会全般、不特定多数に利益となる事業や利益を得ることが可能な事業全体のことで、社会に属している個人の利益に通じるものから社会全体の機能向上に繋がるもの、または社会全体の規模の拡大に貢献するようなものであれば、活動している事業には公益性があるとして認定されることになっています。

ただ制度の改正が行われて、一般社団法人と公益社団法人に種別が分かれるまでは、どのような活動を行えば公益活動になるのかがよくわからず、法人として認められるためには困難でした。

しかし、制度改正で一般社団法人と公益社団法人に分類されるようになって以降は、事業に公益目的がない場合には一般社団法人として法人格を取得できるようになったことで、より事業を行い起業家が活用しやすい制度になりました。

また一般社団法人の中で、公益性を持っていると判断された団体に関しては、公益社団法人として公益法人格を取得できるようにもなっています。

1-1-2.公益社団法人とは?

一般社団法人は非営利組織の法人でありますが、公益法人ではありません。

もしあなたが設立する社団法人を最終的には公益社団法人として成長させたいと考えているのであれば、公益社団法人として登記をする必要があります。

しかしどのような団体でも公益社団法人として登記が可能なわけではなく、登記しようと考えている一般社団法人が公益性を有していることが大前提になりますです。

手続きは公益性を有していることを認めることになるので一般社団法人よりも複雑で厳しく、すぐに公益社団法人として認められるわけではありません。

公益社団法人として認められるためには、公益認定等委員会という機関で公益法人として認定して問題ないかどうかを判断されることになり、最終段階では内閣総理大臣または都道府県知事による認定を受けることで初めて公益社団法人として活動できるようになっています。
一般社団法人の設立自体は上記でも紹介しているようにそこまで困難なものではありませんがないが、あなたが一般社団法人設立時から将来的には公益社団法人として活動したいと考えている場合もあると思います。

公益法人として認められるためには、一定の公益事業を活動目的としていなければなりません。

よって、公益社団法人として活動することを設立段階から考えているのであれば、最初から活動内容に公益性のある事業を盛り込んでおくことが非常に重要になってくることを忘れないようにしてくださいだろう。

1-1-3.公益社団法人のメリット

一般社団法人は設立した後で公益認定されて、公益社団法人となると様々なメリットを享受できることになります。

まず公益認定されれば、これまでは一般社団法人〇〇〇〇と名乗っていたものを公益社団法人〇〇〇〇と名乗ることが可能になります。

公益認定という制度を知らないような一般的な認識しかない方でも、あなたの法人が公益性のある事業を行っている組織であるということを広く知ってもらうには最適であり社会的な評価も自然と高まってきます。

社会的な評価が高まってくれば必然的にあなたの団体が行っている活動に賛同してくださる方も多くなっていくでしょうし、法人のスタッフとしては貢献できないものの、活動自体には賛同しているので少しでも力になりたいということで、寄付金が増加することも期待できることでしょう。

であろうが一般であろうが社団法人は非営利組織であることに変わりはありませんが、やはり社会貢献活動を実際に大規模に行っていくためにはどうしても巨額の資金が必要となります。

とてもではありませんが、理事長であるあなたのポケットマネーで賄えるものではありませんので、活動に賛同してくださる方による寄付金はより大きな活動を行うためには非常に大きな力となることは言うまでもありません。

また、活動を広めるためには人々への啓蒙活動が絶対に必要となる動物愛護団体などでは、公益社団法人となることでメディアなどでの露出が高まることは、お金以上の大きな効果をもたらすことにもなるでしょう。

また一般と公益では税金面でも優遇がされているところも経営者としては嬉しいところです。

1-1-4. 公益社団法人のデメリット

一般社団法人から公益社団法人に変わることにデメリットはほぼないと言えるでしょう。

デメリットが大きければそもそも手間を惜しんでまで公益社団法人になる必要はないと思う方がほとんどでしょう。

ただ、デメリットではありませんが、公益社団法人と名乗る以上はより社会に対して公平な活動が行えるように一般社団法人より厳しいルールが設けられていますので、ここではその部分を紹介していくことにします。

ここに挙げている事項は公益認定法という法律に書かれている物の抜粋になりますので、全体像や詳細な文章を確認したい場合には公益認定法の条文を確認することをお勧めします。

