起業したいけど何からしていいかわからないという相談

起業したての人からよくうける相談に、「自分は何をしていいのかわかりません」というものがあります。
つまり、やりたいことやビジネスモデルが明確に決まっていない人が多いのです。でも起業をしたいと。

その人は、とにかく悩みます。
「そもそも自分は何がしたかったのか?」「どんなビジネスモデルであれば大きく成功することができるのか?」などと、ひたすら考え続けるのです。

しかし、いくら悩んでも結論に至ることはなかなかありません。
なぜか。問題意識などは、会社経営をするなかでより深まっていくものなのです。
「ああ、自分のやりたいことはこうだった」と、そのときになって腹落ちすることもあるのです。

経験をしていく中で、自分のやりたいことが見えてきたり、よりクリアになっていくことが多いのです。

もちろんこれまでの経験の中で自分のやりたいことが明確な方は問題ありません。
自分本位で事業について考えてみたところで、優れた結論が得られることは少ないように思います。
机上で悩み続けていても、時間とお金がなくなっていく一方です。その結果、焦ってしまって良い判断ができません。

では、どうすればいいのでしょうか。

大切なのは、いち早く走りはじめることです。商品をつくり、サービスを構築し、社会に価値を提供する。
そして、お客さまの反応を確認し、意見を聞き、改善を加えていく。
その流れのなかで、「自分は社会に対してどんな価値を提供したかったのか?」「どんなビジネスであればよりお客さまに喜んでもらえるのか」と、リアルに考えられるようになるのです。

そういう意味で、お客さまにいち早くサービスを届けることを考えるべきです。それ以外のことはリソースの少ない起業家にとってはある意味無駄にもなりえます。

漠然と起業したい、でも何をしたらよいかわからないという人は、稼ぐことにフォーカスすべきです。(稼ぐというと少し勘違いをされてしまいそうですが、売上=お客さまを喜ばせた結果です。本当に自分がお客さまを喜ばすことができるのか?を早く、小さくでよいので確認すべきです。)

「何」という対象を考えることも大切ですが、何でもよいので稼ぐことにフォーカスすることも段階として必要だと思います。

とにかくやるべきことは、お客さまを喜ばしてみることです。
自分の持っている何か専門性があるのであればそれをものすごく簡単で良いので形やサービス、アウトプットとして人に提供してみることです。
 

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