仕事ができる人、圧倒的な結果を出す人の特徴や考え方

ポイント
  1. 時間軸の理解とゴールからの逆算思考を持っている
  2. 学ぶことが好きで、効率的に学ぶことをしている
  3. 仕事を作業でなく意味で捉えている

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どのような考え方をもって仕事をすれば役職や立場など関係なくすべての人が結果を出せるようになるでしょうか。また、どういう人が仕事ができると言われる人なのでしょうか?
仕事ができる、圧倒的な結果を出す人になるために、
どのように考えているのか、そのマインドをわかりやすく説明していきます。

常に最初にゴールを考えて決定する

毎日やっていることが一体どこにつながっているのか?
を最初に考えておかず、ゴールがないまま適当に一歩一歩進めていっても、
どれぐらいのスピード・量で毎日仕事をしたらいいのか、それが本当に正しいのかがわからなくなります。
ゴールなくして、物事をただ漠然と積み上げてやっていくという
仕事のやり方は絶対に結果が出ないのでやめたほうがいいです。

典型的な仕事のできない人です。
まずゴールを決めることが大切になります。
ゴールがないと、そもそも「今は」何のためにやっているのかということがないということになります。
何のためにやっているのか、その「ゴール」を達成したいのかどうかということがそもそも大切になります。
大小全ての仕事に当てはまります。
たとえば、「ビジネスマンとしてどうなりたいのか?」というとても大きなゴールから、「このミーティング」という小さな単位まで全てに必ずゴールがあるはずです。
大小問わず常にゴールが何かを意識をして、そのゴールに最短でたどり着くためにどうしたらいいのか?逆算をする癖をつけましょう。

時間は有限かつ逆算思考を持つ

働くということに関しての捉え方として、全てに共通して、逆算で考えるべきだということがあります。私たちの人生の中で仕事のウェイトは非常に大きいです。そうはいっても私たちは時間に限りがあります。人間いつかは亡くなってしまうので、本当に時間は限られているわけです。
本当に限られた時間の中で自分はどんな人になりたいのかということが極めて大切になります。自分はこういう人になりたい(それが大そう人でなくても構いません)、せっかくやっているからには将来はこういう人になりたい、こういう人は格好いいなどというようなゴールがあり、その中でさらに時間が限られているということをわかっていただきたいのです。
時間が無限にあると思ってしまうと、毎日の過ごし方が適当になってしまいます。
もしあと時間が、三か月しかないという状況だとすると、
絶対に今やることは変わると思いますし、やっていることのスピードや質、そもそもやること自体を変えるということが選択肢として出てくると思います。
無理にプレッシャーをかけて追い込むということではありません。
どういうことかというと、時間が限られている(時間は絶対に増えません。24時間365日、人によっては違いますが全体の枠は約80年あります)というルールがある中でゴールを達成し、たどり着くためにはどうしないといけないのか?を徹底的に考えることによって、一層の成長を実現し、結果を生み出す人になることができるのです。

過去・今・未来の時間を理解する


過去、今、未来と3つに時間軸を分けたとしてどこが一番大切ですか?
結果として結果が出ない人や仕事ができない人というのは、往々にして過去にこだわってしまいます。でも、過去をいくら見ても変えることができないので意味がないということです。仕事において、結果が出ない人というのは「今までこうだったから今がある」と思っているわけです。それは確かにそうなのですが、その発想だと、仮に今までの過去が優れていなかったり、あまり努力してこなかった、あるいはあまり結果を出せていなかったとしたら、「自分ってこんなものなんだ」と自分の可能性自体を自分で縛ってしまっているわけです。これほど無意味なことはありません。
人は自分が変わろうと思うとすぐに変わることができます。
仕事の出来る人や成果を出す人というのは、間違いなく生まれ持った才能ではなく、日々の仕事の中でできなかった失敗をどうしたら未来できるようになるかとPDCAサイクルを回した人なわけです。

自分の成長を一番妨げているのは自分なのです。
特にそれは過去の自分だったりするので、過去、今、未来の3つの時間軸の中で「過去」が優先順位が一番低いと私は思っています。
では、どこが優先順位が一番高いかというと「今」が一番ということになります。
未来というのは今を積み上げていった結果にすぎませんから、未来は今を積み上げていく先にしか訪れていないわけです。
ただ、「今」をどう見るかがすごく大切で、最初に申し上げた逆算ではなくて積み上げ(積み上げというのは過去の時間軸をベースに今何をすべきか、今何ができる、自分とは何だろうという見方をしてしまう)で考えてしまっているとよくありません。

