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『経営者の指導の仕方』 Prt.1 指導とは

ポイント
  1. 指導の意味を確認する
  2. 指導の目的を確認する
  3. 社内の役割よって指導が異なることを確認する

目次 [非表示]

多くの経営者を悩ませる「指導」というワード。
「指導ってイメージは沸くけど、そもそも何するか実はよくわからない。」という方もいらっしゃるのでは…
今後、何度かに分けて、「経営者の指導の仕方」というテーマで話をしていきます。
今回の内容は「指導とは何か?」「何をすることなのか?」を説明します。

皆さんは「指導」という言葉から、どのような場面をイメージしますか?

例えば…
・スポーツをしている子ども達に熱く「〇〇しろ~!!」と叫んでいる場面
・上司が部下に仕事を教えているときに「ああしろ、こうしろ」と言っている場面

この様な指導を、小さな会社で行ってしまうと、人材は定着しにくいですね。

逆に、「社員の自主性に任せて細かい指導をしない」という企業もあるのではないでしょうか?
しかし、指導をしないということも、実は人材が定着しにくい状況になります。

社員を抱える経営者にとって指導とは、とても大事なことです。

 

指導とは

指導とは 「指し示して、導く」です。

会社経営であれば「事業目的や会社が進む方向に、教え導く」です。

ポイントになることは「何を指し示すか」と「どう導くか」です。

例えばスポーツでの場合。

チームの監督が「指し示す」ことと言えば、「出来る限り多くの得点を獲得する」や、「地域優勝をする」など…

このように、示されたことは、チームメンバー全員が理解出来る内容です。

そして、示されたことに向かって、何をすべきかチームメンバー全員が理解し取り組みます。

目指すことが、「出来る限り多くの得点を獲得する」や、「地域優勝をする」であれば、このことが達成できるように、筋トレをしたり、得点を高める技術を磨くなどの行動をします。

もし、得点アップの練習をしていても、上手く得点に繋がらない人がいたら、取り組み方を確認して、得点アップにつながるように行動を修正します。

このような関わりが「指導」です。

「目指すことを明確に示し、取り組み方を導く」

非常にシンプルな人との関わり方なのですが、これが会社経営になるとなぜか、「上手くいかない」と感じる方が増えます。

指導が上手くいかない要因は2つです。

1.目的が不明確
2.目的達成の行動が不明確

この点が改善出来れば、指導は上手くいきます。

 

指導が上手くいく3つの取組み

会社経営で、指導が上手くいくようにするには、3つの取組みが必要です。

 

経営者が事業目的や会社が進む方向を明確にする

会社経営の事業目的は、経営理念、Vision、Missionなどです。
それを実現するために社員は行動します。
しかし、経営理念、Vision、Missionが漠然としている、経営者の説明がいつも違うでは、社員は何を目指して進んだら良いか分からず、迷子の状態になります。

迷子の社員を指導しようとしても、経営者が示す方向が漠然としていたり、その都度変わるのでは社員は不安でついていけません。

「指導」をするには、経営者が事業目的や会社が進む方向を、具体的で明確に示します。

 

経営者が事業目的や会社が進む方向を何度も伝える

知り合いにITベンチャー企業の経営者の方がいます。

この方は、8年ほど前に出会ったときは、30名前後の会社を経営していました。

お会いしてから、2年後その会社は社内紛争が起きて、会社を乗っ取られてしまいました。

その後、経営者の方は2,3人の社員と共に新しい会社を設立し、現在100名を超える企業にまで発展しました。

この会社の取締役も知り合いでして、一度「会社を追われたときに、なんで社長に付いて行ったんですか?」と聞いたことがあります。

その方は「社長がいつも話す、会社のVisionを一緒に実現したと思ったから。」
と、話していました。

「なぜ、そう思ったんですか?」と聞いたところ

「毎日、毎日聞かされるし、熱いし…
でも、こんなに飽きもせず、熱く語るって本当に実現したいんだろうなぁと思ったら、応援したくなるじゃないですか。」

このような状況こそ「指導」が上手くいっている状況なのではないでしょうか…

経営者が何度も何度も話していくと、その思いや夢を自分の事のように考え、経営者を応援する社員が出てきます。

このような社員を「フォロワー」と言います。
経営者の思いや夢を自分の事のように考え、経営者と共に経営理念、Vision、Missionを実現しようと同じ行動をします。

そして「フォロワー社員」が更に「フォロワー」を呼び、経営者の思いや夢を実現しようと取り組みます。

このような思いを抱かせ、応援しようと思ってもらうまで、繰り返し、繰り返し伝えて、初めて指導は上手くいくのです。

 

