学校法人とは?設立方法について徹底解説。学校から幼稚園、保育園許可まで教えます

ポイント
  1. 学校法人の設立について
  2. 日本語学校の設立について
  3. 保育所の許認可について

目次 [非表示]

1.学校法人の設立について

学校法人を設立について制度を設け管轄しているのは、文部科学省となっています。ここでは、文部科学省が定めている制度について解説を行いたいと思います。

1-1.学校法人制度の概要

学校法人は、私立の学校を設置し、運営する主体とされております。

学校法人を設立しようとする方については、寄付の行為におき、その目的と、名称、設置する私立の学校の種類、また名称など所定の事項を定めた上で、文部科学省で定めている手続きに従って所轄庁の認可を受ける事になります。当然の事ながら、この認可を受けなければ、認可の学校法人を設立する事はできないと言う事になります。

ちなみに、文部科学省で定めている手続きについては、私立学校法における施行規則の第二条に該当します。

これは、法の規定によって、文部科学大臣の所轄に属している学校法人の設立を目的とする寄付の行為の認可を受けようとする時、認可の申請書と、寄付行為に対して、その学校法人の設置をする私立大学、または、私立高等専門学校の解説を行う年度の前々年度の10月1日~同月の31日までの間に、文部科学大臣に申請するものとするとされています

寄付行為と言うのは、学校法人の根本の規則たるべきものであり、法人の現在と、将来のありかたについて規制するものとなっています。ですので、法律によって定められている事項の他に、法令の規定に違反しないのであれば、任意的な事項を定める事ができるとされていますが、寄付の行為の変更については、一部の届出事項を除いて、所轄庁の認可が必要となるとされています

また、この場合の所轄庁と言うのは、私立大学、及び私立高等専門学校を設立する学校法人については、文部科学大臣となりますそれ以外の私立高等学校以下の学校のみを設置する場合についての学校法人は、都道府県知事となっております。

これらの所轄庁は、学校法人の設立についての申請があった時、その学校法人が設置する私立学校に、必要な施設や設備、またはこれらに要する資金と、その経営に必要な財産を持っているのかどうか、また、寄付行為の内容が、法令の規定に違反していないのかどうか等を審査した上で、認可するのか、しないのかを決定しています

その場合には、所轄庁は、あらかじめ、大学の設置、学校法人の審議会、または私立学校の審議会の意見を聴かなければならない事になっています。

学校法人の認可については、学校の設置認可と同時に行われる事になり、学校法人は、その主たる事務所の所在地において、設立の当期をする事によって成立します。

これは、会社を立ち上げる時と同様に、会社を立ち上げる場合でも、その会社がどこにあるのかと言う所在地を決定し、それを登記する事になりますので、学校法人に関しても、所在地と登記をしなければならないと言う事になります。

1-2.経理運営について

学校法人には、役員として、理事を5名以上、監事を2名以上置かなければならないとされています。また、学校法人の公共性を高める為、それぞれの役員について、その配偶者または、三親等以内の親族が1名を超えて含まれる事になってはならないとされております

配偶者と言うのは、夫や妻の事を意味しており、三親等以内の親族と言うのは、ちょっと難しく感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは、本人から見て、配偶者や、父母、子などは1番近い1親等となります。次に、祖父母や、孫、兄弟姉妹が2親等となり、それより遠くなる伯父伯母や、甥っ子姪っ子等の事を3親等と呼びますので、親族経営のような状態にするなと言っているのと同じだとイメージして頂ければ良いのではないでしょうか。

更に、学校法人の業務の決定については、寄付行為に別段の定めがない場合、理事の過半数をもって行われる事になります。ただ、一般には、基本財産の処分等の重要な事項については、理事の総数の2/3以上の特別な決議が必要であるとされております。また、一定の重要事項につきましては、あらかじめ評議員会の意見を聞かなければならないとされております。

1-3.解散と準学校法人について

学校法人の解散については、法律によって定められている一定の事由が発生した場合に、解散する事によってその活動を終了する事となります。

解散した学校法人の残っている余財産については、合併、破産の場合は除きますが、所轄庁に対する精算結了の届出をする時点で、学校法人、その他の教育の事業を行うもののうちから、寄付行為の定めるところにより帰属すべき者に帰属するとされており、これでも処分されない場合は、財産については国庫に帰属する、すなわち、国に納められると言う事になります

なお、専修学校または、各種の学校の設置のみを目的としている私立学校、一般的に言う準学校法人についても、以上の学校法人に関する仕組みが準用されるとされております。

以上のように、少し複雑な形で文部科学省でも掲載が行われている為、これから学校法人を設立したいとお考えの方は、わからない事があれば、必ず事前に直接確認をしておく事をオススメします。
 

こちらもあわせてお読みください。
ものづくり補助金を活用するためのポイントとコツ

関連記事