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自己都合退職、秘密保持、競合避止義務~社長が知っておきたい労基法のルール③~

ポイント
  1. 退職は1種類だけではありません。
  2. 秘密保持や競業避止義務は退職前に契約書を交わしましょう。

目次 [非表示]

起業して人を雇うようになると、出てくるのが退職の問題です。今回は退職について見ていきます。

退職の種類

退職にはいくつか種類があります。自己都合退職だけではありません。

退職の種類

自己の都合により退職を申し出て会社の承認があったとき
一般的に多く、退職するというとこれを連想する場合が多いかと思います。

期間を定めて雇用されている者が、その期間が満了したとき
例えば契約社員の方が、その期間を満了する時を指しています。

休職期間が満了までに休職事由が消滅しないとき
休職をしている社員が休職期間を満了しても復職が出来ない場合も退職に該当する場合があります。

死亡したとき
従業員が死亡したときも退職に該当します。

これらの退職の理由は、どのようなときに退職するのかをあらかじめ就業規則に明記をしておくことが必要です。特に②の休職期間を満了して復職できればよいですが、そうではない場合にはこの場合でも退職するのだということを、あらかじめ従業員に伝えておく意味でも、就業規則で規定をしておくことをお勧めします。

こちらもあわせてお読みください。
従業員を雇ったら知っておきたい!労働時間と休日のルール

定年とは?

定年も退職する理由の一つです。定年とは、従業員が一定の年齢に達したときに、いわば自動的に退職させる制度です。現在は定年年齢を定める場合には、坑内労働を除き、満60歳を下回ることはできません。ですので例えば55歳で定年とすることは原則は不可となります。

また、定年の年齢を65歳未満に設定している会社については、次の措置をしておく必要があります。

①65歳までの定年の引き上げ
②65歳までの継続雇用制度(勤務延長 は再雇用制度)の導入
③定年の定めの廃止

これらのいずれかの措置を講じなければならないことになっています。
これは現在100年ライフと言われている中で、年金の支給開始年齢が高くなっていることもあり定年を引き上げようとすることが背景にあるのです。

自己都合退職について

退職理由として多いのが自己都合退職です。転職などの理由によって退職する一般的な理由となります。この場合、会社では〇カ月以上前に申し出をしないといけないとしている企業が一般的です。それではこの〇カ月以上前に申し出る、この期間についてはどのように考えばよいのでしょうか。

民法によると、少なくとも2週間前までに従業員から会社に予告することにより、いつでも雇用契約の解約を申し出をすることが出来ます。ですので従業員は会社の承認がなくとも、退職願の提出によって、退職の申出をした日から 14日を経過したときは退職できるということになります。

こちらもあわせてお読みください。
初めて人を雇う時のルール~社会保険編

退職後の競業避止

最近では転職に対する抵抗感もなく、現在の会社で得たスキルや知識を生かして起業をしたり、より良い条件の会社へ転職することが増えてきています。それに伴って競業避止についてのトラブルも増えてきています。退職後に何をするのかは従業員の自由という側面もありますが、起業したり又は競業他社への転職を制限するためには、抑止という意味からも就業規則に定めておき、さらに誓約書の提出を求めることも検討してもよいでしょう。

就業規則で競業避止義務違反を理由として、退職金の支給を制限することを規則上設けることもあり得ます。ですが、そのルールが適用されるかどうかは、退職金の支給を制限するようなことに相当する顕著な背信性がある場合だけに限られるとされていますので、限られたケースだけに認められると考えておくことがよいでしょう。

退職後の秘密保持

機密情報の漏えいについては、従業員が退職後に漏えいさせることが多いのが現実です。そのため、就業規則で退職後の機密保持について規定をしておくと同時に、退職前に何らかの合意を書面(退職時秘密保持契約書)で交わしておくとよいでしょう。

機密保持の内容について

退職後にも秘密保持をして欲しい項目としては何があるでしょうか。
① 営業上の機密、開発・製造上のノウハウ
② 個人情報 (顧客情報や人事情報)

退職後にも秘密保持義務を課したい情報は上記が考えられます。そして秘密事項と言えるためには、社内で秘密事項として管理されていることが条件となっています。社内でも管理している上で、退職者が在籍中に担当した職務と、その職務上知り得た秘密事項を明記し、退職後5年間(※秘密保持期間の限界)の範囲内の一定期間を定めた上で、秘密漏えい時の損害賠償義務を定めた条項を盛り込んだ退職時秘密保持契約を締結するようにしましょう。

まとめ

このように、退職といっても様々な種類があります。そして退職時には競業避止義務や、秘密保持など、従業員が退職後にも守ってもらいたい事項があります。それらを退職前に従業員と話し合い、必要に応じて契約書を取り交わしておくことが大切です。思わぬところで足をすくわれないためにも、従業員の退職時にも丁寧に対処をしていきたいものです。

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