富山県の起業・独立、IUJターン支援のまとめ

ポイント
  1. 富山県の気候、観光・地域資源、交通情報
  2. 富山県の主要産業、有名企業
  3. 富山県で起業するために役立つ情報

目次 [非表示]

富山県の概要

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北陸地方のほぼ真ん中に位置し、北に日本海、南に岐阜県、東に長野県・新潟県、西に石川県が接する富山県。三方が急峻な山々に囲まれる42万4761㎢の県土には、人口106万1000人が暮らしています。県庁所在地は富山市で、県内には15市町村あり、勤勉で勉強熱心な人が多い県民性としても知られます。
県の東部から南部にかけ、3000m級の立山連峰や飛騨山地など山々が連なる一方、日本三大深湾として知られる富山湾の水深はもっとも深いところで1200mあり、深い海底谷が有名です。

それらがズワイガニや白エビなど、豊富な種類の海産物の棲家となり、極上の海産物が水揚げされます。
冬場は日本海側に面しているため降雪量が多いですが、北陸の中では比較的日照時間が長く、年間の気温も北関東と大差ありません。

富山県の気候

富山県は日本海側気候に属し、冬場には県庁所在地の富山市でも50cmを超える積雪があります。
平均気温は15.2度と、北関東よりも若干高いです。日照時間は冬場は短くなるものの、それ以外の季節は概ね温暖な気候で、台風などの自然災害の影響を受けることはあまりありません。

富山県の観光・地域資源

富山県の観光資源は、富山最大の祭りである日枝神社の「山王祭り」。「さんのさん」の愛称で親しまれ、圧倒的な屋台と堂々たる神輿の巡行が目玉です。黒部渓谷に近い「宇奈月温泉」は、黒部ダムの開発に伴い生まれた温泉地で、トロッコ列車が走るレトロな雰囲気が人気です。
高岡市の「高岡大仏」は歌人の与謝野晶子が美男と評したことでも知られ、日本3大大仏の一つにも数えられています。


外国人観光客の消費単価は1万1705円で、全国平均の2万4716円と比較すると半分以下です。
首都圏などからのアクセスがしずらかった富山県は、2015年の北陸新幹線開通によりアクセスの問題が飛躍的に改善し、国内外問わず観光客が増加中です。
特に富山市の富岩運河環水公園は、石川県の兼六園に匹敵するほどの利用者数があり、北陸きっての観光スポットに成長しており、今後さらに注目を集めること間違いありません。

富山県の交通

富山県の交通の特徴は、東京・大阪・名古屋それぞれ約300kmのほぼ等距離にあることです。東京からは北陸新幹線で約2時間、大阪と名古屋は新幹線と特急を乗り継いで約3時間です。空の玄関口きときと富山空港は、国内線が東京・札幌間、国際線はソウル・大連・上海・台北間で直行便があります。また、高速道路だと東京間で約5時間、大阪間で約4時間15分、名古屋間で約4時間です。

富山県の主要産業

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かつては売薬が経済の中心となっていた富山県は、北陸地方きっての工業地帯としても知られます。第2次産業に占める割合が他県と比べても高く、次いで第3次産業、第1次産業と続きます。世界でも有数の急峻な地形からは、県内にある5本の一級河川を通じてミネラル分が豊富に含まれた雪解け水が富山湾に流れ込みます。

その地理的利点は、水力発電や農工業用水にも生かされています。工業は大企業の工場が出来たことなどにより、特に化学、鉄鋼、紙パイプ、IT産業などが発達しています。富山新港が臨界工業地帯として整備されたことを受け、日本海側屈指の工業集積地となりました。

農作物はアルプスの雪解け水のもと、稲作が盛んです。兼業農家も多く、また県花チューリップの生産も有名です。

水産業では「氷見のブリ」「白エビ」「ホタルイカ」「紅ズワイガニ」などが有名です。立山連峰から流れ込む栄養分を多く含む水、「藍かめ」と呼ばれる深海谷など特性を生かして天然資源が育まれるだけでなく、漁場から港までの距離が近いことで新鮮な状態で魚を出荷することを可能にしています。