思いや夢を実現する方法(行動)を明確に伝える

先ほどのベンチャー企業の経営者の方は、朝礼で必ず自分の思いと、実現に向けた仕事の取り組み方を伝えていたそうです。

例えば、
・自分の仕事に誇りを持ち、安売りや値引きをしない
・仕事の依頼を受けたら、どのような内容でも1カ月以内に完了させること
・仕事は自己決断しない。必ず社内の3人以上と意見交換をしてから決断をする

このように、自分の思いや夢を実現するための行動も一緒に示すことで、社員も行動がしやすくなります。
ここまで明確に示されれば、経営者と社員の捉え方のズレは生じないですね。

「なにするか」を具体的に示すことも、指導を上手くいかせるポイントです。

 

指導の目的

指導の目的は、社員に同じ目的を持ち、目的達成するために同じような行動ができるように、「指し示し導く」です。

経営者の思いや夢を実現するには、指導は欠かせません。

会社経営は1人で反出来ません。
社員や取引先など多くの人の力を借りて行います。
特に社員にサポートしてもらう事は、圧倒的に多いでしょう。

この時、経営者が目指すこと、成しえたいことを明確にしていれば、社員は実現するための行動を取っていきます。

経営者が目指すこと、成しえたいことを明確にしていなければ、社員の行動がばらつきます。
行動がばらついていても、目指すことが明確でなければ、修正できません。

周囲の人に、あなたの思いや夢を伝え、応援、賛同してもらい、どのような行動をするかを知らせる上でも、指導は重要なことです。

 

社内の役割よって指導が異なることを確認する

指導は社内の役割によって取り組むことが異なります。
それぞれの役割ごとに確認します。

 

経営者

会社の存在意義、仕事の方針、方向性を決める。自社の仕事の完成度、到達点を決めます。決めたことを社内に周知する。経営者の最大で最も重要な仕事は決断(決める事)です。
指導も何を目指すか、どのような行動をするか事業目標全体を見たうえで、決めて示すのが役割です。

 

管理職

経営者の決めた方針、方向性に沿い、仕事の完成度、到達点を管理します。
仕事を割り振りし、仕事の能力(スキル)を管理します。

管理職の仕事は会社全体の動きを管理することです。
仕事の役割と指導の内容が一致します。
経営者の決めた、存在意義、仕事の方針、方向性に沿って社員が動いているかどうかを管理します。この役職をフォロワーがすると、指導がスムーズにいきます。

 

中間管理職

小さい会社であれば、経営者が管理職の仕事を兼務したり、中間管理職の仕事も兼務する場合があると思います。現場で実際に仕事を指導する役割です。自分のスキルアップと現場全体の運営の仕方を学び実行します。仕事の内容と部下のスキルに応じて人間力、知識力、技術力の習得が出来るように振り分けて仕事ができるように指導します。
このような状況だと、指導も立場立場で説明する内容や、求める到達点(ハードル)が異なります。

このことを理解した上で使い分けて指導をするのか、何も意識しないで気が付いた時々で指導をするのでは、大きな違いあります。

役職ごとに指導の範囲を理解し、それぞれの立場の指導を行う事も、会社内で指導を上手くいくようにするポイントでもあります。

 

おわりに

指導とは、単に仕事の事を教える事ではなく、経営者の思いや夢を明確に伝え、その為にどのような行動をすべきかを、周囲に伝え行動してもらう事です。

この目指すことが定まっていないと、伝える行動が足りないと、指導は思うような結果を出しません。
また、会社の役職ごとに指導の範囲があります。
指導の範囲を明確にして、どの立場で、何を導くのかを明らかにしておかないと、指導を受ける側も混乱をしてしまうでしょう。

改めて指導の意味を確認し、あなたの会社の指導力を強化していきましょう。
 

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著者プロフィール

権堂 千栄実

権堂 千栄実

中小企業サポートネットワーク(略称スモールサン)キャリア構築プロデューサー

1964年4月 宮城県石巻市生まれ 高校を卒業後、事務職から数回の転職後

1989年7月 日本ソフトバンク(現ソフトバンク株式会社)入社 営業事務で勤務

1993年10月 日本ソフトバンク退社後 OAインストラクターとして活動

1998年10月 結婚を機に福岡へ転居 翌年 長女 出産

2000年1月 派遣スタッフとしてOAインストラクターの仕事復帰

2003年3月 J-PHONE⇒Vodafone⇒SoftBankMobileのブランド移行時の研修プロジェクトに参加。本部研修開発チームのメンバーとして、研修カリキュラムの開発、資格試験の構築、評価試験の運営を5年間担当。

2008年2月 株式会社Campanula 設立
人材開発コンサルタントとして活動開始

社会人でも仕事の中で「初めて」なことがあります。
その「初めて」のことを「自分で出来る」ように、経験の積み重ねるには設計が必要です。

人の「初めて」を出来るように設計することは、事業計画と並列で考え取り組んで行くことです。その人の育成と活用を経営戦略としてご提案します。