マネジメントにおける上司の仕事とは?

ポイント
  1. マネジメントの仕事とは?
  2. マネージャーはだれよりも会社を理解する必要がある
  3. マネージャーがすべき責任のとりかた

目次 [非表示]

マネジメントの仕事は部下の仕事を管理し、さらに部下を育成・評価し、会社の目的を達成するために導くことです。
そのためには強いリーダーシップを持って業務を行う必要があります。

では、実際にマネジメントを行う人=マネージャーはどのような仕事をしてくことになるでしょうか。
ここでは、マネージャーのすべき仕事とそのポイントについてお話していきます。

マネージャーとリーダーの違いとは?

マネージャーの仕事を理解するために、まずはマネージャーとリーダーの仕事の違いについてお話しておきましょう。

ざっくり分けるとリーダーとは、会社の方向性や目標を明確にする存在で、マネージャーはリーダーの決めた方向性の元、それぞれのチームやプロジェクトを統率する存在のことを指します。

今、中小企業に求められるのはこのリーダーとマネージャー両方の力を兼ね備えた人材です。どちらかの力があればいいというわけではなく、どちらもできるようになるのが理想なのです。

マネージャーのすべき4つの仕事

会社の目指すべき目標の把握

マネージャーは自分だけの目線で物事を捉えず、会社としての目線を持つことが重要です。どのように動くことが正しいのか、どのタイミングで判断すべきなのか…会社のことを一番に考えて決断を下さなければいけません。
また、変化する会社の目標に柔軟に対応し、状況に合わせた適切な判断も求められます。常に最新の情報をマネージャーが理解し、会社の方針を現場に反映させる必要があります。

そのため、マネージャーは、会社の目指すべき姿を誰よりも理解する必要があります。
この会社は『どんなビジョンを持っていて』『どこに向かって進んでいるのか』
『現在はどのフェーズにあって』『何をなすべきなのか』など、様々な角度から会社を理解する必要があります。

そして、その把握した内容を部下にわかりやすく伝えていくこともマネージャーの大切な仕事の1つです。

 

部下の業務管理

部下の業務管理もマネージャーの重要な仕事の一つです。
ここで勘違いしてはいけないのが、マネジメントというのは、部下を思い通りにできるということではないということです。

管理というと、部下を監視下におき、全てを縛り付けるというイメージを抱く人もいるかもしれませんが、ここでの管理というのは部下をより良い方向を導くための管理です。
部下に対して、サポートをしていくという考えの方が良いかもしれません。

 

部下の目標管理

部下の業務を管理する上でまずやるべきことは、部下の目標を設定し管理することです。
目標達成までの過程を逆算し、何をどの順番で行えば良いかなどを部下と一緒に考え、目標達成に向かって業務を行うことが求められます。
部下が目標を作る際には、マネージャーは口を出さず、部下に主体的に目標を設定してもらうことが重要になります。

 

部下の業務内容の把握

部下の業務を管理するためには、まず部下の力量と業務内容を把握する必要があります。
部下によって、スキルや抱えることができる業務量も違います。
部下にとって適切な業務量であるのかを把握するためには、日頃から部下をしっかりと見守ることが重要です。
さらに定期的な面談などを設け、その都度、部下が現在おかれている状況を把握することが大切です。業務量が多い場合はその量を調整することも必要になります。
また、部下によって苦手なことは異なりますので、それぞれに必要なマネジメントを行います。

 

部下の業務進捗把握

部下の業務進捗を把握することもマネージャーの大切な仕事の一つです。
目標を達成するために、『今』『何をすべきなのか』を明確にした上で、進捗はどうなっているのか、業務に遅れがないか、遅れがある場合は何が原因なのか、どこかで遅れをカバーすることはできるのかなど、進捗を確認しながらサポートを行う必要があります。
部下の業務進捗を確認するために、日報などを提出してもらうなどして日々進捗は頭に入れておく状態が望ましいです。

 

部下のモチベーション管理

部下が目標を達成するためには、部下のモチベーションを管理することもマネージャーの重要な仕事の一つです。
時には親睦会など、部下との親睦を深めるイベントを開催するなど、モチベーションが上がるような企画を行うことも有効的です。
また、業務を進める中で部下の成長が見られた時は率先して褒めることも部下のモチベーションをあげることに繋がります。
部下が高いモチベーションで業務に取り組むことができるかを考えることが重要になります。

 

予算管理

プロジェクトを行う際の予算管理もマネージャーの仕事です。そのプロジェクトを成功させるためにどれくらいの人員が必要で販促活動にはどれくらいの費用がかかるかなどを把握し、予算を管理しなければいけません。

 