結果を出している人は、間違いなく
「今までは今までだ」
「自分がやりたいことはこれだ」
「自分はこうなりたい」
という未来があって、未来というゴールにたどり着くためにどうしなければいけないのだろうと考えます。
未来にこうなりたいというところから逆算した「今」を過ごしています。
未来は今の積み上げでしかなく、まだ訪れていませんので、今を全力で生きるしかありません。今をどう過ごすのかというパワーを過去のマイナスなものから生み出すのか、あるいは未来のポジティブなプラスのものから「今」にフォーカスをあてるのかでは決定的に結果の差を生みます。
そのため、今までのことは正直どうでもいいと思ってください。
この記事を見ていただいている方が自分はこうなりたいという「未来」を見て、
今までこうだったから未来はこうだという発想はまずやめていただき(未来というのは今からできていくもので変えられるものです)、過去がこうだったからではなく、私はこうしたい、こうなったら格好いい、こういう人って本当に尊敬できる、そうなれたらワクワクするというような自分の未来像を考えることが何よりも大切なのです。

誰のために仕事をしているのかを理解している


今どんな人なのかということより、年齢や性別問わず未来にこういう人になりたいということを大切にしてほしいと思います。
それぞれ理想の人物像は違うと思いますが、仕事においては一般的に共通するものがあります。
ここではビジネス、仕事をする人がどんな事を大切にすべきか、
仕事上で結果を出すという観点で、どんな人であるべきかをご説明します。
そもそも仕事とは誰のためにあるのでしょうか?
間違いなくお客様のためにあります。
会社は何のためにあるのかというと、「お客様を喜ばせるため」にあります。
当たり前ですが、会社が存続するためにはお金が必要です。
そのお金は誰からもらっていますか?
お客様なわけです。
お金がなくなったら会社は成り立ちません。
社長もそうですが、従業員は誰から給料をもらっていますか?
会社です。その会社のお金はもともと誰が払っていますか。
お客様なわけです。
ということは、働いている人は誰のために働いているのですか?
何をして、お金をもらっているのかというと、確かに会社の中で時間を使っていますが、
お客様を喜ばせるために働いているわけです。
お客様に喜んでいただける力、それが商品やサービスなのであって、
それをお客様が購入し、そのお金が巡って働いている人の給与に変わっているのです。
したがって社長、正社員、アルバイト、全ての人は立場など関係なく、
何のために働いているかというと、「お客様を喜ばせる」ことのためだけなのです。

何のために仕事をすべきか、どんな人になるべきか、会社でのポジションや役職、社歴など一切関係なく、すべては「お客様を喜ばせる」ために存在しているということを理解してほしいのです。
どこを向いて仕事をするか?ということがとても大切なわけですが、向いている方を間違えている人がたくさんいます。
会社の方を向いて仕事している人がたくさんいます。会社を向いて仕事することになると本質でないことをやることがとても増えて成長の足かせになることが多々あります。

お客様を喜ばせることができる人・できない人


お客様を喜ばせるために存在している人、自分のために存在している人、
仕事において結果を出す人というのは、後者のような考えは持っておらず、お客様にどれだけ貢献できる自分になれるのかという観点で自分の事をみています。
自分をコントロールしているのは自分です。
どういう意思決定、行動決定をしていくのかですが、それを正しいものにしていかないと自分勝手な決定をしてしまいます。それは全く成長を促さないものだったり、成長をむしろ妨げてしまうものになってしまうかもしれません。
正しいお金の流れの仕組みを捉えることができれば、
自分は何のために存在しているのか気づくことができます。
そう常に考えることができると、
「さっきみたいな電話対応でよかったのか」
「さっきみたいなメールを出してよかったか」
「お客様の悪口言ってしまった」
もちろん嫌なお客様はいるかもしれませんが、働いている人が成立しているのはお客様がいるからで、
そこから考えたときに自分はお客様を喜ばせるために何ができるのだろう?
というような発想になり、自分が今やっていることを見たときに、本当にお客様を喜ばせることができているのかということに向き合うことができます。
もしポジションや役職など関係なく個人としてこの視点をもつことができれば、
その人が仕事ができない、仕事において結果を生まないなんていうことはありません。

