【第13回】開業資金を集める4つの方法
- 飲食店を起業する際、膨大な資金が必要になる中でいかに資金を集めるかが大事。
- 自分でお金を全て出せるに越したことはないが親族間での借り入れはオススメしない。
- 補助金や助成金をしっかり理解して有効活用するのも良い手。
飲食店を開業するには、多大な資金が必要になります。
ここでは、開業する際の資金調達方法について考えてみます。
開業時に必要となるお金をすべて自分で出せるのは理想です。
しかし飲食店で開業するには数千万円は必要となってきますので、なかなか厳しいと言わざるを得ません。
自分の資金が溜まるまでと時間を浪費すると、あなたの考えていたコンセプトのお店を他人が出店してしまう可能性もあります。
お金の相談を親族にすれば、借り入れたとしても金利などはなくていいよと言う場合もおおいでしょうからいいかもしれませんが、私としてはあまりお勧めしません。
あなたのお店のコンセプトにお金を貸してくださる親族が賛同しているかどうかがわからないからです。
親族が大金持ちで数百万円を落としても気にしないという方ならいいかもしれませんが、親族とはいえお金を貸した以上は返してもらうために、あなたのお店に口を出してくる可能性もあるので、極力控えるのかいいかと思います。
飲食店に限らず、ビジネスを始める多くの方が融資制度を利用して資金を調達しています。
新しくお店を開く形の私などは利用できる融資制度は政府系金融機関の日本政策金融公庫の創業融資制度と各地方自治体に用意されている融資制度だと思います。
日本政策金融公庫は、国の政策に則って、低金利で融資を行っていることが特徴になります。
融資を申し込む際に気を付けないといけないのが自己資金になります。
またお店を開店していない場合や、初めても最初の税務申告を行っていない場合には創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要となってきますので自己資金が多いことはいいことがあるわけです。
新創業融資制度の無担保・無保証の融資限度額は3000万円までとなっていますが、自己資金が300万円以上あれば3000万円までを借り入れることができるのですが、自己資金が少ないのであれば、自己資金の10倍が借り入れることのできる限度だと考えておいてください。
地方自治体の融資は、各自治体が直接融資を行うわけではありません。地方自治体、信用保証協会、金融機関が連携して地元の企業の資金調達をスムーズにしようという制度になります。
融資の申し込みであったり、創業計画書・事業計画書の作成、担当者との面談の実施などは日本政策金融公庫の融資制度とあまり変わりはありませんので、融資を受けようと考える私たちが準備することは、あまり変化がないと思っていいでしょう。
日本政策金融公庫と地方自治体の融資制度は、基本的に融資されたお金はいずれは返済しないといけないお金です。
しかし補助金と助成金は融資されたお金と異なり、原則的に返済が不要なお金になります。
まずは補助金と助成金の性格の違いについて説明していきます。
補助金は受付期間が決められており、支給を希望するには期間内に応募をしなければいけません。
受付期間は各補助金によって異なっており、数週間や数日などまちまちに設定されていますが、忘れていると時期を過ぎてしまったということがありますので、短いと思えておくといいでしょう。
また補助金は年度によって政府が予算の上限を決めていますので、申請した人全員がもらえるわけではありません。
申請するには応募要件を満たしている必要がありますが、申請をした後で審査がありますから、審査を通過しなければもらうことはできません。例としては小規模事業者持続化補助金や創業補助金があります。
助成金には補助金のような受付期間はありません。
さらには補助金と比較して、基準を満たしていれば、原則的には申請すれば受け取ることができるようになっています。
助成金の例としてはキャリアアップ助成金に代表されるように、雇用を増加させたときに貰えるものが多い傾向にあります。
原則として返済の必要がないので、受け取ることができれば資金面では非常に助かることになる補助金と助成金ですが、いくつか注意する点がありますので覚えておいてください。
補助金と助成金の最大の注意は後払いであるということではないでしょうか。
あなたがお店の活動として使用したものを後になって支払われるということになりますので、最大額50万円の補助金が支給された場合に50万円の補助金を受け取るには、受け取るまでに75万円以上を申請時に指定した事業に使っていないといけません。
50万円の補助金なのに75万使わないと貰えないの?と思うでしょうか、補助金や助成金は使った金額の全額を補助することはありません。最大で使った金額の3分の2が補助金として戻ってくると考えると50万円の補助金を受け取るためには75万円以上を使用して初めて3分の2が50万円を超えることになるのです。
飲食店では他の開業と違い大量の資金が必要となります。今回の記事で様々な資金調達法を紹介しました。その中でもメリットデメリットなど様々あるのでそれをうまく見極めて利用するのがいいでしょう。自分のやりたい事としっかりと判断しながら行うのが大事になります。
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