①理事や監事の同一親族・同一団体規制がある
理事、監事ともに同一親族規制、同一団体規制というものが課せられることになります。

同一の団体、企業の理事、使用人である者やこれに準ずる者が理事や監事の総数の3分の1を超えることができません。

これは公益性を認められた以上は特定の団体に対しての利益供与や影響力を極力排除しようという考えによっているでしょう。

実際に公益法人となった、ある団体が理事の親族に利益を供与したということで問題になったことがあることを記憶している方もおられるのではと思いますので、この部分は公益性のためには重要な部分と言えるでしょう。

②公益社団法人は理事会設置が必須となる
一般社団法人では理事会を設置しない法人も存在することが可能になっていますが、公益社団法人になると理事会設置が義務になりますので、公益法人化を目的として活動を行うのであれば当初から理事会を設置して法人を設立するようにしておきましょう。

③社員の議決権は平等に
社員総会において行使可能な議決権の数、行使できる事項、行使の条件などの社員の議決権に関しては不当に差別的な取り扱いを行うことはできません。

また議決権に関しては社員が提供した金額の大きさによって異なる取り扱いを行うことも禁止されています。

簡単に説明すれば株式会社で創業者一族が過半数の議決権を所持していて他の株主と比較してあまりにも発言権が強力すぎるといったことはできないようになっています。

この部分は親族規制があることからも納得がいくところだと思います。

④社員の資格の得喪について
公益社団法人は社員の資格の得喪について、法人の目的に照らして差別的な取り扱いをするなど不当な条件を付すことを禁止されています。

一般社団法人ではこのような制限は存在しませんが、公益性が高く、税金面でも優遇されているので公益社団法人には透明性が高いことが求められていると言えるでしょう。

1-1-5.公益社団法人になるための23種類の公共事業と18種類の公益認定

あなたの一般社団法人が公益認定を受けるためには公益目的事業として定められている23種類の事業を主目的として活動していなければいけないので、公益認定を目的としている場合には設立当初から活動内容を考えるようにすることが必要になります。