この考え方を理解し体現して働いている人はほとんどいないと言っても過言ではありません。会社を経営している人ですらこの考えを持っていない人の方が多いくらいです。

 

戦略的学習力の高い人

10年後の2030年に世の中は進化や成長などが変化していますが、これらを加味してどういうことが仕事で求められているでしょうか。
オックスフォード大学教授のマイケル・オズボーン氏は論文等でAIで無くなる仕事などを書いていますが、仕事において2030年に一番必要とされるスキルとして「戦略的学習力」を挙げています。戦略的学習力といってもなかなか聞くこともありませんし、内容が捉えにくいと思いますので、私なりの理解を少しご説明いたします。
世界経済フォーラムという団体が、ある時からVUCAということを言い始めました。VUCAの時代というのは英語の頭文字となっており、
「あいまいさ、不確実さ、予見が出来ない」
というような、今の時代というのは世界があまりに繋がりすぎて、たとえば、日本の問題であっても、日本だけで問題は考えられず、自分だけで物事がコントロール出来る状態でない時代に入ったという意味で使われています。

不確実なこと、予見できない、何が起こるかわからない時代というのが今なわけです。
「予見できない」というのを言い換えると、今までのあり方や構造がどんどん変わっていくということです。
日本でいうと人口がどんどん減少する、かたや技術がすごく進歩したりと時代のルールが変わっていく絶頂の時にいると言えるでしょう。
こうした変化の時代である2030年に「戦略的学習力」が大切だと言われています。戦略的学習力とは、
「新しいことを学ぶことのスキルが高いこと」
を言います。物事はどんどん変わっていきますので、
「昔こうだったから」
「今までこうだったから」
「こういうやり方が正しかったから」
というのが通用しなくなり、今までの延長線上に問題を解決する方法がない時代に入ってきたと言われています。今までの方法の中にももちろん大切にしなくてはならないことも多くありますが、今までだけを見ているだけでは問題を解決できない状況に高確率でなってきているのです。
したがってやり方を新しくしたり考え方を変えたりする必要があります。
これからは新しいことを学ぶことに対してシステマティック(効率的に)にアプローチする力が必要です。
例えば、自分の周りにいつも同じ人しかおらず、話をしても昔話ばかりしかしないとすると、ここには新しい気づきや発見、学びはありません。したがって新しいことを知っている人との付き合いを数多く増やすことによって、これまでの昔話の時間を新しいことを知ることができる時間に変換することが出来ます。

このような新しいことを知っている人を周りに置き、付き合っていくというのも戦略的学習力のひとつであると言えます。
また、付き合う人が専門家のような人や本質的な理解がとても高い人や一次情報(誰かの解釈ではなく本当に正しいこと)を有する人が周りにどれだけいるのかというのも重要です。

さらに、学びやすくするというのも戦略的学習力のひとつなので私たちが提供しているような動画のようなシステムなどのツールを利用し、動画再生を倍速等にすることで情報収集の効率化を図り、知ることの量や効率化を進めることもそのひとつと言えます。
したがって、時間が限られている中で、どれだけ効率的に新しいことを知ることが出来るかという仕組みを作っていくことが「戦略的学習力」だということを理解してください。

好奇心のある人


戦略的学習力の中でも、私は、特に「新しいことを知りたいという好奇心」がとても重要だと思っています。好奇心があれば知れば知るほどもっと知りたくなりますので、戦略的学習力の根幹は好奇心であると言えます。この好奇心を育んでいくことが非常に大切だと思っています。
これからはひとつのことに固執したり、今のポジションで勝ち続けることが出来る時代ではありません。今までのやり方を変えないで勝ち続けることが出来る人はほとんどいないと言っても過言ではありません。ですので、会社も事業がどんどん変わっていくでしょうし、その中で働いている人たちの役割ややり方もどんどん変わっていきます。
私たちはこうした動きの中で様々なことを変えていく必要があります。
変えていくためには何をどう変えればいいか、変えるべきことをしっかりと知ることも必要です。

