フランチャイズ経営を簡単に理解するために知っておきたい用語とは
- フランチャイズでの独立を考えている方へおすすめ
- フランチャイズを理解するために必要な用語
- フランチャイズ契約において、確認しておくことは?
脱サラして起業したい!と考えている人は後を絶ちません。そうした人たちに対してのひとつの回答がフランチャイズを利用した独立です。
しかし、フランチャイズを利用した独立は個人で独立するよりも、プレイヤーが多いため、入り組んだ仕組みとなっています。ここでは、フランチャイズを簡単に理解する上で知っておきたい用語についてまとめてみました。ぜひ参考にしながら、フランチャイズについての理解を深めていってください。
フランチャイズ経営を理解する上で、絶対に理解しておきたい用語が3つあります。この用語をしっかりと使い分けることができなければ、フランチャイズ経営は覚束ないといえるでしょう。
フランチャイザーとは、日本語で言うところの本部を意味します。例えば、セブンイレブンやマクドナルドの本部といわれたら理解できるでしょう。フランチャイザーが行う仕事は主に2点で、1つがフランチャイズ経営をしてくれる人を探すことと、もう1つがフランチャイズ経営をしてくれる人に対して、ノウハウなどを提供することになります。
フランチャイザーにとって、ノウハウは自分たちの価値そのものといえるでしょう。どのような環境で成功し、あるいは失敗してきたかという経験そのものが、ノウハウとなり、そのノウハウをマニュアル化することで、誰でもある程度の成功を導けるはずだからです。
このマニュアルがしっかりしていればいるほど、フランチャイズで独立した人が失敗する確率が減ります。フランチャイザーが仕事をしてくれるからこそ、フランチャイズ経営は個人で独立するよりも成功率が高いのです。
フランチャイジーとは、日本語で言うところの加盟者を意味し、言うならばフランチャイズ経営をするあなた自身となります。フランチャイジーに求められる仕事は、フランチャイザーから経営ノウハウやブランド、そして商品やサービスなどを引き受けつつ、そのビジネスを成功させることです。
フランチャイザーにとっての仕事は、フランチャイジーを成功させることと言い換えることが出来ますが、一方で、フランチャイザーがどこまでフランチャイジーを助けるかについては、フランチャイザーの考え方次第となります。そのため、フランチャイジーにとって、何がしたいのか以上にどこのフランチャイザーを選ぶのかが重要になるのです。
フランチャイザーがノウハウなどを提供する見返りに、フランチャイザーの利益から少しお金を取る仕組みがあります。この仕組みをロイヤリティ(学術的にはロイヤルティ)と呼び、お互いにとって非常に重要なものです。こうした仕組みは、個人で独立すれば全く関係ないものといえるので、フランチャイズ経営を考える時の少ないデメリットのひとつともいえるでしょう。
ロイヤリティの考え方や取り方、あるいはその多寡については、フランチャイザーが決定します。定額制・利益に対しての割合など、フランチャイザーによって異なるため、フランチャイズ経営をしたい場合には、必ず確認し、比較検討することが必要になるでしょう。
フランチャイズ経営を勉強していくと、一般的に使われるカタカナ語の中に、少し意味のことなるものもあります。このカタカナ語について、今回は5つピックアップしてみました。
インスペクターとは、本来、監察官や監督といった英語ですが、フランチャイズの仕組みの中では、フランチャイジーが、フランチャイザーの決めたやり方や契約で、経営を行っているかどうか調査するものという意味になります。フランチャイジーにとって、このインスペクターとのコミュニケーションが経営に大きな影響を与えるでしょう。
なぜなら、このコミュニケーションがうまくいかない場合、独自のやり方や考え方を実践することができず、その地域の環境に適したやり方を行うことが出来なくなる場合があるからです。
インストラクターとは、フランチャイザーが決めた方式をフランチャイジーに教える人ということができます。教育・訓練係と言い換えてもいいでしょう。インストラクターは、主に本部社員が中心となりますが、中には、エリア長や内容が良い別のフランチャイジーが担うこともあります。インストラクターとは良い関係を築き、ぜひ自身のフランチャイズ経営に良い情報を得るようにしてください。
グッドウィルとは、フランチャイザーが持っている「のれん」や「ブランド」のことを指すと考えてください。フランチャイズ契約とは、そもそもフランチャイザーが持っているグッドウィルを展開していくことで、ビジネス拡大を狙うという考え方が主眼にあります。
フランチャイザーにとって、このグッドウィルが確立していればいるほど、多くのお店が世界に生まれることになり、また同時にフランチャイジーにとっては成功率が高まるといえるでしょう。
パブリシティとは、PRの手法の一種で、プレスリリースやインタビューなどを通じてメディアに自社を報道してもらう活動のことを指します。フランチャイズ経営にとってのパブリシティは、フランチャイザーが行う広告全般のことを指すといえるでしょう。
フランチャイザーにとって、パブリシティは大きな影響があります。しかしながら、自身では全くコントロールできないことでもあるため、注意が必要です。季節的に閑散期で人を減らそうと考えていた時に、フランチャイザーが大きなパブリシティを行った結果、人手不足になり、逆に経営が厳しくなったといった例がよく見られます。
リクルーターとは、フランチャイズにおいては、フランチャイジーを募集する人と位置付けられます。フランチャイズ経営を行いたいと思い、フランチャイザーの説明を聞きに行く際、最初に説明を受ける人ということが出来るでしょう。また、リクルーターはフランチャイザーによっては、加盟前に契約内容を説明することもあります。
フランチャイザーにとって、契約内容は何よりも重要です。もし不安があれば、リクルーターを変えてもらうということも可能なため、積極的に活用してみてください。
フランチャイザーにとって、契約書は何よりも重要です。この契約書を正確に理解するためにも、今回のような用語は必ず理解しておく必要があります。
しかし、フランチャイズ契約において確認しておきたいことがもう1つあります。それは、フランチャイズ契約が終わり店舗を畳むとなったときに、どのようなことが必要であるかということです。多くの人は、お金に気を取られロイヤルティなどの確認に終始してしまうことがあるのですが、それ以上に重要なのが終わらせ方です。
フランチャイズ経営をある程度行ったフランチャイジーにとって、同じような内容の経営を行うことは、さほど難しくないかもしれません。なぜなら、ノウハウがあるためです。しかし、フランチャイザーにとって、これは問題となります。
それは、フランチャイズ契約の中に「同じような業態での独立についての制限」が入っている場合です。よくある契約では3~5年程度の出店の禁止ですが、中には永久に出店を禁止する契約もあります。フランチャイズ経営を進めていくうちに、本当に自分個人のお店を持ちたいと思う時が来るかもしれません。そのような場合にこうした契約は完全に足かせになってしまうのです。自分の将来に影響がある条項となりますので、細かく確認してみてください。
フランチャイズ経営でよく使われつつ、誤解されやすい用語についてみてきました。特にカタカナ語は意味を取り違えると大変なことになります。ぜひ今回取り上げた用語について注意しながら、フランチャイズ経営について学んでいってください。
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