M&Aって一体なに?会社に係るM&Aを基礎知識から理解しよう!

ポイント
  1. M&Aの基礎知識とM&Aを行う理由
  2. M&Aの種類~どんな手法があるのか?~
  3. M&A相手先の探し方や資格・スモールM&Aについて

皆さんは「M&A」(エムアンドエー)という言葉を聞いたことがありますか? 最近では、ネットやテレビのニュースでも話題となり、取り上げられるようになった言葉ですから、耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。 ただ一般的には、まだあまり馴染みがない言葉だと思いますので、今回はM&Aに関する内容を基礎からわかりやすくご説明させて頂きたいと思います。

M&Aの基礎知識について

M&Aとは、「Mergers(合併)」&「Acquisitions(買収)」の略となります。 この英語を訳すと「合併&買収」という意味になります。 M&Aは、ビジネスに用いられる用語であり、複数のビジネスを1つに合併したり、ビジネスを売買・買収する時に使われます。

M&Aが行われる理由

では、なぜ実際にM&Aが行われているのでしょうか?ここでは背景についてかんがえていきます。

経営者の高齢化問題

その理由は様々ですが、その1つに日本の現代社会において問題となってきている高齢化があげられます。

会社を1から作られた方や、親などから受け継がれた方などが、高齢化に伴い引退を考えなければならない世代が増えています。 人間は必ず年を取るものですから、その事業や経営を永遠に続けられるわけではありません。 そこに少子化問題が加わり、次に継ぐ者が居ないという事態を招いているのです。

日本では、この問題を抱えている多くが“中小企業”です。この背景には、高齢化問題だけではなく、職業選択の多様化も含まれています。中小企業の場合、特に専門的な知識・ノウハウ・技術などを持ち合わせている会社が多くあり、後継者が居なければ、いずれ廃業せざるおえない状況に追い込まれてしまいます。

勿論、同じ社内の役員や従業員が後継者になるケースもありますが、中小企業の場合は大手とは違い、簡単にそうはいかないというのが実情だと思われます。 そのような場合に使われる手法が「M&A」なのです。

第三者に買収してもらうことにより、経営者であった方は資金を得ることができます。また、第三者にとっても、すでにある技術やノウハウを受け継ぐことができる為メリットがあるわけです。 互いにメリットを生じさせることにより、その事業は第三者に引き継がれる為、それまで培ったものが継続して活かされるわけですから、日本の社会にとっても損失を回避することができます。

さらに、事業を行ってきたということは、その会社で働いてきた従業員や、取引先の存在がありますから、経営者個人だけの問題ではありません。 経営者が引退しても、事業が存続する場合は、従業員・取引先などもそのまま引き継がれる可能性もありますから、この点でもメリットがあるといえるでしょう。

M&Aを使った戦略的理由

日本の大手企業でもM&Aを行う会社は増えてきています。

その理由としては、資金調達や中核となる事業へ集中する為、または拡大しすぎてしまった事業をM&Aを行うことで自社の生き残りを図るなど様々な戦略が行われています。 会社は1つの事業だけに特化しているわけではなく、様々な事業を行っている会社も沢山あります。

例えば、会社の事業として中核となっている事業に資金を投入する為、手を伸ばしすぎてしまった事業を売却して資金調達する会社もあります。 また、近年では経済の悪化によってM&Aの手法を取り入れて会社を守る企業も増えてきています。

さらに資金調達をする理由として、新しい事業に進出させたい場合にもM&Aは用いられます。 通常、新事業を0からスタートさせる場合は、相当なコストや時間がかかってしまいます。 そこで買い手はM&Aを利用し、既存の会社や事業を買収することである程度の知識や技術などを得た段階から新事業に参入することが可能となるのです。 M&Aは日本国内だけではなく、海外の企業ともやり取りが行われており、もはや世界中で使われるビジネス手法となっているのです。

M&Aの種類にはどんな手法があるのか?

次に、M&Aが実際に行われる際、どのような種類の手法があるのかを見ておきましょう。 ここでは特に使われることの多いM&Aの手法をご紹介させて頂きます。

株式の譲渡

株式譲渡の手法を用いる場合は、「会社を丸ごと売却する」ということです。 つまり、売却したい会社が所有している経営権や株式など、全てを第三者へ売却する方法です。

この手法は、一般的に中小企業が用いることが多いとされています。 その理由としては、簡潔な手続きができるというメリットがあるからです。 ちなみに、株主が個人の場合は売却したお金から譲渡にかかった費用を差し引いた所得が課税対象となり、所得税と住民税が課せられます。 ただし、法人が株主となっている場合は法人税が課せられる為、注意しておきましょう。

事業を譲渡する

M&Aの手法の中には「事業譲渡」が含まれます。

事業を譲渡する場合は、会社で行っている事業の一部を第三者へ売却することになります。 会社は、事業の全てに中核を置いていることは少ない為、優先度的に低い事業を売却することによって得た資金を別の事業などに投入できるという利点があります。