戦略的学習力があれば世の中が変わっていくことに対処出来ますし、どう変わっていくのかが見えてくるはずです。変わるための意思決定の遅れを防ぐことができたり、予想する力が手に入ることにも繋がることで他の人が見えていないことなどが見えてくるでしょう。

学ぶことや成長することを楽しいと思える人


出来ないことが出来るようになることはとても楽しいことです。
ビジネスにおいては常に前進していく必要があります。いつまでも同じことを繰り返し、商品やサービスが全く変わらずにいることはできません。
これらを良い方向に変えること=成長であると言えます。会社とは人の集まりです。その人々それぞれの成長が会社には欠かせません。会社はお客様を喜ばせるために成長し続けなければなりません。
それでは一体なぜ成長が必要なのでしょうか。
それはまず、成長することが単純に楽しいからです。
例えば、
「出来ないことが出来るようになる」
「お客様にとても感謝される」
「他の人が出来ないことがあなたしか出来ないと言われる」
など、これは非常に嬉しいことです。
私たちは働く上で、お客様を喜ばせるという使命がありますから、成長しなければなりませんし、当たり前にそれが出来ればワクワクするし楽しいので成長ということにとにかくこだわってコミットしていただきたいと思います。

 

自分自身をライバルだと思っている人


それでは成長とは一体何かというと、出来ないことを出来るようにすることです。
例えばこれまで1分かかっていたものが5秒で出来るようになった、これはもともと出来ることを続けた成長です。

成長と一口に言っても沢山ありますが、ここではわかりやすくするために、出来ないことが出来るようになることを成長だと思ってください。
出来るようになったことを改善や変化をさせないで、
ずっと同じ方法で続けることは一番良くないと私は考えます。
例えば、電話の対応が最低限できたとしてもこれは改善することができ、もっと良い対応が出来るはずです。
他のことにも同じように言えますが、もし仮に最低限のことが出来ていても、改善しようとせず永久に同じ対応をし続けることは成長とは言いません。むしろマイナスです。
成長ということを考えたときに、ひとつ大切なのは
「誰と競争しているのか」
ということを間違えないことです。

競争相手は紛れもなく常に「自分」であることを忘れてはいけません。過去・今・未来の3つの自分がいたとき、今の自分は未来に向かって時間を過ごしています。成長していく上で、今までの「過去」の自分に負けないということが重要です。昨日より今日、一年前より今という風に比較し、成長していなかったら負けです。これは過去との比較です。
もうひとつは「未来」との比較です。未来にこうなりたいということから逆算して今に計画を立てていたとして、全くその計画が達成されていなければ、未来の目標が達成できていないことになります。
ということは、未来の自分に負けています。
したがって、競争相手は自分であるので、「過去」の自分や「未来」の自分という観点で思考し成長にこだわってほしいのです。
そして、出来ることを繰り返しても成長はせず、常に出来ないことを意識することが大切なのです。もし既に出来るようになったことでももっと上手く出来るようになるのではないか、こうした視点で考え続けることが成長を生むことに繋がるのです。

失敗から学べる人


では、出来ないことに挑戦していく上で一体何が最初に訪れるでしょうか。
それは「出来なかった」という事実です。これを失敗だと捉えてはいけません。
出来ることを何の改善もせず続け、何も失敗していないから成功している、こうした見方は絶対にやめてください。出来ることを続け、出来ないことを出来るようにしなかったことこそが失敗なのです。出来ないことに挑戦していく過程で、
「出来なかった」
「失敗した」
と思ってしまう様なことは必ず起きます。でもこれは失敗ではありません。ですので「失敗」という考え方を間違えないことがとても重要なのです。
私がよく言う話なのですが、自転車に初めて補助輪無しで乗ろうとして、一回目から乗れてしまう人なんて世の中にいないはずです。自転車に補助輪無く乗る事がゴールだとして、それを達成するために転んだとします。
これは失敗でしょうか。
失敗ではありません。
転ぶことは成功に紛れもなく繋がっています。
仕事においても同じです。社長や上司が「まだそんなことも出来ないのか」と偉そうに言ってしまったとします。自身の若いころを考えてほしいのですが、自分ですら初めから完璧に出来ていたということはないはずです。
失敗の意味を間違えていると、部下に悪い意味での失敗という認識を与えてしまいますし、出来ないことへのチャレンジ精神やエネルギーを奪う結果になりかねません。
したがって、上司サイドも部下サイドも双方が失敗の定義を間違えないことが大切です。

