一般人を続々と出版デビューさせている出版プロデューサーにコツを聞いてきました!
- 一般人でも出版はできる!
- ひとつの職歴が5年以上ある人ならチャンスあり!
- 文章力がなくても方法はある!
フリーランスや会社経営をしている人なら、誰しも一度は自分の本が出版できたらいいなって考えたことがあると思います。
でも出版できるのは、一部の有名人や、すごい実績のある人だけでしょって思いますよね。でも、そうじゃないんです。
すごい実績がなくても、Twitterのフォロワーが少なくても出版できるチャンスはあるんです!出版に興味がある人におすすめのインタビューです!
インタビューに答えてくれた人:木暮 太一(こぐれ たいち)さん 経済入門書作家、経済ジャーナリスト。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から難しいことを簡単に説明することに定評があり、著書に『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』(星海社新書)、『今までで一番やさしい経済の教科書』(ダイヤモンド社)など多数
(聞き役:頼母木 俊輔 助っ人編集長)
−本日はよろしくお願いします。木暮太一さんは出版プロデューサーというか、人気のビジネス書作家というイメージが強いです!コメンテーターとしてもTVでよくお見かけします。
木暮)ありがとうございます。15年ほど前から出版社を経営していて出版セミナーもやっています。ビジネス書の著者としては今までに60冊出版していて、累計の売上は175万部になります。
−凄いですね!なぜこんなにたくさんの本をリリースできるんですか?
要因は二つあります。一つは売れる本が書けるからです。結果を出し続ければ、チャンスをもらうことができる。
2つとして、僕は「編集力」を持っていて、ひとつのネタで切り口と見せ方を変えて、色々な人向けに書くことができます。
ほとんどの人は「自分はこれだ」と決めたらそれしか書けない。バリエーションをつけることができるので、色々なネタが尽きない。だから書けるということです。
−なるほど、そういうことなんですね。最近、僕の周りで出版が決まったという人が何人かいるんですね。詳しく話を聞いてみたら、その人たちが木暮さんの出版セミナーに参加しているという話だったので、今回は出版について詳しく伺えればなと思って連絡させていただきました。
ズバリ聞きますが、出版ってそんなに簡単にできるものなんでしょうか?
はい、できますよ。
−すげーあっさり言いますね(笑)やっぱり本を出せる人というのは、何かしら実績がある人とかというイメージです。
でも、出版が決まった僕の知り合いは、普通の無名の人たち。
しかも自費出版ではなく、有名な出版社からのデビューです。本を出せるのは実績のある人だけではないのですか?
その実績のレベル感ですよね。例えば、営業未経験で営業の本出せるかって言ったら絶対出せない。でも、営業で一番じゃないと出せないかというと、そうではない。
僕の受講生さんも、ここにずらっと並んでいますが(本棚を指す)。この著者のみなさんが、その業界での有名人がどれほどいるかといえば、ほとんどそうではありません。
その人の中では「私はこういうやり方をしてきました」ということが語れて、他の人と差別化して独自性が出せて、それが言葉にできれば本になります。
大手出版社から出版されている 木暮さんのセミナー参加者の著書(ごく一部)
−今までにないものだったらいいということでしょうか?
今まで出ている本があって、それでうまくいかない、救えていない人たちを救えればいいんですよ。例えば「金持ち父さん貧乏父さん」がすごく売れましたが、あの本を読んでも不動産投資に踏み込めない人っていますよね。
それはなぜかって言うことを考えて、やりたくてもやれない人のために、「ロバート・キヨサキ」よりかは全然実績がないけれど、素人のわたしが今まで色々手がけてやってきました。そのノウハウを出しますであれば、この人たちを救えるわけです。
−経歴で言うとどれくらいの経験値があれば、まあ出せるかなっていう目安みたいなものがあれば教えてもらえますか?
