【第15回】シニア起業で勝ち組になる秘訣〜孤独な経営者に伴走するコンサルタントになるためにはコーチングスキルが必須
- コーチングは盛業になる秘訣
- コーチングの具体的内容を知る
- コーチングとカウンセリングの得意領域
「シニア起業支援家」が直近3年間で名刺交換した人のうち厳選した892名にメルマガを定期発信しています。内訳は、経営コンサルタント105名/社労士69名/診断士23名、プロのコーチ14名(エグゼクティブ・コーチを含む)です。経営コンサルタント或いは有資格者とエグゼクティブ・コーチの兼業者はゼロです。
コンサルタント起業者はこれを勝機と捉えるべきです。コンサルタントのクラアントは経営者です。エグゼクティブ・コーチは「高業績を上げる意欲ある経営者をつくるコーチ」或いは「目標を着実に確実に達成する経営者をつくるコーチ」のことです。経営者は好業績を上げる責務があります。そのために課題をいつも抱えています。
コンサルタントは課題解決のためのコンサルティングを請けることを生業としますが、経営上の悩み(課題解決)に対してカウンセラーとして対応することによって経営者に「成長への衝動」に気付かせることができます。
「経営者は孤独である」といわれます。誰にも悩みを打ち明けられない経営者がやる気になる、プラス思考になる、元気になるということです。元気になったのち、その課題の目標値をきめ、達成期限を設定、ゴールまでの道筋を経営者自身に考えさせ、以後、定期的に支援する仕事がコーチングです。経営者相手のコーチングなのでこのコーチを「エグゼクティブ・コーチ」といいます。「エグゼクティブ・コーチング」を分解すると次の通りです。
業績向上責務
⇓
なかなかうまくいかない
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悩み生起
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コンサルタントが接触
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カウンセリング
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「成長への衝動」の気づき
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元気になる/やる気になる/プラス思考になる
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コーチングによって課題目標設定
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達成期限設定
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ゴールまでの道筋を考える
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期間ごとの目標値と方策を決める
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定期的にコーチが側面支援する
⇓
ゴール達成まで繰り返す。
コンサルタントは未知の情報・技術・ノウハウ等の提供、指導、助言することによって経営者が的確に正確に経営判断が下せるようアドバイスする役割を果たす組織外より招聘した者が定義ですが、「売れて売れて引っ張りだこのコンサルタント」になるには、コンサルタントは同時にカウンセラーでなければなりません。
つまりは、同時に「エグゼクティブ・コーチ」でなければならないということです。「シニア起業家」のメーリングリストから見る限りでは経営コンサルタント或いは有資格者とエグゼクティブ・コーチの合わせ技で売り出している者はいません。マーケティングの鉄則は「人と同じことをしない/人と違ったことをする」「どこにもない商品/サービス X どこにもない売り方」の徹底追及です。コンサルタント起業者にとってこれぞ売り込みのチャンスと考えます。
一口でいうと「対話を通じて意識を高め、潜在能力を引き出すコミュニケーション法」です。
「相手が望んでいる目標があり、その目標を自ら達成することができるように、相手の持っている個人的な特性と強みを活かして、相手がその能力と可能性を最大限に発揮することを目的として、相手を自ら考えさせ行動を促すために、相手の取るべき手段を引き出すためのコミュニケーションサポート(支援)です。」
コーチング・スキルを修得していれば人と人の関係において、あらゆる場面で大きな力が発揮できます。
顧問やコンサルタントには拠って立つ知見、技術、ノウハウ、スキル等があってこそですが、その理論や技法を整理し、分かり易く人に伝授するには「コーチング」スキルが不可欠なのです。傾聴⇒承認⇒質問を繰り返し、対話を通じて意識を高め、潜在能力を引き出すコミュニケーション法です。
マネージャが基本的に修得すべきビジネス・スキルとして、すべての大企業の管理者教育において「コーチング」研修が実施されています。経営者、管理職、リーダー、経営コンサルタント、医師、看護師、介護施設長、教師には必須のマネジメント・スキルです。ただし企業研修では半日程度が多く、この程度では組織内のマネージャとしては事足りますが、とても「プロ」とは言えません。顧問となればオーナー社長の「コーチ」役を務めなければならないのです。コンサルタント起業者の名刺の肩書は三行。一行目は専門とする代表的な分野を明記(海外事業コンサルタント/生産技術コンサルタントなど 出所参照を明示する)。二行目はエグゼクティブ・コーチ資格、三行目はカウンセラー資格を明記することで売り出し準備は万全といえます。定年間際では間に合いません。50歳代になれば早めの資格取得を勧めます。コンサルタント起業者として成功を期すなら、座右の銘は「一番力のある者ではなく、一番準備をした者」です。ここでカウンセリング(来談者中心療法)とコーチングの仕組み(構造)を比較してみます。
カウンセリング:傾聴⇒受容⇒共感的理解⇒クラアントが「成長への衝動」に気付く。
コーチング:傾聴⇒承認⇒質問⇒ゴール到達のためにクラアントが自発的の到達方策を考え出し自発的に方策を実行する⇒以後、定期的に傾聴⇒承認⇒質問を繰り返す⇒ゴール達成。コーチングスキルの概略を説明します。傾聴とは「聞くこと」ではなく「聴くこと」。聴き方のスキル:うなづき、あいづち、アイコンタクト。確認(繰り返し、言い換え)、うながし(それから?)、沈黙。承認とは「相手の行動・考え・発言を認め、支持する」ことです。Youメッセージ⇒Iメッセージ⇒Weメッセージ。
質問は大まかに下記の種類があります。
①特定質問(クローズドクエスチョン)と拡大質問(オープンクエスチョン)。
②未来質問と過去質問。
③肯定質問と否定質問。
※拡大質問(オープンクエスチョン)/未来質問/肯定質問を使うことによってクラアントが答えを考えるのでこころの奥に隠れているものが出てくる。
この図はカウンセリングの得意領域とコーチングの得意領域を図示したものです。「成長への衝動」に気付き、元気になる/前向きになる過程がカウンセリング。元気で前向きな人が目標(ゴール)を目指し自発的に達成方法や手段を考え実行することを側面から支援するのがコーチの役目であり、支援する行為をコーチングといいます。
以下はコーチングスキルを理論から実践まで一貫して体系的に学ぶためのプログラムの一例です。
ー別視点からのコーチングー
3タイプを見極め効果出す一流トレーナーの「声かけテクニック」
ーシニア起業についてー
キャズムを越えるためのマストアイテム〜シニア起業に必要なメンタリティ〜