部下の教育と評価

部下の教育


部下の仕事の価値を高め、高いレベルでゴールを目指すチームを作るためにチームの力を最大化させるには、部下の成長が必要不可欠です。

部下を成長させることはマネージャーの重大なミッションの一つです。特に規模の小さい会社などでは部下一人の成長が会社の成長に直結します。

部下を成長させること=部下を幸せにすることと考え、成長を部下に感じさせることでしっかりとゴールに向かっていくことができるようになります。そのため、マネージャーは部下一人一人を成長させることにコミットすることが必要です。

人に何かを教えるということは、とても難しく根気のいる仕事です。しっかりと部下と向き合い、部下を理解し教育を行うことが重要です。
『教える』についてはこちらの記事にも詳しくまとめていますのでご覧ください。

マネジメントの肝!教える技術を身につける

部下の評価

部下の評価もマネージャーの重要な仕事です。評価は明確な基準を設定し、その基準に沿って客観的に行うことが重要です。決して個人の感情などには左右されない、客観的で公平な評価を行う必要があります。
部下から評価への不満が出ないように、評価を始める前に部下に対して評価基準を共有しておくことも重要になります。

 

責任をとること

マネージャーのやるべき仕事のなかで、最も重要なのがこの『責任をとる』ということです。
繰り返しになりますが、マネージャーは会社の全体像を把握し、プロジェクトを管理していく存在です。プロジェクトを進行していく中で起きた様々な問題の責任は全てマネージャーにあります。
上司の仕事は手柄を立てることではなく、責任を取ることです。成功の手柄は上司のものではなく、部下のものであるという認識を持ち、部下のパワーをいかに最大化できるかを考えることが上司の役割です。

しかし、問題が起こった時に部下のせいにしたり、何かしらの言い訳をして逃げ切ろうとするなど、責任をとることができないマネージャーが多くいます。

どんな過程があっても、部下や会社のせいにすることはあってはなりません。
直接的に自分が関与していない仕事だったとしても、全ての責任はマネージャーにあります。

また、逆に自分に責任があることを認識しているため、絶対に失敗することはできないと、部下の業務を必要以上に管理したがるマネージャーもいます。
そのようなことを続けていれば部下は離れてしまいますし、会社の目指す目的を達成することも難しくなってしまいます。

部下はマネージャーが責任をしっかりと取ってくれるからこそ、失敗を恐れずに大きな働きができるようになるのです。
上司が責任をとることで、部下が率先して動ける環境を作ることがとても重要です。

部下に仕事を任せることもマネージャーの仕事の一つ!

ドラッガーの言葉にもありますが「人を育てるための最も効率的な方法は任せること」です。部下を成長させるためには、部下にどんどん仕事を任せていくことが重要になります。

自分は任せているつもりでも客観的に見ると、任せきれていないケースがとても多く、本当に任せるというのは難しいことです。
しかし、ただ仕事を丸投げにしてしまえば良いということではなく、部下に仕事を任せる際にはいくつかの注意が必要です。

部下に仕事を任せる時に気をつける3つのポイント

任せっぱなしにしないこと


いくら任せることが重要といっても、任せっぱなしで放置することは間違いです。マネージャーは部下に仕事を任せた際は必ず進捗の確認が必要になります。

しかし、経過報告を求めすぎると部下のストレスになることもあるので、報告については毎週〇曜日に報告しましょうなど、ルールを作り運用するようにしましょう。

すぐに答えだけを提示しない

部下が困っているときに、すぐに答えを教えてしまっては、部下の考える力が育ちません。
かといって困っている部下を放置しておくことはせずに、部下が自分の力で答えを出せるようにヒント出すなどしてサポートを行うことで部下の成長を促しましょう。

 

任せた以上、責任は全て上司が取る

部下に仕事を任せた以上は、どんな事態が起ころうとも責任は上司にあります。
部下が不安を抱えている時などは、「何かあった時は自分が責任を取るからのびのびと仕事をするように」と伝えることで部下は恐れることなく仕事に取り組むことができるようになります。

 

まとめ

ここではマネージャーの仕事についてお話してきました。
マネージャーの仕事は大きく分けて

・会社の目指すべき目的の把握
・部下の業務管理
・部下の教育と評価
・責任をとること

の4つです。

どれもマネージャーにしかできない仕事であることの自覚を持って挑むことが重要です。

また、部下のパワーをいかに最大化できるかを考えることが上司の役割です。
部下が活躍できる環境を作ることで、結果として自分の成長と会社の成長にも繋がるのです。

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著者プロフィール

桃井美里

桃井美里

 こども写真館「スタジオマリオ」のカメラマン・店長を経てウェイビーへジョイン。ウェイビーでは広報・PRを担当。得意なイラストや写真を用いて、難しく考えられがちな『起業』身近に感じることのできるコンテンツの発信に取り組む。 フリーでナレーター・MC・イラストレーターとしても活動中。