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仕事ができる人は問題解決よりも問題設定を重視している

ポイント
  1. 問題解決思考よりも問題設定思考のほうが重要
  2. 問題設定がうまくなるためのリフレーミングという方法
  3. 目的思考、何故というキーワードを大切にする

目次 [非表示]

多くのビジネスマンはこれまでの人生で問題解決することのみといってもよいくらい問題解決を習ってきているため問題解決思考が強いです。そのため問題解決のスキルや知識偏重になっています。ただ、問題解決を本当にするためには、適切な問題を設定することが何よりも大切になります。

ここでは問題設定についてご説明します。

問題設定が間違えていると問題解決策は間違える

問題解決思考しか持っていないと、問題設定を意識することはなく、そもそも問題を疑わないで表面的な問題や一見すると問題っぽいことを問題にしていることがよくあります。ただ、問題が間違えていると、どんなに努力をして解決しようとしても解決はされないわけです。問題の設定を間違えているのに、一生懸命解決しようとすることほど、意味のないこと、無駄なことはありませんよね。

でも現実としてはこういうことが散見されるわけです。

仕事において結果や成果の出ない人というのは、間違えた問いに正しく答えている人だと思ってください。
もちろん一生懸命やっているわけですが、問いをもっと変えれば答え、成果はもっと変わるわけです。問いが間違えているので、そこにどんな一生懸命になって答えを出そうとしても答えは絶対に間違えるわけです。でもこの人は何故間違えたかに気がつきません。答えが間違っていたんだと思ってしまうわけですが、それはそもそも問いが違っていたわけです。

問題設定がうまくできるようになる方法

ここでは問題設定がうまくできるようになる方法についてご紹介します。

「なぜ」「本当にそうなのか」を問い続ける

1つ目ですが、問題の設定をうまくなるためには、トヨタ改善方式の「なぜ」を繰り返し続けることがとても効果的です。問題らしきことがあったときに、本当に問題なのか?をどんどん深掘りしていく方法になります。「なぜ、なぜ、なぜ・・・」とずっと問いただしていくと真の問題にたどり着くと言われています。「なぜ」というキーワードでもよいですし、「本当にそうなのか」と問い続けてもよいです。

リフレーミングという方法

また、リフレーミングという手法も効果的です。

リフレーミング(reframing)とは、
ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指す。(ウィキペディア)

たとえば、あなたが超高層ビルを管理している会社の社長だとします。
毎朝、エレベーターホールには入居テナント企業の従業員が長蛇の列をつくっていて、クレームが殺到しています。

「この行列をなんとかしてくれ」と。
あなたはどのようにこの状況を解決しますか?
ちょっと考えてみてください。

僕は経営者向けの講演などで良くこの質問をするのですが、良く出てくる答えとして、
「エレベーターを新設する」
「エレベーターで止まる階と止まらない階をつくる」
「階段を利用してもらうキャンペーンを考える」
「リモートワークを推奨してもらう」
「時差通勤を推奨してもらう」

といった答えが良く出てきます。
確かにこれらの答えはそれっぽいですし、間違えていないと思います。
ただ、僕からするとこれらの答えというのは、全部同じ答えにみえてしまうのです。
何故ならば、問題設定が全て同じで、そこから出てきた答えだからです。
問題設定が同じであると、答えは似たものになります。
もちろん問題設定を疑わない人からすると違ってみえますが。

ではこれらの答えは、そもそも何を問題としているのでしょうか?
それは「エレベーターの輸送効率」が悪いことを問題にしているわけです。

どうすれば人の輸送を効率的にできるのか?ということです。
そのため、そもそもエレベーターを新設しようとか、スピードを上げようとか、止まる階、止まらない階をつくろうとか、階段を利用させようとなるのです。

リフレーミングのポイントは、問題設定を変えることでした。
他の人と同じ問題設定をしてしまっても、面白いと思われる答えは出てきません。
答えが面白い、目のつけどころがいいとなる答えは、往々にして問題設定が優れているのです。

問題設定を変えてみましょう。再度違う問題を設定してみてください。

問題設定を変えるとこれだけ解決方法は変わる

たとえば、問題設定を輸送効率でなく、エレベーターホールで待っている時間が無駄だからクレームが起きると考えてみましょう。

つまり待ち時間がとても楽しい時間、前向きな時間に変えることができればよいのではないか?という問題設定はいかがでしょうか?

