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2010年8月、病気をきっかけに、資本金5万円、小学校の友人3名と突然会社を設立したとき、イメージしていたのは「自分たちで世界を変えよう」というものでした。
漠然としていますが、気持ちとしてそれしかなかったのです。
何もないところから「世界を変える」と言うと、今考えるとちょっと恥ずかしくも思います。
もともとは、「世界にいい波を起こしたい」という気持ちがあったのですが、リアリティをもって考えられてはいませんでした。
そんなことできるのか?「ちょっと違うかもしれない」と思っていました。それだけ力なんて全くなかったのです。
けれども、会社を設立する以上、何らかの目標は決めなければならない。
そこで、「自分たちはどうあるべきか」と改めて考えた結果、「世界を変える」というイメージが出てきたのです。
それから始まり、ビジョンは少しずつ変わっていきました。
1人が100人分頑張るのではなく、100人が1人のために頑張ってくれるようにする
数年前は、「世界で1番、起業家を大切にする」ということを言っていました。さらに別の軸では、「世界で1番、起業を知っている会社になる」とも言っていたのです。
世界で1番、起業について知っているということはつまり、起業相談に来た人に対して、より最適な提案ができる会社であるということです。そのためには、世界中のあらゆる起業に関する実際を知っていなければなりません。起業したいというすべての人に対して、あらゆる連携を模索できる会社になる。そうすれば、画期的な事業ができると考えていたのです。
僕たちが何をやるべきか、どこに向かっているのかということについては、今でも考えていますし、日々、変わっていくものだと思います。
今後の時代は仲間やコミュニティーといった信用が会社経営上の最大財産になる現在ウェイビーでは、スモールビジネス経営者向けに「01クラウドシリーズ」という経営支援のクラウドサービスを展開しています。当初は数十人規模の利用でしたが、どんどん増え続けています。今のペースで増えていくと2年後には5,000人規模にまで成長することを見越しています。
今、起業家のコミュニティーで1番大きいものの1つに、「アタッカーズ」という大前研一さんが主催しているものです。
設立から19年ほど経過しています。7,000人弱の参加者です。
それを知ったとき、「勝てるかもしれない」と思いました。つまり、僕たちが1万人規模のコミュニティーを実施できるようになればいいのです。2年で5,000人なので、1万人もそれほど難しいとは思っていません。1万人の起業家を集められれば、日本で1番、起業家を応援していると言えます。僕たちは、そこにコミットしてビジネスを進めているのです。
もし、1万人の起業家がいればどうなるのか。いろいろなお客さまがつながり、新しいビジネスが生まれ、想像を超えた化学反応が起きる。考えただけでもワクワクするような
ことが待ち受けています。社会に対しても大きな貢献ができるでしょう。そしてそのコミュニティーは、僕たちの財産になるはずです。
そう信じて、活動を続けています。
「起業家とともに世界を変える」
はじめのうちは「世界を変える」という、今考えるととても無鉄砲な目標を掲げていたわけです。
しかし、事業を行っていくうえで、そのような発想が少しずつカタチを変えました。
そして、その先にあるのは、「起業家とともに世界を変える」というビジョンです。見事に最初の目標とつながりました。しかもこれなら、現実味があります。事実、1万人の
起業家、1万社の企業が集まれば、世界を変えることができると思っています。7年経てようやく腹落ちした理念に至りました。
ただこれからもっともっと変わっていくかもしれません。
コミュニティーに参加している人たちは、すべて仲間です。困ったときは助け合い、協力し、ともに成長していく。まさに互恵関係にあるのです。
世界には、さまざまな問題があります。日本国内だけ見ても、なかなか解決できない問題がたくさんあります。しかし、ビジネスの観点から、「こんな問題があるんだけど、協力してもらえませんか?」と呼びかければ、解決の糸口が見えてくるかもしれません。
ここまでくると、もはや会社という概念は当てはまりません。一緒に仕事ができる仲間なのです。そういったチームに参加している人たちが1万という数字にまで拡大すれば、1社1億円でも1兆円規模になるのです。
このように、自分の目標は、必ずしも自分だけで達成する必要はありません。コミュニティーを形成し、仲間になり、ともに達成していけばいいのです。
そうすれば、どんなに誇大妄想のような目標も、達成することができるのです。