失敗しそうだなと思う経営相談でよく出る質問

独立、起業、経営の相談の中で、よく出るもので、
「あー、こういう相談する人は失敗しそうだな」と思うことがかなりありましたのでちょっと
ご紹介します。


「自分と同じ業界で最近のわかりやすい成功事例を教えてください」
という質問、相談です。

この質問、相談をしたくなる気持ちはとてもわかります。
ただ、僕の経験上この質問をする人は成功事例をシェアしてもほとんど動きません。
つまり意味がないということです。
なぜなら、この質問をしている時点で動かない人だということを物語ってしまっているからです。


たとえば、自ら動いている人(動ける人)の場合、

「競合はこういう取り組みをしてうまくいっているようなのですがどう思いますか?」
「こういうケースは知っていますが、他に何かよいケースはありますか?」

質問がどんどん核心=具体化されます。

「自分と同じ業界で最近のわかりやすい成功事例を教えてください」
この質問、相談が悪いわけでなく、前提として、自分でリサーチをすることをほぼしていない人の場合にはよくありません。貴方が日々いる業界なわけで誰よりも貴方は業界のこと、競合のことなどを知っておくべきです。それを自ら全然リサーチなどすることなく聞いてしまうということがよくありません。リサーチを少しでもしていれば、必ず質問や相談内容がもっと具体化されるはずです。


会社、事業においては、一般論、抽象論の質問は、なかなか役立ちません。
なぜならば、時間とともに状況は変わる、会社毎にリソースが全く異なるからです。

具体的な質問、相談をできない人には、
そもそもの前提の動き=リサーチなどが確実に足りていません。
動くことによって、確実に前進をして、質問が具体化されていきます。

うまくいっている経営者、
うまくいかない経営者どちらにも、
多数お会いしているので、この差は本当に面白いくらい明確にあります。

今後意識する部分として、質問=考えていることが具体的かどうか?ということを1つ意識されてみてください。具体的でない場合には、リサーチが足りないということです。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

2009年慶應義塾大学法学部を卒業後に、2010年株式会社ウェイビーを創業。
創業以来、一貫して、中小企業、個人事業主のインキュベーション(成長支援)に従事。
その数1,200社超。「世界を豊かにする経済成長のビジネスインフラを創る」というウェイビーの理念が大好き。
世界経済フォーラムが選ぶ若手リーダー選抜、徳島大学客員教授、スモールビジネス向け書籍7冊出版。