また、買い手にとっても既存している事業を買収できる為、コストや時間を削減できる他、目的としている事業だけを買収できることがプラスとなります。 ただし、ご注意頂きたいのは事業譲渡の手続きは、株式譲渡に比べて手続きが面倒であるという点です。 株式会社の場合は特別決議が必要ですし、資産や債務などの移転に関する手続きも含まれます。 これらの手続きに多くの時間や手間がかかってしまいます。

会社分割する

会社分割というのは、M&A手法の1つとなりますが、株式譲渡や事業譲渡と比べると、目的には少し違いがあります。株式譲渡と事業譲渡の目的は、売買が目的であるのに対し、会社分割は組織を再編させることが目的となります。もちろん会社分割をする中には、売買を目的としてM&Aを活用する場合もありますが、会社分割の多くは組織再編が目的となっているのです。

会社分割には2つの方法があり、「新設分割」と「吸収分割」が存在します。新設分割は、新しく設立する会社の事業に移転することを意味し、吸収分割は既存している会社に移転させる方法となります。事業譲渡に比べると、様々な契約をまとめて引き継ぐことが可能となることが利点です。ただ、簿外債務や不要な資産を引き継がなければならないというリスクがありますから、そこは注意が必要です。

M&Aの相談先と、M&A案件の探し方

では実際にM&Aを考えた時、どうすれば良いのか?や、M&Aで買収などを検討している企業がM&A案件を探す場合にはどうすればよいのかを見てみましょう。

M&Aで売り手となる場合

通常、M&Aで会社や事業などを売却することを考えた場合、M&Aアドバイザリーを使うことが一般的です。

勿論、長年取り引きしてきた会社と直接話し合ってM&Aを行うことは可能ですが、そのような会社や企業を見つけることは基本的に難しいことが多いようです。そこで活用したいのがM&Aアドバイザリーなのです。

M&Aアドバイザリーとは、「M&A仲介会社」と「ファイナンシャルアドバイザー(FA)」、この2つの種類があります。

M&A仲介会社は、その名の通り、売り手の買い手の間で仲介してくれる会社です。つまり、売りたい人と買いたい人の間に立ってマッチングを行ってくれる専門の会社となります。多くのM&A仲介会社は、マッチングだけではなく、クロージング(契約を締結する)まで行ってくれる為、安心して任せることができます。また、M&Aに関するアドバイスも行ってくれますから、知識がない方でもM&Aを実現させることが可能となります。

一方、FAといわれるファイナンシャルアドバイザーは、M&Aを専門的にアドバイスしてくれる業務です。 通常は売り手と買い手、どちらか一方に付いてアドバイスを行ったり、M&A業務を行っていきます。以前は、M&Aアドバイザリー=FAとして使用されていた言葉でした。しかし、M&Aを活用する会社などが増える現在では、M&Aアドバイザリー=仲介会社として使われることが多く、FAについてはクロスボーダー(国際間取引)M&Aや、上場企業によるM&Aとして使われるのが一般的となっています。

M&Aに係る資格について

代表的にM&Aに係る資格としてあげられるのは以下の通りです。
・M&Aエキスパート認定制度
・M&Aスペシャリスト資格
・JMAA認定M&Aアドバイザー


勿論のことながら、これらの資格を持っていなければM&Aに係る業務を行ってはいけないというものではありません。ただし、M&Aに関する知識があるという証にもなりますから、M&A業務を行う場合は持っていて損はない資格といえます。

M&Aに関する資格は上記の3つがあげられますが、実際にM&Aを行う場合には国家資格を持つ弁護士や税理士などの専門家が入ることが多くなります。M&Aには契約手続きや書類、税金面などにおいても関わってくる為、仲介会社にお願いしない場合でも、ご自身で手続きができない場合はこれらの専門家に依頼をすることになります。また、現在では公認会計士(監査法人)や、司法書士(不動産の移転登記など)別の国家資格を持つ方々もサポートをしているケースが増加している傾向にあります。

スモールM&Aについて

スモールM&Aは、小規模となるM&Aが該当します。M&Aを行う会社や企業は、大手企業や中小企業だけではなく、個人事業にも及びます。

この規模として小さいタイプとなるスモールM&Aでは、個人が会社を買収する場合、新しく会社を設立する時に用いられる場合。または、個人事業を買収する場合に使われるM&A手法の1つです。 個人がスモールM&Aを行うには株式譲渡や事業譲渡が一般的ですから、買収する場合はある程度資金を用意できることが前提となります。

まとめ

M&Aは、一昔前まで海外でよく使われていた手法でした。しかし現在では、日本でも多くの企業がM&Aを行う時代となっています。

これからは、さらに多くの企業でM&Aが行われていくことが予想されます。 起業をお考えの方は、知っていて損をする知識ではありません。 また、逆に知っていなければ、会社が窮地に立たされる場合も考えられます。 これから起業をされる方や、すでに会社を経営されている方など、起業家にとって会社を守る為にもM&Aの知識は必要最低限、覚えておく必要がある時代になったといえるのではないでしょうか。
 

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