富山県の有名企業・老舗企業

富山県の起業家数は、9500人です。
全国平均よりは少ないですが、数々の名だたる大企業を生み出した創業者の多くが富山から生まれました。

代表的なのは、広告代理店大手の「博報堂」創業者の瀬木博尚、事務用品の「コクヨ」を生んだ正力松太郎、鉄鋼王・ホテル王として知られる「ホテルオークラ」創業者の大谷米太郎など名だたる実業家たちです。

それぞれ近代化の最中で人々の先頭に立ち、時代を牽引してきました。

富山県の起業・独立、起業支援情報

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日本の基盤となる産業を生み出してきた人々の多い富山県では、地域経済活性化を目的に起業家の育成・支援に力を注いでいます。

例えば、「とやま起業未来塾」は、起業や新分野への進出を目指す人々をサポートする取り組みです。県内外の専門家を講師に招き、実践的な講座や知識を提供しています。すでに300人以上の人が受講し、それぞれの目的にあった起業を果たしています。

これ以外に、公益社団法人富山県新世紀産業機構によるとやま中小企業チャレンジファンド、県内の起業家を集めた「みんな起業家、集まらんまいけ!」など、縦と横の繋がりを築ける取り組みも揃います。
起業を目指す人たちに向けた助成・融資制度も充実しています。創業・ベンチャー挑戦応援事業では、創業予定者や創業から間もない中小企業に対して最大で200万円を助成する事業を展開しています。

これ以外にも40歳以下の若者、女性、65歳以上のシニア世代を対象にした「若者・女性・シニア創業チャレンジ支援事業」でも、新規性・独自性のある優秀な事業計画に対して、最大で200万円を助成します。富山県で起業の相談窓口になるのは商工労働部 経営支援課創業・ベンチャー係です。


大企業数は90社で、建材メーカーで大手アルミ社三協アルミを傘下に持つの三協立山株式会社、陸運業大手のトナミホールディングス株式会社、総合ITベンダーのインテック株式会社などです。創業100年を超える老舗企業社数は518社で、富山県の伝統産業である「売薬り」で有名な1876年創業の株式会社広貫堂、高級綿「白象綿」を生み出した1908年創業の有限会社寝装の大郷、氷見うどんを生み出した創業1751年の株式会社高岡屋本舗などです。
起業支援に関する詳しい情報はこちらからご確認いただけます。

富山県のIUJターンなどの移住に関するサポート

富山県では、県内の移住を考えている人たちを対象にした移住サイト「くらしたい国、富山」を設立し、移住に関する情報を幅広く提供しています。
特にユニークなのは、「とやま移住応援団」という取り組みです。富山への移住を考えている人を対象にした移住応援団優待カード「TSUKAENcha(つかえんちゃ)」を手に入れれば、様々な優待を受けることができます。

例えば移住前に現地を知るためにレンターカーやホテルに宿泊する場合の料金が割引されたり、引っ越し費用や家賃の優遇を受けることもできます。発行は、富山くらし・しごと支援センターで可能です。
移住希望者は20~30代がもっとも高く、移住相談も数多く寄せられるようになりました。大都市と比べ生活費がかからないこと、電気代が安いことなど暮らしやすさに定評があり注目を集めています。移住体験イベントやセミナーなどが各地で随時開催されているので、詳しくはこちらでご確認ください。

富山県の企業誘致に関する情報

富山県は安価な電力と豊富な水源を生かした誘致活動を展開しています。自然災害が少なくリスク分散に最適な土地で、日本海側屈指の工業集積がポイントです。主要都市からの交通の便もよく、様々な助成・融資制度が用意されており、それぞれのニーズにあったプランを選ぶことが可能です。特に電子デバイス、医薬品関連製造業、機械・金属関連製造業などは既存のサポート体制を生かした誘致支援が充実しています。

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