 

スキルと人間的な成長を目標に持っている


ここからは成長を「スキル的な成長」と「人間的な成長」の2つの目線で説明していきます。
スキル的な成長と人間的な成長どちらが重要かということではなく、どちらもバランスよく進めるという捉え方をしてください。
スキル的な成長とは、例えば
「今までは資料など全く作れなかったけれどパワーポイントを使っていいものが作れるようになった」
「敬語が上手く使えなかったけれど使えるようになった」
こうしたものが「スキル的な成長」です。
人間的な成長とは簡単に言うと人として良い人、素敵な人になるということです。
周りから見ても、
「あの人は優しい」
「一緒に仕事がしたい」
「一緒にいると楽しい」
など、いろいろな見方があります。要するに誰から見ても素敵な人を目指していくというような成長だと思ってください。

 

他責でなく常に自責な人


人間的な成長について、いくつかポイントを説明していきます。
他責というのは、何かが起きたときに全て誰かのせいにするということです。
例えば、営業の業績があまりよくないとします。原因は何ですかと聞いた場合、
「業界的に業績が下がっているから自社も下がっています」
「少子化が進んでいるので売上が下がっています」
「外部の環境が良くないので売上が下がっています」
というような、問題の原因を外のせいにするというのが他責です。
他責の人が成長することはありません。
殆どのケースが自分のせいなのです。他責の人は物凄く格好悪いですし、そういった人と付き合っていきたいという人もいなくなります。
何かのせいにするのは簡単ですが、私たちがやらないといけないのは自分の成長なので、
「もっと良くできないか」
というように極力自責的に捉えてほしいのです。
外のせいにせず自身の頭でしっかり考えて、PDCAの流れを自分の中に作っていくことが大切なのです。

 

リーダーシップがある人


例えば、電車がとある理由で止まってしまったとして、タクシー乗り場に長蛇の列ができてしまったとします。自責的な人であればこの状況を早く良い方向に持っていこうとし、ある種リーダー(リーダーというのは役職ではなく、誰もが持っているもので持たないといけないものです)のような要素を持っています。
タクシーには一人ずつ乗っていきますが、同じ方面に行く人が多い可能性が高い場合があります。タクシー一台に四人乗れるのに一人ずつ乗っても効率は悪くなります。
この「タクシー乗り場に長蛇の列ができている」という全体の問題を解決しようと思ったら、
「○○方面に行きますがどなたか一緒に乗りませんか」
「相乗りしませんか」
のように提案すれば、通常の四倍のスピードで進んでいきます。
自責的に捉え、物事を良くしようという視点を持っていれば、このような問題でも生きてくるわけです。

周囲より協力してもらえる人


何か物事を進める時に、1人が100人分とにかく頑張るということも大切ですが
100人の人にあなたが会ったとして、
「あなたに何か協力できることはないか」
と思ってもらえる人だったら、あなたを応援してくれる人を仲間にすることが出来ます。これは会社であろうとプライベートであろうと関係ありません。
どんなスーパーマンであっても、自分1人で出来ることはたかが知れています。
ゆえに、発想を変えて自分と出会った人を協力してくれる人に変換することができればとても大きなプラスになります。
あなたが一体どういう人であれば利害関係なしに協力してくれるだろうかということを考え、一度ノートなどに書いてみてください。その書き出した要素を目指すことが皆さんの成長に繋がっていくはずです。
お金をもらえるから協力しよう、ということはあまりなく、
「人間として素敵だな」
「いつも温かくて元気をくれる」
「何かお返しできないかな」
というような人間的な魅力に人は動かされるのです。
年齢は関係ありません。
自分というものをもっとブラッシュアップして素敵な人になっていくことによって、仕事も出来るようになりどんどん成果がでていくものなのです。
常に、自分だけが良かったらいいという目線ではなく、周りから見たときに自分はどうなのだろう、今の自分は協力したくなるような人間かという目線で見てください。

 

