契約書作成の代行をお願いすべき場合とは?~メリット・デメリット~

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世の中には、様々な種類の契約書があり、その場面によって交わされる契約書も違ってきます。

 

また、その契約する内容によっては、複雑な内容となる場合もありますし、一概に契約書の代行をお願いすべきか?ご自身で作成すべきか?と言う点については、考える必要性が出てきます。

 

また、ご自身で契約書を作成する場合と、代行をお願いする場合でも、その時々によって、メリットやデメリットが発生するのは言うまでもありません。

 

今回は、契約書の代行自体を、お願いするか?しないか?に着目し、あらゆる観点からメリット・デメリット等も合わせて解説をさせて頂きたいと思います。

 

契約書の代行とは?

まずは、契約書の代行について、見てみましょう。

 

代行すると言う事は、依頼者に代わって弁護士等の契約書に係る専門家が、依頼人の依頼内容に沿って、代わりに契約書の作成をする事を言います。

契約書の代行をお願いするケースと言うのは、企業同士の契約書だけに至る事なく、個人同士で、何かしら交わしたい契約書がある場合にも、代行をお願いする事によって作成して貰う事が可能です。

 

また、専門家にお願いする事によって、士業等の資格を有していない方にとっては、知識があまりありませんから、そう言った意味では確実な契約書の作成をお願いする事ができる可能性が高まりますし、契約書の内容自体が重要なものである場合には、知識がない方が作成した場合、契約書の内容が不十分となり、最悪の場合、トラブルを招くケースも考えられます。

 

そう言った意味では、専門家に依頼をかけ、代行をして貰う事によって契約書を作成すると言う判断も必要となります。

 

以上の事からも、すでにお分かりの通り、代行と言うのは、契約書を必要としている人に代わって、契約書の作成をすると言う事になります。

 

代行をお願いした方が良いケース・しなくて良いケース


法律で言う契約と言うのは、実は口約束でも成立してしまいます。しかし、それを後々になって、どちらか一方が「そんな契約した覚えがない」等となった場合にトラブルの素となりますから、契約自体をしっかりと書面化する事で、「契約書」と言う形で交わす事が、一般的な契約となっております。

 

そのような契約書を交わす場合には、士業等の専門家に依頼をかけた方が良いケースと言うものがありますので、見ていきましょう。

 

まず、契約書の内容において、紛争が起きる可能性があるケースです。

 

契約書の内容や、中身にもよりますが、契約書を代行して貰う為の費用と言うものは、ある一定の範囲で収まります。例えば、契約書の作成に関する代行を15万円でお願い出来る専門家が居たとします。

 

しかし、その契約書の中に記載された内容に不備等があった場合には、紛争等のトラブルとなったり、場合によっては裁判になってしまって、依頼する際の金額よりも、はるかに多額の費用が発生するケースが考えられます。

 

このような契約書の作成をしなければならない場合、もし個人で作成を行い、その中身に不備があった!と後々に分かってからでは、大変な事になります。

つまり、契約書作成の代行をお願いした方が良いケースと言うのは、その内容によって、代行料金を支払ってでもお願いしておいた方が良いと考えられる契約書の事を言うのです。

 

契約書と言うものは、ごく簡単でシンプルな契約内容もあれば、とても複雑な場合や、後の複雑化を考えて作成しておいた方が良いものまで様々です。

 

勿論の事ながら、これは少し考えればお分かりになると思いますが、友人同士の間で1万円の貸し借りがあり、それに関する金銭消費貸借契約書と言うものを作るとします。

この場合で考えれば、1万円と言う金額を考えると、そこまでの大きなトラブルになる可能性は非常に低いと考えられます。

 

このようなケースの契約書を交わす場合には、わざわざ代行して貰う料金を支払ってまで作成すると言うのは、少し大袈裟になってしまうかもしれませんし、1万円の金銭消費貸借契約書の代行にかかる費用と、その中身と比べてみれば、場合によっては、その金額以上にお金がかかってしまうケースが考えられるのです。

 

ですから、答えてしまうと、専門家に代行をお願いする場合は、その契約書に記載される内容や、後のリスクを十分考慮した上でお願いする必要があると言う事になるのです。

 

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契約書作成の代行をお願いする上でのメリット・デメリット


では次に、契約書を実際に作成する為、専門家に代行の依頼をした場合のメリット・デメリット等について見ていきましょう!