単純に活動内容が23種類に当てはまっていればいいわけではないので注意が必要です。

公共事業以外に18種類の公益認定を受けるための基準もが必要になります。

公益社団法人になるために必要な公益目的事業一覧
1:学術、科学技術の振興を目的とする事業

2:文化、芸術の振興を目的とする事業

3:障害者、生活困窮者または事故、災害、犯罪の被害者の支援を目的とする事業

4:高齢者の福祉の増進を目的とする事業

5:勤労意欲のある者に対する就労の支援を目的とする事業

6:公衆衛生の向上を目的とする事業

7:児童、青少年の健全な育成を目的とする事業

8:勤労者の福祉の向上を目的とする事業

9:教育、スポーツなどを通じて国民の心身の健全な発達に寄与し、または豊かな人間性を養うことを目的とする事業

10:犯罪の防止、治安の維持を目的とする事業

11:事故、災害の防止を目的とする事業

12:人種、性別その他の事由による不当な差別または偏見の防止及び根絶を目的とする事業

13:思想良心の自由、信教の自由、表現の自由の尊重または擁護を目的とする事業

14:男女共同参画社会の形成その他のより良い社会の形成の推進を目的とする事業

15:国際相互理解の促進及び開発途上にある海外の地域に対する経済協力を目的とする事業

16:地球環境の保全や自然環境の保護及び整備を目的とする事業

17:国土の利用、整備または保全を目的とする事業

18:国政の健全な運営の確保に資することを目的とする事業

19:地域社会の健全な発展を目的とする事業

20:公正かつ自由な経済活動の機会の確保・促進、その活性化による国民生活の安定工場を目的とする事業

21:国民生活に不可欠な物資、エネルギー等の安定供給の確保を目的とする事業

22:一般消費者の利益の擁護または増進を目的とする事業

23:各号に掲げるもののほか公益に関する事業として政令で定めるもの

公益目的事業の他に必要な18の満たすべき基準
1:公益目的事業を行うことを主たる目的としていること

2:公益目的事業を行うために必要な経理的基礎、技術的能力を備えていること

3:事業を行うにあたり社員、評議員、理事、監事などに特別の利益と与えないこと

4:株式会社の経営者や特定の個人、特定の団体に寄付その他の特別の利益を与える行為を行わないこと

5:投機的な取引、高利の融資など公益法人の社会的信用を維持するうえでふさわしくない行為などを行わないこと

6:公益目的事業の収入がその実施に要する適正な費用を償う額を超えないと見込まれること

7:収益事業などを行う場合、公益目的事業の実施に支障を及ぼさないようにすること

8:公益目的事業比率が50%以上になると見込まれるものであること

9:遊休財産額が1年間の公益目的事業の事業費相当額を超えないと見込まれること

10:理事について親族などの合計数が理事の総数の3分の1を超えないこと

11:他の同一の団体の理事の合計数が理事の総数の3ぶん1を超えないこと

12:法人の収益の額、費用、損失の額などが一定の基準を超える場合には会計監査人を置くこと

13:理事、監事、評議員に対する報酬などの支給基準が不当に高額でないこと

14:①一般社団法人の社員の資格の得喪について不当に差別的な取り扱いをする条件を定めていないこと

②一般社団法人の社員の議決権について不当に差別的な取り扱いをせず、また法人に対して提供した金銭の額などに応じて異なる取り扱いをするものではないこと

③一般社団法人の場合には理事会を設置していること

15:原則として、他の団体の意思決定に関与することができる株式や持分会社の社員権などを保有していないこと

16:公益目的事業を行うために不可欠な特定の財産があるときは、その事実、維持、処分の制限について必要な事項は定款で定めていること

17:公益認定の取り消しの処分を受けた場合や合併により法人が消滅する場合、公益目的取得財産残額に相当する額の財産を取り消しの日または合併の日から1か月以内に類似の事業を目的とする他の公益法人などに贈与することを定款で定めていること

18:清算をする場合、残余財産を類似の事業を目的とする他の公益法人などに帰属させることを定款で定めていること

2.徹底解説!社団法人の設立の流れ

ここでは社団法人の設立方法について解説していきたいと思います。

2-1.設立までの流れ

公益社団法人を設立するにも、まずは一般社団法人を設立することが先決になります。

それでは一般社団法人を設立するには、何が必要になるのでしょうか?

一般社団法人を設立するには、最低でも2人以上の設立者が必要になってきます。

2人以上が集まって一般社団法人を設立することを決定したのであれば、どのような組織とするのかであったり、やどのような活動を主に行っていくのかなどを決めていかなくてはいけません。

組織の全体像が決まったのであれば、次に定款を作成することになります。

作成した定款に関しては、公証役場にて公証人の認証を受けることがは必要になることを覚えておきましょう。

そして定款認証が終了したら次に理事を選任しなくてはいけません。

選任された理事による調査を経てようやく一般社団法人の設立登記の手続きを行うことになります。

NPO法人の場合は、所轄庁(都道府県知事または内閣府)に届け出をしなくてはいけません。

しかし、一般社団法人の設立は所轄庁(都道府県知事または内閣府)に届け出をする必要はありません。

登記が完了すれば一般社団法人の設立手続きはすべて終了になります。

次に手続きを詳細に観察してくことにしましょう。

2-2.設立手続きの詳細解説

ここでは詳しく設立手続きについて考えていきましょう。

2-2-1.定款認証をしましょう

一般社団法人の定款には必ず定めなければいけないことが定められています。

定款に必ず記載しなければいけない事項は、
・目的
・一般社団法人の名前
・主たる事務所の所在地(住所)
・設立時社員が個人の場合は氏名、法人の場合には法人の名前
・社員の資格の得喪に関する事項
・公告方法
・組織の事業年度

となっています。

一般社団法人の定款には株式会社などの定款とは異なり、比較的自由に内容を定めることが可能になっているので、必要とされる記載事項以外にも立ち上がる予定の組織の必要性に応じて内容を記載することができるようになっています。

ただ注意してもらいたいのは、剰余金が生じた場合や法人の財産について、社員に分配することは禁止されています。(あくまでも非営利組織であるということを忘れてはいけません)

もし間違って社員に分配することが可能となる内容を記載した場合には、その部分だけは無効となってしまうことになるので、よく覚えておくようにしましょう。

定款の作成が終了したら、公証役場にて公証人の認証を受けることを忘れずにしましょう。

また、株式会社では定款を紙で作成している場合と電子定款の場合で費用に差がでてくる事がありますが、一般社団法人の場合には紙の定款でも電子定款でも金額には差がないので、あなたが好みのスタイルで定款の作成方法を選択するようにしましょう。

2-2-2.理事会の選任と調査

一般社団法人を設立する場合には設立時、理事を選任しなくてはいけません。

設立時理事は定款に記載しておくことも可能ですがだが、定款に設立時理事を記載してなかったとしても、認証を受けた後にすぐに選任してしまえば問題はないのでそこまで心配する必要はありません。