本当の事言うと、言葉にできれば、あんまり実績がなくても、出版できるはできるんです。
もし言葉にすることが苦手な場合、例えばカウンセラーさんとか、ダイエット指導してる人などB to Cでビジネスをやっているなら、1000人以上を指導してきたと言えるといいですね。これが100人とかだと、ちょっと難しい。
職歴として、ミニマム5年ですね。5年あったらなんとかなるかもしれません。後は職歴じゃなくても、10年以上なにか悩んでいることがあるといいですね。
−10年悩んだことは、他にも同じように悩んでいる人がいるということですか?
それに対してすごく執着して考えてきてるわけで、いろんな人の悩みもわかるし、悩みの区別もできる。
それだけ悩んで来たら、なんとなくこれはこうすればいいみたいなものが、ちょっと見えてるんですよ。
−なるほど、だいぶイメージできてきました。今のお話を整理すると、
・B to Cでビジネスをやっている場合は1000人ぐらいの実績がある
・ひとつのジャンルで職歴が5年以上ある
・10年以上悩んできたことがある
このどれかに当てはまれば、チャンスがあるわけですね。30歳ぐらいの会社員なら大体あてはまりそうです。
そうですね。B toB の場合はむしろ社名の方が大事で、例えばGoogleに導入されていますと言えたら、それで一発OKだったりします。
そこの視点はけっこうあります。やっぱり違いが出せるかという方が大事です。
違いがわかりやすくて、これだったら絶対うまくいくねってみんなが思えば、正直件数5件でも別にいいわけです。あまりそこは気にしすぎなくても大丈夫です。
−ざっくりでいいんですけど、木暮さんの出版セミナーに参加した人たちはどれくらいの割合で出版までいけるんですか?
最後まで頑張ってついてきた人でいえば8割くらいです。みなさん元々は「普通の人」ですよ。
みなさん「普通」の方。でも、頑張り屋さんで最後まで来ました。僕に何回も突き返しをくらって、「これじゃだめだよ、こういうところもっと考えてきて」とか「これもっと調べて」っていうのを何回もやって最後まで行きましたけど、ここまでやってくれればもう8割ぐらいは形には出来ますね。
−それは期間としてはどれくらいなんですか?
1年です。1年頑張ればいけると思います。最短だと2日の講習受けた後にすぐ決まった人がいます。
−なぜそんなに結果がでるんですか?
出版をするのに必要なのは二つ。正しい企画書を書くことと、正しい編集者にアプローチすることです。
みんなの編集者に人脈があればいいと思っていますが、それは完全な嘘で、編集者の人脈があったところで何の意味もない。
有名な編集者に会いに行って名刺交換して、その人に提案を見てもらうことをみんな夢見ています。それをやるから駄目なんです。
−それはどういうことですか?
編集者の中でこの企画をやろうって決めると、会社に対して企画を提出して予算を取るんですね。
普通の会社って会社から言われてやるんですけど、出版業界は逆で、「私これやりたいです。やっていいですか」って言うんです。
ということは、やりたくないものは手がけようとしないんです。真剣に考えない。
やりたいと思う自分の興味分野があって、そこ以外のことはほぼ考えていないのが「編集者」という人種なんです。
そのため自分がやりたいこと以外は聞かれても知らないし、答えられません。だからその人に聞いてもアドバイスがズレてしまうんです。
よかれと思って色々答えるんですけど、それが全然違うんです。
−なんで木暮さんはそれに気づいたのですか?
僕は出版社やってるんで、編集者とよく会うんですよ。編集者とよく会って話をする時に、いろんな雑談するじゃないですか。そうすると編集者の生態がよく見えてきます(笑)
勉強熱心な人はもちろんいますけど、健康本にしか興味ない人は、LINE のマーケティングと言っても、「そうっすか」くらいで、全然興味を持ってくれない色々出版業界の構造を内側から見てるので、だとするとこうだよねというのが、すぐにわかってしまいます。
−本は文章が上手い人が書く物っていうイメージもあるのですが?