問題対処でなく問題解決思考


仕事ができる人、結果や成果を出す人というのは「問題解決」の目線で物事を見ています。

仕事ができない、結果が出ていない人は「問題対処」の目線で見ています。しかもその問題対処すら出来ていないということもしばしばあります。
「問題解決」の方が重要で、「問題対処」というのは問題解決の手前だと思ってください。
例えば私の会社を例にしてお話しすると、会社のオフィスは半地下にあり、駅からは近いですが少し入る場所がわかりづらいです。
ただ、来ていただく人はとても多いので、よく会社の近くから電話が掛かってきます。
「近くに来ていますがどこから入ったらいいですか」との電話がたくさん掛かってくるとします。

これに対して、ものすごく丁寧に
「今どういう所にいらっしゃいますか」
「入口ここなのでご案内します」
というように対処し、会社までご案内したとします。
これはこれでとても大事なことなのですが、こういう対応を私は「問題対処」と呼んでいます。
問題対処の中でうまくやるというのはもちろん大切なことですが、このままでは次の日もまた次の日も同じ問題が起き続けてしまいます。
問題自体をなくさなくてはなりません。
ゆえに、「そもそも迷う人をなくす」という目線に変える必要があります。この例では、電話が鳴らないというのが問題を解決したということになります。
ではどのようにしたら問題解決できるでしょうか。
例えばアポイントが取れたタイミングで絶対間違えないような詳しいマップを渡し、
「非常にわかりにくい場所にあるのでこれを見ながら来てください」
とすれば、電話が鳴らなくなる可能性は上がります。
そもそもの問題を解決するという目線を持ってほしいのです。
私は自社の人間やお客様の会社の人の仕事を見るときもそうなのですが、問題対処的な仕事をしているなという目線で見ることが多いです。上の例でいうと、ずっと電話が鳴り続けても問題は解決しておらずお互いストレスが溜まり、何の生産性も生んでいませんのであまり意味がありません。
問題対処のやり方を続けるのではなく、問題解決の目線で時間をどんどん使ってほしいのです。

作業でなく意味を理解している


ここからは成果を出す人と出さない人の違いを大きく分ける考え方を説明していきます。
私は以前行政書士として会社設立に必要な書類を作るという仕事をしていました。これを例にして考えます。
例えば、書類を作る行政書士が3人いたとします。この3人に「あなたの仕事は何ですか」とシンプルに聞いたとします。
1人目は「会社設立のための書類作成をしています」と答えます。
2人目は「会社設立の仕事をしています。お客様の会社が無事に出来たら嬉しいです」と答えます。
3人目は「新しい世の中を作ることです。自分の会社を作らせていただいたお客様の中から、トヨタやソニーのような会社が生まれるためにどうしたら良いか考えて、お客様の目的達成のために自分たちができることを変え続けています」と答えたとします。
全員が同じ仕事をしていますが、全く違うというのがお分かりでしょうか。これが1年後に3人の成長を見たときにどれだけ差がつくでしょうか。
怖いことに、1人目のようなやり方で仕事をしている人が世の中には無数に存在しています。同じ仕事をしていても全く違った成果や成長、結果となってくるのです。
1人目は「作業」に目線がいっています。
2人目は会社を作るという「目的」に目線があります。
3人目は「自分のやっていることの意味」に目線があるのです。

3人目だけ、自分のやっていることの根本的な意味に理解があります。意味を見出しています。
圧倒的に結果を出している人というのは、この3人目のような目線を持って取り組んでいます。
どんな些細なことでも自分のやっていることへの「意味づけ」をすることが最も重要です。
上司が部下に仕事を依頼する際、ただ○○をやるよう指示を出すのではなく、その仕事をやる意味づけをしてあげることで、部下のモチベーションを上げることにも繋がります。
部下もその意味づけを理解するというのが大切なのです。

 

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

2009年慶應義塾大学法学部を卒業後に、2010年株式会社ウェイビーを創業。
創業以来、一貫して、中小企業、個人事業主のインキュベーション(成長支援)に従事。
その数1,200社超。「世界を豊かにする経済成長のビジネスインフラを創る」というウェイビーの理念が大好き。
世界経済フォーラムが選ぶ若手リーダー選抜、徳島大学客員教授、スモールビジネス向け書籍7冊出版。