フランチャイズの成長曲線を見極める「鷹の目」と 「蟻の目」が成功の全て!
- すべてのビジネスに導入・成長・成熟・衰退の成長曲線がある
- 段階によって戦略も、得られる収益も違ってくるので、入るタイミングを間違えない
- 業態・業種・個別、三つの成長曲線を鷹の目、蟻の目になって見る
世の中に存在する全てのビジネスに当てはまるのが成長曲線の理論です。商品やサービス、ビジネスそのものには成長の段階があって、その段階の中のどれかに必ずポジショニングされているという法則です。
その段階とは、〈導入期〉〈成長期〉〈成熟期〉〈衰退期〉の4段階で、ピリオドごとに企業が採用するマーケティング戦略は異なり、ピリオドごとに企業が得られるキャッシュフローは異なります。
経営戦略に関する書籍には必ず(しかも冒頭に)掲載されている、マネジメントの基本中の基本で、この成長曲線のロジックをどれだけ深遠に取得しているのかどうかで、起業家のその後の成否が決定づけられると言っても過言ではありません。
成長曲線ロジックが最も活用される局面は、参入タイミングを計るシーンになります。〈導入期〉〈成長期〉〈成熟期〉〈衰退期〉の4段階内の、どのピリオドで参入すればいいのかを判断する場面です。
一般的には、ビジネス全体の収益の85%を獲得することが出来る〈成長期〉に参入することが定石とされ、それ以外のピリオドでの参入は、得ることのできるキャッシュフローの数値が低額なため推奨されていません。その成長期でさえ、《成長期―後期》といわれるより細分化されたピリオドに参入すれば、競争の激化による経費の増大により、極端にキャッシュフローが少なくなるリスクを負っていると言われています。
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加盟しようとするフランチャイズ・ビジネスの成長曲線がどのピリオドなのか、フランチャイズ起業家にとって、その見極めはとても重要なものになります。この判断を誤れば、当初の予定通りキャッシュフローを獲得することが出来なかったり、予想外にキャッシュフローが流出することになります。
つまり成長曲線の見極めは、フランチャイズ・ビジネスで儲かるか損をするかの、試金石なのです。ですから、加盟前の段階で、成長曲線の理論の本質を学ぶとともに、ピリオドを見る目を養う必要があります。
成長曲線の理論の本質をスバリ指摘すると、参入するタイミングが全てであるということです。例えば、どのような素晴らしい商品や、どんなに秀逸のビジネスを創造しても、市場(マーケット)に受け入れられないタイミングだと、いくら経営努力をしても、見事なまでに、費やしたお金、汗や涙の結晶はすべて水泡に帰すということです。
その好例が、1997年に倒産したハイパーネット社です。ハイパーネット社は、「ニュービジネス大賞」や「通商産業大臣賞」等の当時のめぼしいビジネス系の賞を軒並み受賞した、新進気鋭のベンチャー企業でした。しかし展開するビジネス(今となっては当たり前のようにマーケットが確立されている⇒無料ネット接続サービスと引き換えにウェブ広告を表示してもらう)が市場に受け入れられず、わずか数年で破綻してしまいました。
その要因は、ネット広告市場の拡大時期を見誤ったことにつきます。このようにいくら10年後には市場を独占できる画期的なビジネスを展開しても、参入するタイミングが違えば、天国と地獄の差になるのです。タイミングによっては、宝石店のダイヤモンドが石ころになり、タイミングによっては、道端の石ころがダイヤモンドになるということを、よく覚えておいてください。
ではどのようにしてフランチャイズ起業家は、成長曲線のピリオドを見極める確かな眼力を身につければいいのでしょうか?その方法は日ごろ、常に情報のアンテナを張り巡らし、どのような商品やサービス、そして事業が、(経済の衰退期の日本で)成長、あるいは衰退していくのか、観察し追跡していくことに尽きます。
「この商品、このサービスがやっぱり売れたんだ!」
「なぜ今ふたたび、この老舗企業が世間で注目されているんだ?!」
「このビジネス、いけると思ったのに失敗した!」等々……
このように一喜一憂しながら、メディアを通じて、そしてある時は実際に現地に足を運んで、多くの成長曲線のケーススタディを深く探索するのです。そうすることにより自然と、“仮説”を立てる力と、“検証”を行える力を取得できるようになり、ひいては、成長曲線のピリオドを見る力に変わっていくのです。
フランチャイズ・ビジネスでは、独特の成長曲線が三つあると言われます。そしてその三つの成長曲線をきちんと認識しなければ失敗するとも言われています。その三つとは、加盟を検討するビジネスの業態の成長曲線と、その業態の中での業種の成長曲線と、業種の中での個別の成長曲線のことです。この三つの視点から成長曲線を見なければいけないということです。
例えば、展開を開始したばかりの、独特の自家製味噌を使用した味噌ラーメン専門店のフランチャイズがあるとすれば、
〇 業態⇒飲食(成長曲線ピリオド=成熟)
〇 業種⇒ラーメン(成長曲線ピリオド=成長)
〇 独特の自家製味噌使用の専門店⇒(成長曲線ピリオド=導入) といった具合です。
飲食という業態は、成長が鈍化した成熟段階に入っていますが、ラーメンという業種はまだまだ成長段階(後期)です。しかし独特の自家製味噌を使った専門店は、新規性はあるものの市場にまだ受け入れられていません。明らかに導入段階です。
このようにフランチャイズ・ビジネスでは三つの角度より、フランチャイズの成長曲線を判断しなければいけないのです。それは大空高い視点から大きく見渡せる目を持つ“鷹”の目と、すぐ目の前にある事象を見抜く“蟻”の目を持つことに等しく、フランチャイズ起業家が成功するために、絶対に養うべき能力です。
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