 

 

作成代行を行うメリット

 

専門家に契約書の代行をお願いする場合の利点やメリットとして考えられるのは、その契約書に不備が起こりにくく、確実性が高まると言う事にあります。

 

また、契約書の内容については、影響が及ぶ範囲等も考えた上で作成する必要があり、内容が曖昧であったり、抽象的な文章にしてしまうと、せっかくの契約書も、効力を発揮できないと言う事態を招きかねません。

 

このようなデメリットを回避する必要がある場合には、弁護士等の専門家に依頼をかける事は、大きなメリットの1つとなります。

 

また、契約書には、専門的な用語を含んだ文章にて作られる事が多いですから、プロにお願いする事によって、スムーズに作成して貰う事ができ、完成までのスピードも速くなりますし、そう言った意味でも効率的ですし、その上しっかりとした内容の契約書が出来上がりますから、メリットと言えます。

 

更に、弁護士等の専門家は、これらの契約書に関して詳しいですから、依頼者が「このような内容の契約書を作成して欲しい」と相談した際にも、「このケースであれば、他にもこのような事が起きる可能性があるので合わせて記載しておきましょう」等と、より確実となる契約書を、代行する事によって作成してくれる事でしょう。

 

それらと合わせ、例えば「この契約書は弁護士によって作成された」等の事実がある場合には、説得力として高い効力を発揮する事は言うまでもありません。

 

また、契約書を交わす相手との折り合い等も、間に立って考え、総合的に考えて検討して貰う事が出来る為、これらの事は、士業等の専門家に代行して貰う事としては非常にメリットがあると表現する事が可能となります。

 

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作成代行を行うデメリット

 

次にデメリットに関して考えてみたいと思います。まず、何を言っても先に出てきてしまうのが、専門家に代行をお願いするわけですから、代行する為の費用を用意しなければならないと言う点にあります。

 

ご自身で作ってしまえば、基本的にお金をかけずに作る事ができますが、士業等の専門家に契約書の作成に関する代行をお願いする場合には、それなりのお金を支払わなければなりません。代行をお願いする先にもよりますが、簡単な契約書でも、びっくりするような多額の料金を請求する士業事務所等も存在しますし、作成の前段階での相談をしただけでも、お金を支払わなければならない可能性も考えられます。

 

そう言った意味では、どの専門家にお願いするか?を十分に吟味する必要が出てくると言う事になるのです。

 

ですから、代行を検討される方は、その依頼をしようと思う先に、事前にどのようなスケジュールによって、どのくらいの料金が発生するのか?をしっかりと確認しておく必要があります。全ての士業がそうだとは言いませんが、多額の料金を請求する士業だって存在していると言う事実も、頭に入れておく必要があると言う事なのです。

 

 

代行をする側~士業や弁護士目線で考える~

 

ここまでの解説では、どちらかと言うと、依頼をする側である方の目線で解説をさせて頂きましたが、代行の依頼を受ける側となる士業や弁護士等の専門家の目線でも見ておきたいと思います。

 

今の世の中は、士業に溢れ、様々な施策等を考えなければならない時代です。ひと昔前のように、士業と言う業種が「先生」等と呼ばれる時代はすでに終了しており、立派なサービス業として考えなくてはなりません。確かに士業と言う業種は、ある意味特殊な職業ではありますが、あなたがもし契約書の作成に関する代行を行う事が出来たとしても、それが出来るのはあなただけではなく、この世の中に沢山居ると言う認識を持つ必要があります。

 

ですから、お金を支払って代行の依頼をかけるお客様の立場に立ち、その方にとっての最大級のメリットを求めた上で、契約書の代行を行う必要があります。また、市場調査をしっかりと行い、他の士業がどのくらいの料金を目安に、代行料を設定しているか?を見定めて、サービスの提供をする事が大切です。そのような士業であれば、口コミも広がりやすくなりますし、士業と言うある意味特殊な業種は、こちらから「うちの事務所どうですか!?」と言う、一般の企業が行うような営業はかけにくいのが一般的です。

 

一度、良い印象を持って頂ける事が出来れば、その方が自然と他に方に、あなたの事務所や、士業としてのあなたの存在を広げて行って頂ける可能性は高いですし、士業と言う業種は、そのような方法で世間に知られていく事は大変重要な業種だとも言えるのです。まずは一人一人のお客様を大切にし、その方が費用を支払う分、誠意を持ってその方の為になるよう、相談に乗ったり、アドバイスを行う等、徹底したサービスを提供しなければなりません。

 

もし、士業として契約書を作れば良いと言う考えだけをお持ちであれば、それは大変危険な信号です。

 

そのような考えは、依頼者であるお客様にも自然と伝わってしまいますし、やっぱりこの人ではダメだ・・と、他の士業にお客様を取られてしまい兼ねません。

 

それらの事を十分に踏まえた上で、どうすれば代行の依頼をして頂けるのか?お客様が少しでも安心して代行のお願いが出来、満足して貰えるのか?と言う目線で考える必要性があると言う事になるのです。

 

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