認証後に理事を選任する場合には、設立時社員の議決権の過半数によって選任する必要があるので、注意しましょう。

一般社団法人は理事の他にも監事や会計監査人を設置することも可能になっています。

監事や会計監査人を設置することを定款にて定めた場合には、選任方法は理事と同じように速やかに選任する必要があることは覚えておきましょう。

選任された設立時理事(監事や会計監査人を設置する場合にはその人達も含めることを忘れずに含めてください)は理事、監事、会計監査人として就任する一般社団法人が法律や定款を守っているかどうかを調査して、違反がある場合には、その事実を設立時社員に通知しなくてはいけません。調査に問題がないことを確認したら、次に設立登記の手続きを行うことになります。

2-2-3.法務局で設立登記をしよう

設立の登記を行う前には、必要書類や印鑑などを忘れずに準備しておくようにしておくことが必要になります。

特に印鑑に関しては、1辺が1㎝から3㎝以内で正方形のサイズのものを用意しなくてはいけないので、印鑑作成時には注意しましょう。

一般社団法人の設立登記を行う時には、行く前に必要となる書類を準備してから、法人の住所を管轄する法務局に行くようにしましょう。

設立登記には原則的には代表者が行くことがふさわしいと覚えておいてくださいです。

ただし、専門家に依頼して代理人として行ってもらうことも可能になっています。

設立登記の注意すべき部分は、申請書類を提出しても設立登記がその場ですぐに完了するわけではないということです。

設立登記が完了するまでには、最低でも数日間は必要になります。

そして、一般社団法人の設立した日は法務局に書類を提出した日になっているので、設立日時にこだわりがある場合には、こだわりの日に法務局に書類を提出するようにしましょう。

2-3.社団法人の設立に必要な書類を理解しよう

社団法人の設立には、さまざまな書類が必要になってきます。
定款・設立時社員の印鑑証明書・設立登記申請書・設立時の代表理事、理事、監事の就任承諾書・設立時代表理事の印鑑証明書・設立時代表理事の選定書・決議書・登記事項を記載するOCR用紙・一般社団法人の印鑑届け出書・委任状など必要になってきます。

2-3-1.定款とは何か?

定款というものは、一般社団法人をはじめとして法人(株式会社、合同会社、一般財団法人、NPO法人など)の事業目的や事業活動を進めていく中で必要となる根本的な規則を定めたものになります。

一般社団法人を設立する場合には、一定の事項を記載した定款を必ず作成しなければいけないことになっています。

定款に記載する内容は、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項の3つに分類されており迷いやすいと思いますので、以下に3つの事項について詳しく解説していくことにするのでしっかりと理解しておいてください。

①絶対的記載事項に記載すべき7つの項目
絶対的記載事項は定款には必ず記載しなければいけない事項のことです。

絶対的記載事項に関しては記載が必要とされるものの中から1つでも記載漏れが判明した場合や、法律違反の内容を記載した場合には定款そのものが無効となってしまう定款に最重要な事項であると言えます。

絶対的記載事項に定められている7つを定款作成時にはチェックして記載漏れがないかを確認しましょう。

・社団法人の目的
・社団法人の名称
・法人の主たる事務所の所在地
・設立時社員の氏名(個人の場合)又は名称(法人の場合)及び住所
・社員の資格の得喪に関する規定
・公告方法
・社団法人の事業年度
以上の7つが一般社団法人の定款に必要な絶対的記載事項になります。

②相対的記載事項
相対的記載事項は、記載がなくても定款全体が無効になるようなことはありません。

ですがだが、相対的記載事項とされている事項について定款に記載していなかった場合には、その部分に関しては効力が発生しないということになるので、相対的記載事項であなたが設立する一般社団法人に必要だと思われる事項は忘れずに記載しておくようにしましょう。

以下に重要な5つの項目について紹介しますので、に一般社団法人の定款の主な相対的記載事項とはどのようなものかを把握しておいてください。を紹介しておきます。

・理事会、監事、会計監査人を設置するかどうかの定め
・任意退社に関する別段の定め
・社員総会の招集の通知期間に関する1週間を下回る期間の定め
・理事の任期を短縮する場合の定め
・基金を引き受けるものの募集に関する定め

