地方からスケールするベンチャーとなるためには

更新日:2017.02.23

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対談
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まず、自己紹介と事業紹介を手短におねがいします。

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株式会社リーボの松尾龍馬と申します。去年もここでお話をさせて頂きました。やっている事業は、2つメインがあります。1つ目はレンタカーのポータルサイトです。特徴としては、大手のレンタカー屋さんではなくて、中小のレンタカー屋さんや町のレンタカー屋さんをネットワークしています。全国250社、約1万台のレンタカーポータルサイト「キテネ」を運営しております。大手のレンタカー屋さんでは借りられないような、キャンピングカーやオープンカーをメインで扱っております。2つ目は、「キテネ」自体がメディアですが、それと絡めて地元の人の「来てね」という声を集めて記事化する観光業のポータルサイトも運営しています。ちなみに、インスタグラムと最近連携し始めまして、「#キテネ」で毎月2,3000件の投稿があります。現在8000件以上の投稿が全部であって、すごい素敵な写真が沢山集まっています。「キテネ」のWEBメディアの方で、投稿された写真の場所への行き方を書いています。そういった観光メディアとレンタカーの予約サイトを運営しております。

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雑誌ForbesJapanにも載りましたよね?

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2月に載りました。そのときは、借り物のスーツでした。次の春山さんもFoebesに載ってらっしゃいました。

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株式会社セフリの春山と申します。当社はYAMAPという事業を展開しています。携帯の電波が届かない山の中でも、スマートフォンで現在地がわかる地図アプリが特徴のサービスです。最近社会問題になっている「山での遭難・道迷い」の事故を解決したくて、作りました。登山・アウトドアのコミュニティプラットフォームとして、事業を成長させているところです。2015年10月の段階で、アプリのダウンロード数が20万件超え、PV数は月間800万を超えたところです。登山・アウトドアの中では、全国サービスの一つになったかな思います。サービスをリリースしたのは2013年3月。まだまだですが、2年7カ月でようやくここまで来れました。

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auのスマートフォンに標準搭載されましたよね?

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2015年7月に京セラのトルクというアウトドアスマートフォンにYAMAPがプレインストールされました。大企業様との連携で、ダウンロードの伸びがさらに良くなっているところです。本日はどうぞよろしくお願いします。

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株式会社ウェルモの鹿野と申します。弊社は、介護福祉向けのプラットフォーム業をやっております。前職は、大企業向けのERPのコンサルでちょっと固めの基幹システムをやってました。ここで色々と業務の効率化等をやらせてもらっているときに、福祉の仕事は2,30年前のアナログに仕事の仕方がそのまま残っている現状を目の当たりにしました。そのとき公費が9兆円近く投下されていたので、もうちょっと現場の負担を減らして効率化できる方法はないかと思い、現場のボランティアをしながらシステムを作っていきました。東京で仕事をしていましたが、福岡に引っ越しをしてきまして、2013年福岡市で起業をし、現在福岡市内でそのシステムのシェアがケアマネージャーの方に65%、行政の窓口で94%シェアがあります。なんとか福岡で広まってきたかなというところです。あとは、各地に展開しようと準備をしながら、日々事業に邁進しています。

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真面目ですね(笑)彼ら三人は資金調達経験もあるし、受賞歴で言うとおそらくみんな片手以上色んなビジネスコンテストなどで受賞しています。Foebesでも、福岡と言えば、このベンチャーみたいなかんじで書かれています。今日はこんな福岡に根を下ろして活躍している皆さんと、例えば、学生の方で地元は出れないけど地元で起業して大きくスケールしたいとか、地方でスケールするためには、どのリソースを使ってどういうやり方をすればいいか、みたいなやり方を話せればなと思っています。春山さんからお願いします。

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そもそも観客の皆様の中で起業している方はどれぐらいいらっしゃいますか?結構いらっしゃるようですね。今後も福岡で事業を展開されたい方はどれぐらいいらっしゃいますか?少数ですね。

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それでは、みなさんのスケールポイントや、福岡にいてどうやったから今があるみたいな話、何かありませんか?

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当社は、DOGANさんという福岡のベンチャーキャピタルと佐賀銀行さんと、東京の大和証券グループの大和企業投資さんが株主です。DOGANさんが運営されているOnRAMPというインキュベーション施設は、単純に家賃が安く良いです。小さなベンチャーがそこそこ交通の便がいいところに、オフィスを構えることが出来るので、良かったと思います。

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何が、松尾ここにあり。みたいなかんじになったの?

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東京に月1は行っていました。六本木にIT系の起業家たちが集まるアワバーというバーがあって、そこには月1行っていました。ベンチャーキャピタルや起業家のコミュニティですね。

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金曜日の夜11時に行くと、すごいベンチャーとか起業家とかいたりしますよね。

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そこで起業家さんやVCさん投資家さんと話していました。その辺から横に広がっていったりしました。

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春山さんはどうですか?