そのように考えるとどのような答え、問題解決方法が出てきますか?
問題解決方法というのは、アイデアになるので、答えは1つではありません。1番良さそうなものを試してみて、結果をみて、一層よいものにするためPDCAを回したり、違うアイデアを試すということになります。

このように問題設定が変わると答えがもちろん変わりますよね。

問題設定をうまくできるようになるためには、自分のそもそも知っていることを増やすことが大切になります。自分のことや業界しか知らないと当たり前の観念が強くなりすぎて、その観念から抜け出せず、反射的に自動的に問題設定を決めつけてしまいます。
また解決策ももうないと思ってしまうかもしれません。
そのため、自分の知らないことをどんどんインプットする必要があります。

問題設定をうまくできるようになるポイント

第3者を交えて問題や課題を議論する

自分1人では思い込みや知らず知らずに前提を持っていることが多々あり、それを疑うことがありません。思い込みや前提を疑わないというのは、問いを見直すことや新しい問いを立てることなく解決策にフォーカスしてしまうのでよくありません。第3者に期待することの1番は問題解決ではありません。そのため困っていることについての専門知識やスキルを必ずしも有している必要はありません。あなたが見ることのできない角度でものごとをみることができる人などを選びましょう。また、その際に、あなたに遠慮をして言いたいことが言えないなどという人であっては意味がありませんので、自分の思いのままに話すことができる人を選ぶべきです。

目的をしっかりと理解をしておく

窓を開けるか、閉めるかで揉めている2人がいたとします。
この揉めている原因というのが、実は目的がしっかりと擦り合わさっていないことが原因でした。

1人は新鮮な空気を吸いたいと思って窓を開けたいと思っていました。
もう1人は冷たい空気が入り込むことを避けたいので窓を閉めたいと思っていました。
この目的が共有されていなかったので、窓を開ける、閉めるで揉めていたわけです。

このそれぞれの目的がしっかりとわかれば解決策というのは自ずと出てきます。
隣の部屋の窓を開けるということで解決されるわけです。

システム思考を理解しましょう

システム思考とは、
ウィキペディアによると下記のように説明されています。

システム思考では、全ての人間活動は開放系であり、それゆえ、環境からの影響を受ける。また、システム思考では、複雑系において、出来事は距離と時間によって区別され、小さな種となる出来事がシステムにおける大きな変化へとつながりうる。 ある領域での変化が、別の領域で逆向きの変化をもたらすこともある。従って、縦割りの思考の弊害をさけるため、全てのレベルでの有機的なつながりを強調する。 以上を踏まえ、そのシステムの構造や諸関係を確認し(「情報」を把握して)、「システム」を「制御」することにより、課題解決を図ろうという考え方である。

ちょっとわかりにくいので簡単に言えば、

複雑な状況下で変化にもっとも影響を与える構造を見極め、さまざまな要因のつながりと相互作用を理解することで、問題解決をするアプローチのことです。

たとえば、

2人の人がケンカを毎日のようにしています。この状況を客観的に見続けるとこの2人の関係は相当に悪いのだろうと思うわけです。

しかし、この理解というのは、表層的な、目に見えているものからの判断にすぎません。

この2人の関係を少し時間をさかのぼって、今に至るまでをみたらどうでしょうか。

1年前にはとても仲が良かったとします。ただ9カ月前に誤解が原因でケンカをし関係を断絶しました。6カ月近く全く連絡を取らず、お互いはもう一生会うことはないと思っていました。1か月前にひょんなことから再会をしました。9か月前のケンカについて再燃をしています(=これが表層的に見えているところだとします。)。ただ徐々にお互い落ち着きはじめ、そもそも何故自分が怒っているのかについて相互に聞く耳を持ち始めています。結果としてこのままいけば誤解であったことに気がつきそうです。

このように時系列を入れてみてみると、実は目の前のケンカというのは、9か月前に比べると関係として改善していると言えると思います。つまり実はそもそも問題ではなく、
これは解決のプロセスの一環だとみることもできますし、必要なこととして捉えることもできるかもしれません。

物事を解決しようと思うと様々な要因が絡んでいたりします。単純に表層的に見えている部分をもってして、原因を特定したり、解決策を講じることをしても問題は解決しないどこから複雑化してしまうこともあります。

システム思考の理解のために、氷山を例に良く説明されています。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

株式会社ウェイビー代表取締役社長
徳島大学客員教授
世界経済フォーラム(ダボス会議)メンバー


慶應大学卒業後、23歳の時、病気をきっかけに、小学校親友4名、資本金5万円で起業。

10年間で10,000人を超えるスモールビジネス支援の実績を誇り、
スモールビジネスが、「早く、大きく、強く」育っていける01クラウドシリーズを展開。

経営、マーケティング、マネジメント論に定評があり、全国多数の経営者に慕われ、
銀行、経営者団体、上場企業などからの講演実績も多数。

「自分で稼ぐ力を身につける本」や「起業家のためのマーケティングバイブル」など著書6冊。
日経新聞、エコノミスト、NHKなどメディア出演多数。