③任意的記載事項について
任意的記載事項は、絶対的記載事項と相対的記載事項以外のものすべてを指すことになります。

任意的記載事項は言葉の通りで定款に記載してもしなくても問題とはなりません。

絶対的記載事項と相対的記載事項以外にも定款に記載しておきたい事項があるのであれば、なるべく記載しておくほうが安全です。

ただし、任意とはいっても法律違反な事項に関しては記載しようとしても認められることはないので、好き勝手に作れるわけではないことは覚えておきましょう。

2-3-2.その他必要書類について

定款以外にも、一般社団法人設立時に必要な書類がありますので、設立登記前のチェックリストとして利用してみて下さい。

・設立時社員の印鑑証明書
・設立登記申請書
・設立時の代表理事、理事、監事の就任承諾書
・設立時代表理事の印鑑証明書
・設立時代表理事の選定書
・決議書
・登記事項を記載するOCR用紙
・一般社団法人の印鑑届け出書
専門家などの代理人に依頼する場合のみ必要なもの
・委任状

書類の注意点として数点述べておくと、決議書に関しては、定款にて設立時役員と主たる事務所の所在地を決めている場合には添付する必要はありません。

あくまでも個人的な見解でありますがるが、書類の作成には手間も時間もかかることを考えると条件さえ満たせば不要にできる書類はできるだけ省くほうがミスも少なくなるので定款で決めることが可能なものは決めておくといいでしょう。

印鑑届出書は法人の実印を届け出るための書類です。

印鑑届出書と登記事項を記載するOCR用紙は法務局にて入手することができます。

3.設立後忘れてはいけないこと

一般財団法人の設立をして終了ではありません。

設立後には、各官公庁への届け出や税務署への届け出等しなくてはいけません。

3-1.設立後に忘れてはいけない各種届出

無事に一般社団法人の設立登記が終了した後にも各官公庁に対して届け出を行うことを忘れてはいけません。

必要な届け出には税金に関する届け出、労働保険関連の届け出、社会保険関連の届け出が必要になってきます。

税金に関するものは、税務署や都道府県税事務所、市区町村役場などに必要とされる書類を届け出ることになります。

税金関係の書類は主として法人住民税を納付するための資料となります。

設立直後から従業員を雇用して運営していく場合や報酬を受け取る人物がいる場合には給与支払い事務所等の開設届出書も提出しなくてはいけません。

労働保険に関するものは、労働基準監督署、ハローワークに提出しましょう。

一般社団法人も株式会社や合同会社の営利企業と同じく、労災保険や雇用保険への加入手続きを行う必要があります。

社会保険に関するものは、年金事務所に提出することになります。

従業員を雇用する場合には健康保険と社会保険へ加入しなければいけないからです。

3-2.公益認定申請を考えている場合

一般社団法人から公益社団法人になるための公益認定の申請を行う場合の流れは、事前準備➡認定申請➡認定審査➡公益法人への移行登記手続きで完了します。

事前の準備としてはここでも紹介した23種類の公益目的事業を活動の主目的としているかどうかを確認すること、同じく紹介した18の要件を満たしているかどうかをチェックしましょう。

一般的には設立時から公益社団法人になるわけではなく、一般社団法人として設立してある程度の期間の活動を行った後に公益認定申請を行うことになります。

準備がすでに整っている場合には、公益認定申請書に必要なものを揃えて、内閣総理大臣または都道府県知事に申請することになります。

複数の都道府県を活動拠点として行っている場合には内閣総理大臣に、1つの都道府県で活動を行っている場合には事務所を置く都道府県知事に申請すると理解しておきましょう。

認定申請を行った後は、申請先にて公益社団法人となるべきか否かの審査が行われます審査の結果、見事に公益認定された時には、2週間以内に主たる事務所の所在地にて移行登記を行うことになります。

その場合にもし主たる事務所以外にも事務所(従たる事務所)がある場合には、その事務所の所在地でも3週間以内に移行登記を行うことを忘れないようにしましょう。

理解していると助かる社団法人設立のQ&A

ここでは社団法人設立の際に疑問に思われる可能性の高いものをQ&A形式で紹介しています。

1つのQ&Aは簡単に理解できるように短い文章にしてありますので、ここが気になるという場合に確認をしてみていただければと思います。

Q:一般社団法人を設立する時、社員は何名必要ですか?

A:社員は2名以上必要となります。また、設立した後に社員が1人になった場合は解散する必要はありませんが、0人になった場合は解散となります。

Q:一般社団法人の理事と、監事は誰が決めるのですか?

