岡本 陽子

経験値が高い人材を見つける「コンピテンシー面接」のススメ

ポイント(この記事は3分で読み終わります)
  1. 採用面接を通じて、個人の適性や過去の経験値を判断し、入社後に活躍・成長してくれるような「未来を想像できる人材」を採用するには、3つのポイントがあります。

この3つのポイントを押さえておくことで、学歴などが優れた人材を採用するという視点から、「仕事の成果期待につながる人材を採用する」ことができるようになります。

「成功体験&失敗体験」でわかる努力の見分け方

成功体験よりも、「失敗体験」を質問されることがよくあります。失敗から何を学び、どのように行動したのかを仕事に当てはめて考えたいからでしょう。数多くの失敗を経験して一つの成功にたどり着く、失敗体験を聞くことは成功体験を聞く質問になるからです。

もちろん応募者も、面接で必ず聞かれるであろう王道の質問なので、きちんと答えを準備していることでしょう。成功経験からの質問は、2つのパターンにわかれます。失敗を経て成功につながったという人もいれば、難なく成功したという人もいます。前者は失敗体験と同様に、しっかり学び・行動ができた経験が見えてきます。それに対して後者は、周囲の環境が良かったから本人の学びや行動は無関係で成功した、ということになります。

同じ成功でも全く経験値が違いますよね。どれだけ立派な成功体験があっても周りの環境の良さというまぐれが重なった体験は、仕事において成果期待につながりません。

「ストレス発散法」でクセを見極める 

ストレスは、学校に遅刻する、大きな音が気になるなど時間やモノに対して抱えるストレスのほか、アルバイト先などの人的ネットワークや友人関係などの人からくるもの、さらにゴミの臭いや空気、天候など気候・科学的なものからくるものもあります。

これらのストレスを抱えたときにどのように発散しているかを知ることで、採用後のマネジメントもラクになります。

例えば、時間に対してストレスを抱え、甘いものを食べていると気が休まる、という人は、仕事上でも締め切りや納期というストレスを抱えることが多くなります。「ストレス過多だな」と感じている時には、コンビニで売っている甘いお菓子を差し入れるだけで、本人はホッと安心し、気を休めることができます。そして気持ちをリセットしてまた仕事に集中するようになります。

ストレス発散の仕方で性格のクセがわかります。一人が好きなのか、大勢でいる方が安心なのかがわかるだけでも、実際にストレスを抱えたときの声かけは個々によって変えていくことができます。万人に平等に同じ声かけをすることは良いことではありません。それぞれの特徴に合わせた声かけが、自分のことを理解してくれている安心感につながります。

コンピテンシー面接のメリット

「コンピテンシー面接」とは、その人の個性や能力、経験、特徴が、仕事上で成果期待につながっていくのかを見極めていくために実施するものです。どれだけ優秀で頭の切れる人材であっても、行動や経験が備わっていなければ採用には至りません。反対に、そんなに優秀ではなくても、過去の行動や経験がしっかりある方は採用につながりやすいといえます。

なぜならコンピテンシーは、「ある仕事や業務をするにあたり、優秀な成績を残す人に共通する行動特性がある」という意味があります。行動したから結果として優秀な人材に成長していきます。最初から優秀だったとしても行動しなければ、成果も何も生まれない、ということです。

コンピテンシー面接は、先に述べた成功体験、失敗体験から過去の考え、学び、行動という経験値を引き出します。そして、どんなことをストレスに抱え、ストレスを発散していたかで、ストレス耐性がわかります。

ストレスの重さは関係ありません。「どんなにストレスが重くても耐えられます!」という我慢強さや忍耐強さではなく、ストレスを抱えたときに、どのように処理しているのかが大事なのです。抱え込んだ状態がずっと続くとストレス過多になり、仕事のミスも増えていきます。もし、抱え込みすぎるタイプだと、経験値が高くてもメンタル面のケアは常に考えていかなければいけません。

今までの学歴・成績優秀者よりも行動実行力、簡単に言えば、資格取得よりも実務経験が重要視される、ということがいえます。さまざまな資格を取得していても、実務経験をしていない方はペーパードライバーのような人に、安心して運転を任せることはできません。いつも誰かが隣についていなければいけない状態です。

それよりも、「車は運転できないけれど、バイクなら運転できます」という人材の方が、企業にとって成果期待につながる人材の採用になるのです。

応募者の考え、学び、行動をしっかりヒアリングし、ストレス耐性を持っているかがわかるだけで、コンピテンシー面接はできるようになります。成果期待につながる人材を見つけるための面接をしていきましょう。

おすすめの関連記事

― 良い人材の見分け方 ―
人材か人財or人災?悪気なくても「気ぃ利かない人」はいらない

― 企業価値を向上させる健康経営とは  ―
「健康経営」が中小企業の潜在ニーズを生みだす可能性

 

記事にコメントしたり、専門家に質問しよう

コメント数:0

ダウンロードコンテンツ

関連記事

著者プロフィール

岡本 陽子

SOARist(ソアリスト)代表 キャリアコンサルタント。1999年、大学卒業後、総合広告代理店に入社。主に求人広告営業をメインに携わり、200社以上3000名のキャリアビジョン・ヒアリングをした経験を生かし、スタッフが健やかに働くためのキャリア支援を行う。「ココロもカラダも健やかに翔(か)けていけるキャリア支援」がモットー。2016年10月に独立し、ソアリスト設立。愛知県出身。