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そもそもなんで福岡だったかというところから話します。私自身はそんなに福岡にこだわっているわけではありません。18歳の頃まで福岡県の春日市というところで過ごして、その後、京都の大学に行って、アラスカの大学に行って、東京で働いていました。東京は住みにくい街だろうなと思っていたのですが、実際に住んでみると仕事も面白かったし、色んな人がいて、働くには東京の方がいいなーと率直に思いました。その反面、地元である福岡が、東京と比べてさびしい街に見えたことがあったんです。福岡に限らず、地方がさびれていくのに、やむにやまれぬ思いがありました。生まれた場所や住んでいるところで、不利になる社会は嫌だなと思ったんです。
ベンチャーの定義は「挑戦」だと思っています。だから、福岡であろうが、札幌であろうが、地方のどこに住んでいようと、勝負できるんだということを、ひとかけらでいいから、次の世代に残せたら本望と思っています。たまたま福岡にゆかりがあったので、私は福岡を選びましたが、自分が住みたいと思った街であればどこでもよかったです。
仕事を通じて、次の世代に何かを引き継ぐ。それは何よりのモチベーションになっています。

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東京と比べてここ(福岡)はどうでした?

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正直申し上げて、起業にとっては不利だと思いました。よく、東京と福岡どっちがいいですかと聞かれますが、明らかに福岡が不利です。それは、人もお金も情報も圧倒的な差がありますから。
でも、もっと踏み込んで考えると、東京よりもシリコンバレーやシンガポールの方が、人やお金、情報の量で言うと有利なはずですよね。でも、質問してくる多くの方は、東京と福岡、この2択でしか考えていません。この考え方がそもそも間違っていて、本当であれば三角点で自分の位置やサービスの方向性を測るべきだと思います。福岡・東京・シリコンバレー、もっと言えば、日本・アジア・西洋など。その三角点で測量して、自分たちのサービスをどう展開するかがより明確になると思います。そういうことを考えるようになったのも、福岡で起業するのは不利だという認識があったからだと思ってます。

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悩んだときに、福岡にいながらブレイクするには、どうしたらいいと思いましたか?

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外の風をちゃんと感じることが大切なように思います。東京でもいいし、シンガポールでもジャカルタでもいいと思います。地方を拠点にはするけれども、そこから一旦離れて色んな風を自分に溜め込む。帰ってきて粛々と開発をする、その往還がとても大事だと思います。正直申し上げて、私が東京で起業して続けていたら、YAMAPは続いてなかったとも思います。

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情熱がもたないってこと?

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東京はノイズが多すぎるからです。YAMPをリリースした当時、ベンチャーキャピタルの方から散々言われました。「登山・アウトドアはニッチだ。やる意味はあるのか」と。その当時、お見合い・街コンがとても流行っていて「純粋な登山・アウトドじゃお金にならないから、山でお見合いやれ!」と言われました(笑)
情報が多すぎるがゆえのデメリットだと思うのですが、多くの人が今流行っているサービスで起業家のサービスを計ろうとします。その圧が強かったです。福岡や地方にいると、東京でそういう圧を経験しても、帰ってきて冷静に考えることができますよね。今お見合いや街コンが流行っていたとしても、とってつけたように、山でお見合いをやるのは筋が違うよな(笑)と考え直すことができました。

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プロフィール

塚本 貢也

塚本 貢也

30代以下が8割を超える約80,000人の起業家・起業志望者の為のコミュニティfestivoを運営。人脈・人格形成の為の有料サロンや無料のコミュニティ、ウェブデザインやプログラミングなど9種を実践短期学習で学ぶCampシリーズや正統派アフィリエイトスクールをはじめとする技術習得支援事業などを展開し、年間5000人以上が参加している。


春山 慶彦

春山 慶彦

1980年生まれ。同志社大学卒業、アラスカ大学中退。 2013年にITやスマートフォンを活用して、日本の自然・風土の豊かさを再発見する“仕組み”をつくりたいと株式会社セフリを設立。同年、社会問題になっている山での遭難・道迷いの事故を解決するために開発した地図アプリ「YAMAP」をローンチ。2014年度グッドデザイン賞を受賞し、同賞ベスト100にも選出された。2015年春、スタートアップ界の登竜門的イベント「B DASH CAMP」のピッチアリーナで最優秀賞を受賞。


松尾 龍馬

松尾 龍馬

1982年生、北九州出身、九州大学大学院卒。自身の名の由来である坂本龍馬に影響をうけ、学生時代に「30歳までに自身で事業をつくる」と決める。トヨタ自動車九州株式会社で製造エンジニアを経て、‘11年7月に株式会社リーボを設立。企業理念である「人生を豊かにする交通サービスをつくる」ため、キャンピングカーやオープンカーなど、国内240社10,000台のレンタカー予約ができるドライブ旅行サイト「キテネ」を主軸に事業展開中。


鹿野 佑介

鹿野 佑介

1984年生まれ大阪出身。立命館APU大学卒業後は株式会社ワークスアプリーションズ、東証一部上場企業人事部にて大企業向け人的資源管理ERP導入コンサルタントとして勤務。2013年利用者が選べる介護福祉を目指し、福祉ビッグデータ構築を行う株式会社ウェルモを設立。福祉分野における自治体モデル事業の新規事業 開発支援、定量分析コンサルタント、社会福祉協議会研修講師等を務める。2014年NHK「クローズアップ現代」にて国内のオープンデータ事例として取り上げられる。


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