A;社員総会で選ばれ、任命されます。

Q:一般社団法人の名称を決める時、守らなければならない事はありますか?

A:名称の中に「一般社団法人」と入れなければなりません。

Q:法人が一般社団法人の社員になることは可能ですか?

A:法人も社員になる事ができます。ただ、その法人の従たる事務所の性質を有する支部・支店・営業所等は社員になる事はできません。

Q:一般社団法人の定款に、監事、理事会などの定めが必要ですか?

A:必要です。理事、理事会、会見監査人等を置く場合、その旨の定款の定めをする必要があります。

Q:代表権は誰が持つのですか?

A:理事が持つ事になります。

Q:設立する時に専門家に依頼した場合、費用としてはどのくらいかかりますか?

A:各企業にもよりますが、大体10万円以上かかる所が多いです。

Q:資本金がなくても一般社団法人を設立する事はできますか?

A:できます。一般社団法人は資本金が0でも立ち上げる事が出来ます。
ただし、活動するにあたっては経費などが必要な為、社員で負担する事となります。

Q:一般社団法人はどのような時に解散するのですか?

A:①~⑦までの場合に解散となります。
① 定款で定められていた存続期間が満了した時
② 定款で定められていた解散の事由が発生した時
③ 社員総会で決議された時
④ 社員が0名になった時
⑤ その法人が合併によって消滅した時
⑥ 破産手続きの開始決定があった時
⑦ 解散の命令を受けた、または解散の訴えによって解散を命じられる裁判があった時
また、休眠状態、いわゆる長期間変更の登記がない場合(最後の時から5年経過)は、解散したとみなされ、その事が登記される事になっています。

Q:役員に任期はありますか?

A:理事が2年以内、監事が4年以内となっています。

Q:株式会社のように決算の公告義務はありますか?

A:一般社団法人にも、公告義務があります。

Q:一般社団法人は従業員を雇う事ができますか?

A:もちろんできます。株式会社等と同じように、労働保険や、社会保険等の手続きも必要です。

Q:NPOと何が違うのですか?

A:そもそも、非営利団体と言うくくりでは同じですが、細かく分けると違いがあります。
一般社団法人は、株式会社や、合同会社と同じように、基本的な法律に触れなければ、どのような事業を行っても良いと言う自由度があります。
それに対し、NPO法人の場合は、一般社団法人に比べて活動する範囲が、少し制限がかかります。
そもそもNPO法人は、特定非営利活動の法律内に規定された範囲で活動を行います。
つまり、活動する事によって、お金を儲ける事を目的としていない事は一緒ですが、活動内容や、目的などは全く違うと言えるでしょう。

NPO法人について詳しくはこちら➡NPO法人を設立するメリット、費用、手続きなどまとめてみました!

Q:株式会社と何が違うのですか?

A:株式会社は、一般社団法人が非営利団体とされるのに対し、反対に営利団体となります。
どのような事業をしても良いと言う観点からは、自由度として同じではありますが、株式会社は株を使ってお金を集める事ができるのに対し、そもそも一般社団法人には株がありません。
また、活動する事によって得た報酬の内、過剰なお金については一般社団法人の方は報酬として貰ってはいけない事になっています。
つまり、報酬を受け取ってはいけないわけではありませんが、多くのお金を貰う事を目的としてはいけない団体と言えます。
融資は受けることできるのか?
結論としては融資を受ける事が可能です。
ただし、各自治体(保証協会)のほとんどが、一般社団法人に対して融資を否定しているのは事実です。
そこで利用できるのが、政府系関である日本政策金融公庫です。
ここでは一般社団法人に対しても融資を行っている為、是非参考にしてみて下さい。

Q:補助金は受けることできますか?

A:基本的に、一般社団法人には補助金と言うものがほとんどありません。
どのような業界によって設立するかでは、該当するものもあるかもしれませんが、実際は補助金と言う形ではあまり見られないケースがほとんどです。
しかし、助成金として支援している制度はあります。
日本財団や、団体などが支援していますので、参考にしてみて下さい。

Q:設立までの費用と期間が知りたいです

A:設立の費用と期間を表にしましたので確認してください。

期間 費用
自分で設立 2週間から3週間程度 11万円程度
専門家に依頼 1週間から10日程度 20万円~30万円

一般社団法人の形態で社会問題解決をする、社会起業家として起業される方も増えてきました。社会起業は今後の大きな世界的なトレンドでもあります。社会起業家についてはこちらも是非お読みください。


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