ビジネスマンに必須のスキル。アイスブレイクとは?コツや実用例を紹介
- アイスブレイクとは?
- コツは目的を見失わないこと
- 明日から使えるアイスブレイク集
ここまでにあいさつや自己紹介もアイスブレイクのひとつだと紹介しましたが、実際にその程度のコミュニケーションでは、場が和まないこともあるでしょう。ここではアイスブレイクを実践する上で知っておきたい、アイスブレイクのネタや簡単・短時間でできる実用例を紹介します。
自己紹介でアイスブレイク
文字通り、自己紹介をアイスブレイクに活用する方法です。もちろん普通に自己紹介をするだけでもある程度の効果が期待できますが、大きな効果を期待するには少し工夫が必要です。アプローチの仕方によって自己紹介系には様々な種類があります。
話者がサイコロを振り、出たサイコロの面に書かれたテーマに基づいて自己紹介をおこないます。たとえば、「学生時代」や「休みの日」などテーマを絞って自己紹介してもらうことで、よりその人の内面に迫ることができ、結果として距離の遠さに起因する参加者の緊張をほどく効果が期待できます。
自己紹介に「実は」という内容を盛り込む手法です。「実は」で始まる意外性の要素は、その人の核になる部分を切り出すことも多く、サイコロを使った自己紹介と同じように、参加者の距離が縮まります。話者にしてみれば「実は」というルールに基づいて話すので、本来なら聞かれないと話しづらいプライベートな内容も気軽に話せるメリットがあります。
まず少人数でグループを組み、それぞれにインタビューをおこないます。インタビューによって得た情報に基づいて、別の人に自分を紹介してもらうのがこの手法。あらかじめ顔見知りの人同士でグループを組む方法もありますが、まったく知らない人同士でグループになった方が、アイスブレイクの効果が期待できるでしょう。他者のフィルターを通して切り取られる自分の姿を客観的に見ることができるので、そのような点においても学びのある手法です。
先に自己紹介した人の自己紹介の上に、積み木のように自己紹介を乗せていくやり方です。
最初の人「〇〇社の〇〇と申します」
次の人「〇〇社の〇〇さんの隣の△△です」
次の次の人「〇〇社の〇〇さんの隣の△△さんの隣の□□です」
といったように自己紹介を続けていくことで、所属や名前を自然に覚えていくことができます。自己紹介が進むにつれて、積み上がっている自己紹介を覚えるのが大変になってくるので、参加者同士でフォローしあいながらゴールを目指しましょう。自己紹介を通じて協力しあうことができるので、割と簡単に緊張感をほどくことが可能です。
トークに工夫を凝らすことでアイスブレイクになる
「きどにたてかけし衣食住」は雑談力をテーマにした話題でも取り上げられることがあるワードです。それぞれの文字が話のネタとなるテーマの頭文字となっています。
「き」→気候・天気の話題
「ど」→道楽(趣味)の話題
「に」→ニュース・時事ネタの話題
「た」→旅(旅行など)に関連する話題
「て」→テレビ・CMなどに関連する話題
「か」→家庭の話題
「け」→健康や美容に関する話題
「し」→仕事の話題
「衣」→衣服(ファッション)の話題
「食」→食(グルメ)の話題
「住」→住まいの話題
これらはすべて日常の雑談でも話のネタになりやすい話題です。日本では昔からコミュニケーションの基本としてこのように挙げられてきました。近年ではハラスメントの問題などから、他者のパーソナルな事柄について聞き辛かったり、不快感を感じさせかねなかったりする風潮があるので、参加者が能動的に取り組めるよう工夫する必要があるでしょう。とはいえ、他のアイスブレイクに比べても圧倒的に取り組みやすいものなので、他のものと複合的に取り入れるといった手法も良いかもしれません。
ペアを作り、それぞれがインタビュアー、インタビュイーとしてヒーローインタビューをおこないます。人生を振り返って、もっとも活躍したときの話や成功体験を引き出すことで、自分からは話しづらいよりパーソナルな部分に迫り、それによって場も盛り上がります。すべての人の話を聴けるのがベストなので、時間が許すのであれば、インタビュアー、インタビュイーを交代しておこなうのがおすすめです。
その場にいない誰かのことを「陰」で「褒め」ます。概念としては陰口の反対の考え方。人のことをポジティブに見ていることが参加者に伝わると、それは安心感や肯定感にもつながっていきます。また、ポジティブな話題は伝播しやすいもの。社内であれば、その後の人間関係にも良い影響を与えます。さらにその場で褒められた誰かの立場から考えると、いつかの会議で、自分が初対面だと思っている相手が、すでにポジティブな印象を持って会議に参加しているということも起こり得ます。そのときの場への影響だけでなく、将来的にも好影響があるのが陰褒めです。
ちょっとしたゲームによって打ち解ける方法も。
指遊びを通じて緊張感をほどきます。代表的な例として「親指小指体操」があります。
親指小指体操の遊びかた
初めは無理のないスピードでゆっくりおこない、慣れてくるにしたがってスピードを上げていきます。
このような体操は、アイスブレイクとしての効果はもちろん、脳のリフレッシュにも効果的。ブレインストーミングのような会議の前におこなえば、より一層効果を発揮するでしょう。
ストップウォッチを利用してリフレッシュを図るアイスブレイクの方法です。例えば10秒や1分など時間を決め、それぞれが画面を見ずにどれだけ正確にストップウォッチを止めることができるかを競います。目的はアイスブレイクやリフレッシュなので、勝敗についてはあまり意味を持ちません。場合によってはわざと大きく外すことで場が和むこともあります。
誰もが馴染みのある硬貨の大きさを、想像してスケッチするアイスブレイクの方法です。この方法も普段使わない意識を使うことで、脳のはたらきを活性化させることができます。紙とペンがあれば誰でも気軽に参加できるので、比較的取り入れやすいアイスブレイクの方法だと言えるでしょう。
以上、アイスブレイクについて詳しく掘り下げました。
営業や会議など、ビジネスマンが初対面の相手とコミュニケーションをとる機会は、日常にあふれています。そのようなシチュエーションを上手にやり過ごせるかどうかは、コミュニケーション能力に依存していると考えられがちですが、実際のところはそれだけではありません。アイスブレイクによってアドバンテージのある状態からスタートできれば、自ずと成功率も上がってくるはずです。知っていて使わないことと、知らずに使えないことは意味が違います。この機会にアイスブレイクについてしっかりと学び、実践してみてはいかがでしょうか?大きな壁だと思っていたコミュニケーションの障害は、案外簡単にクリアできる問題なのかもしれません。
ーアイスブレイクの上手な活用も広い意味でコミュニケーション能力ととらえることができる
<第2回>満足度を高めるコツはコミュニケーション能力の高さにあり!
ービジネスに必要なのはアイスブレイクのように事前に準備できる能力
独立する前に知っておくべき、失敗する人の特徴、最高の準備方法