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いいビジネスモデル─お客さまの成長に合わせてビジネスを構築していく
いいビジネスモデルとは何でしょうか。ポイントとしては「お客さまの変化(ステージ)に合わせてビジネスが用意されている」ということが言えるかもしれません。
要するに、いっときだけの付き合いではなく、中長期的な価値を提供すること=線の付き合いにフォーカスするのです。
一生のおつきあいという発想が根底にあれば、サービスの質も価値も変わります。
たとえばウェイビーでは、起業支援として、会社設立からその後の支援、会社の持続的な成長まで、一貫して行っています。
そのうえで、永続的な企業を増やしていきたいと考えています。一時のサービスではなく、中長期的な関係性を築けるように、長いスパンで考えているのです。
このように、一生のおつきあいという発想をもてば、さまざまなサービスを生み出すことが可能となります。
それぞれに顧客がつながっているため、いろいろなチャンスを生むことができます。
たとえば、お花屋さんで考えてみましょう。
通常のお花屋さんは、点でビジネスをしているお店が多いです。お花を買いに来る人に対して、お花を売るというのが基本ですよね。
その瞬間のお付き合いで終わってしまうのはもったいないので、この付き合いをもっと時間軸で前後関係長く取ることができるか?ということがとても大切な発想になるわけです。
お花屋さんに限らず多くのビジネスは点でのビジネスに終始しています。
パレートの法則ってご存知でしょうか?2:8の法則と言われているものですね。世の中大抵のことは2:8で分けることができるという法則です。
企業ではどう当てはまるかというと、自分の会社の売上の8割は上位のお客さま2割が作っていますということです。
僕のお客さまのお花屋さんに「えこひいき戦略」+「時間軸」をシェアしました。
たとえば、1年間で10万円以上お花を買ってくれる、大きなお金を使ってくれるお客さまたちに対して年1回でいいので、何か特別なことをしてあげる。
たとえば、お花摘み体験をプレゼントしてあげるわけです。
普段の生活でお花を摘んだことありますかって思っていて、これは購入後の時間でお客さまとの新しい接点になりますよね。
なかなかお花を買う人でもお花を摘むことってないと思うんですよ。
仲のいい農家さんや提携農家をつくっておいて、お花摘み体験ができますよということを、無料で提供してあげればいいと思うんです。
集合場所を決めて、バスで迎えに行きます。
特別感で線のつながりを生む
ある種、お客さまを株主みたいに見立てるわけです。購入していただいた結果、株主優待みたいなものがもらえる。慰労会みたいな感じですよね。
VIPのお客さまみたいなかたちで。お花摘み体験をCS(お客さま満足)向上でやるわけです。
お花を摘むと、どうやって花を作っているか分かって、またお花に対する気持ちが変わります。お花への考え方が圧倒的に変わると思うんですね。
価値って、どうやってできあがっているのか、どれだけ大変なのかわかっていただけます。
家族だったら4人まで連れてきていいですよとしてあげるんです。これは家族にとっても面白い体験になります。
参加してみてお花の価値がわかって、こんな体験を提供してくれたお花屋さんありがとうございます、となります。
また絶対にこのお花屋さんで買おうと思いますよね。それが他のお花屋さんより少し高かったとしてもです。
お花屋さんサイドも自分達のこだわりをお客さまに伝えることができ、他のお花屋さんとの違いをお伝えできます。
それで少しくらい価格が高くても選んでもらえるわけですよね。
お客さまとの関係を線で見直しすることができれば、とんでもなく大きなチャンスが生まれるわけです。多くのお花屋さんは点で戦う。
なので競争しているものが値段や、土地の戦いに終始してしまっているわけです。
このお花摘み体験をプレゼントしようと企画しても、バス貸し切って1日どれぐらいですかね。予算なんて安ければ10万円もあれば実現できるかもしれません。
そんな少ない予算でお客さまをグリップしにいけるわけですよね。
時間軸発想!自分で育てる体験型サラダ
最近、売れているかどうかは置いておいて、面白いなって思ったもので、コンビニに売っているんですけど、サラダを自分で育てるっていうパックがありました。
サラダって普通に出来上がっているじゃないですか。それが自分で水を撒いて、育てて、一定期間すると食べられるというサラダがコンビニに売ってるんですよ。
これも体験なんですよね。時間軸でやってるんです。
点ではなく、まさに線でビジネスをしているわけです。時間軸を大切にしています。
商品企画にお客さまを巻き込む
時間軸、戻せば戻すほどどうなるかわかりますか。どんどんチャンスがでてきます。
たとえば、お花を新しく品種改良しようというところからできるわけじゃないですか。
すでにある種を自分で植えて育てようっていうのも十分前に戻っているんですけど、その前ってなんですかっていうと、今ある種じゃなくて自分で掛け合わせて面白い花つくれないかなって、もっと遡れるじゃないですか。面白くないですか?
今のビジネスの問題って何でしょうか?
供給者サイド、会社サイドが勝手に決めたものの中で、消費者はいいものないかなって、探しているんですよ。
そして、これが1番希望に近いな。ないし希望にあったものがあるなっていって売れてるわけです。
ただこの流れが変わってきています。自分で商品を作れるっていう、商品企画にお客さまを巻き込むようになってきています。
お花っていうのも、そもそも一緒に改良して新しい品種を作れますとかが簡単にできたらどうでしょう?
商品企画にお客さまを巻き込もうと思うと、これも通常の時系列ではなくなりますよね。
アイデアとして、たとえば、自分で種を植えて育てた花でプロポーズしましょうとか。(この育てる過程を撮影して、この動画もセットで売ってしまう)。
時間軸を前にもっていくっていうだけでも、すぐに、巷にはないお花屋さんになれるじゃないですか。
ですから大切なことは、この時間軸をどこまでもってこれるかということなんです。時間軸の幅の中でアイデアを出してほしいと思っています。
お花屋さんは店舗を構えて待っているというのは間違えたイメージです。今のところにもってこれるかじゃなくて、単純に、前段階だからといって、お花屋さんにあるお花を自分でラッピングしましょうっていうレベルで前に戻しても仕方ないんです。
誰でもできそうなことをやってもインパクトが弱いんです。