それは関係ないですね。本を書くのに文章力はいらないですよ。究極を言えば、自分で書かなくても本になります。ライターさんが書いてくれればそれでいいわけですから。まとめられて、話せればいいというのが、ミニマムのレベル。文章力はなくても全然構わないですね。
そもそも文章が上手い人ってそんなにいないんです。でも、文章力自体は出版できる・できないに全然関係ないです。一方で、話がまとめられない人はちょっと困る。
自分のコンテンツを体系立てて、「まずこれが大事で、次はこのポイントが大事」だという事がまず語れて、編集者と話をしたときも「それはなぜですか」と聞かれたときに、それが語れなければいけない。それが語れればOKです。
−企画書の話がありましたが、編集者に響く企画書ってどういうものなんですか?
いろんな要素はありますが、一言で言うならば、一瞬で良さが分かるものですね。長々と書いてはだめで、企画書について僕が提示しているのは2枚なんです。
2枚で納めなければいけない。編集者ってすごく忙しい人種なので、長い資料を読んでいいかどうかジャッジしてくださいっていうのは、ないんですよね。そもそも出版社への売り込み行っても、日々何件も来ているので。
ほとんどはダメなんですよ。ちょっと言い方悪いんですけど。ほとんど箸にも棒にもかからない、見た瞬間だめで、だいぶうんざりしてるんです。
その中で一瞬で「あ、これ良さそうじゃない」って思わせる企画書じゃないとそもそも通らない、読んでもらえない。
企画書にサンプル原稿をつけましょうって言ってる人がいるんですが、これは完全にアウトです。
アプローチしてきた著者に連絡したら、ちょっと打ち合わせしましょうかって言うにしても、このサンプル原稿を読んでおかないと打ち合わせしちゃいけない気になるんです。そうするとこれが足かせになってしまう。あれは最悪なんです。
業界の内情がわからないとこと「サンプル原稿を付けたほうがいい」と思っちゃいますが、出版社にいたら、それがむしろ逆効果だってすぐにわかります。
−本を出すメリットはなんですか?
本人の使い方ですけど、イメージでいえば「本を出している人」になりますから、一つの大きなブランディングになります。本を出していると言うだけでも信頼感が得られる。ちゃんとした人として見てもらえる。それが一番大きいかもしれないすね。
仕事につなげる部分で言うと、本が自分のビジネスを知ってくれる入口になる。本を読んだ人がフロントセミナー(説明会)に来て、自分のサービスを買っていくという流れを作れる人は、かなりプラスになります。
僕の講座ではそれも教えています。セミナーをみんなやりなさいよと話をしていますし、本を読んだ人をどうやってセミナーに誘導するかいうことも教えています。
−実際に、この企画はいけそうってなってから書き上がるまでは、どれぐらいのイメージなんですか。
企画会議が通ってこの本を出すことに決まりましたとなってから、実際に本が出るのは、だいたい半年ぐらいです。執筆3ヶ月、編集2カ月、印刷と流通で1ヶ月。
−3ヶ月あれば書けるんですか、仕事しながらでも。
書けている人が多いです。書き方も教えているので、自分で書きたい人は書きましょうと言っています。本当無理そうな人はライターさんにお願いしてる人もいます。
−出した後の売り方みたいなことも重要なんでしょうか?
重要ですね。それも全部教えてますので、みんな増刷しています。どうやれば増刷するかって決まっているんです。大手書店やフラッグシップとなる◯◯書店で売れればいいみたいなことを言う人がいるんですけど、実際はそうじゃないです。
−ここまで説明しても本当ですかっていうリアクションになりますか?
本当ですか?となる人もいます。結局、やりたいか、やりたくないかなんですよね。本を出してる人と出せない人の違いって、最終的に最後まで動くかどうかなんです。一年間頑張る気があるかいうとこですね。
平均で言うと、みなさん3ヶ月ぐらいで出版を決めています。なので、それをやるつもりがあればいいし。「何も努力したくないんです」とか「今すぐ、もう1週間でなんとかしたいんです」とか言うとちょっと無理かなと思います。
−ありがとうございました!いままで本を出すことは難しいという固定概念があったんですけどそれが間違っていることに気がつきました!僕もチャレンジしてみたいと思います!
木暮さんの出版セミナー詳細は下記をご確認ください。