フランチャイジーとは?~そもそも代理店と何が違うの?~

ポイント
  1. 「フランチャイジー」とはフランチャイズに加盟してお店を出す人のこと
  2. 「代理店」の方が経営の自由度が高い
  3. フランチャイズの市場規模と代表的なフランチャイザーをご紹介

目次 [非表示]

お店を出すあなたのことを指します。「加盟店」と呼ばれることも多いのですが、後でも触れるように、必ずしもリアルに「お店」を出すビジネスだけとは限らないので、「フランチャイズに加盟するあなた」といったほうがより正確でしょう。

あなたは、フランチャイズに加盟することによって、フランチャイジーから「看板を使う権利」と「経営ノウハウ」の提供が受けられます。その見返りに、「ロイヤリティー」という料金をフランチャイジーに支払うことになります。「大辞林」の定義でいうところの「特約料」です。まさに「看板代」ですね。

1.フランチャイズ制度の市場規模

では、フランチャイズ制度はどの程度世間に浸透しているものなのでしょうか。

下記は一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会が公表している2016年度の統計データです。

上記をご覧いただくと非常に浸透している制度だということがお分かりになるかと思います。この統計資料はこの協会に加入しているフランチャイザーの分だけではないかと推測されるため、実際にはもっと市場規模としては大きいかもしれません。

なぜなら、後で触れますがこの協会に加入しているフランチャイザーはほとんどが名だたる上場企業ばかりだからです。上場企業に関しては、決算状況を含む経営情報を広く外部に公表しているため、同協会もこうした公表情報なども参考に上記のデータを集計している可能性があります。世間一般では協会に加入していないフランチャイザーも多く存在しているのが実情です。

協会に加入していないフランチャイザーを探す方法としては、以下のようなサイトも参考になるかと思います。

フランチャイズ比較.net
https://www.fc-hikaku.net/

また、フランチャイジーの規模も大小様々かと思います。まさに個人経営のお店もあれば、一定規模の会社が事業の多角化の一環として取り組んでいる場合もあろうかと推測されます。

2.どんなフランチャイザーがあるの?

次に、この協会に加入しているフランチャイザーを見ていきたいと思います。

上記の統計資料では「小売」、「外食」、「サービス」と分類されていますので、その分類ごとに代表的な企業名をあげていきたいと思います。

<小売>
・セブンイレブンジャパン
・ローソン
・ファミリーマート
・ブックオフコーポレーション
・オートバックス

<外食>
・アレフ(びっくりドンキー)
・壱番屋(CoCo壱番屋)
・大戸屋
・ドトールコーヒー
・日本KFCホールディングス(株)(ケンタッキーフライドチキン)
・日本マクドナルド

<サービス>
・全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(確かに「フランチャイズ」だ…)
・センチュリー21・ジャパン
・日本さわやかグループ(ホワイト急便)
・明光ネットワークジャパン(明光義塾)

その他にも以下をクリックすると加入企業の一覧が見られます。
http://www.jfa-fc.or.jp/particle/38.html

ご覧になられていかがでしたでしょうか。

中には、ずっと「直営」(親企業が直接店舗を経営すること)だと思われていて、意外に思われたフランチャイズもあったのではないかと思います。

3.フランチャイズと代理店の違い

ところで、フランチャイズに似た制度で「代理店」制度があるかと思います。

有名なところでは巷にあふれている携帯ショップ(今や取り扱いはほとんど「スマホ」ですが…)は、キャリア(NTTドコモ、AU、SoftBankなど)が直接運営しているわけではなく、キャリアから委託を受けた会社(または個人事業主)が運営しています。

キャリアの看板で、かつ、キャリアの商材を扱って商売しているという点では「フランチャイズ」に似ていますが、携帯ショップのことは皆さん「代理店」と認識されているのではないでしょうか。

その違いについても触れておきたいと思います。

大きな違いは以下の通りです。

少しだけ補足説明をしたいと思います。例えば、先ほどの携帯ショップの例で当てはめてみます。

経営ノウハウの指導に関して、キャリアからの指導が全くないとは思えませんが、店舗ごとにレイアウトが異なることを考えると、代理店の場合には、相当程度代理店自ら考えている部分が大きいと思われます。

次に他社商材の取り扱いですが、例えばソフトバンクショップでY!mobileの商品が買えたりしますよね。その逆(Y!mobileショップでSoftBankの商品を買う)もありえますよね。ソフトバンクとY!mobileはグループ会社とはいえ別会社ですから、それぞれの親企業と契約しているものと思われます。(恐らく)

さらに、よくよく考えるといずれの携帯ショップでも系列企業のブロードバンド回線や最近ではカード契約、電気契約なども扱っていますから、複数の企業の契約の窓口になっています。

そして、最後の「販売方法の設定」に関してですが、携帯端末を購入した際のキャッシュバックの料金体系や還元率が代理店によって全く異なることはご存知でしょうか?

本当は、「総務省」の指導でなくなったはずなのですが、現存していることは皆さんの多くはご存知かと思います。逆にキャッシュバックを受けるために、変なオプションに無理やり加入させられたりした経験もおありなのではないかと思います。

(ちなみに、最近では大っぴらにキャッシュバックを宣伝することができないため、店舗がつぶやいている「Twitter」をフォローしてみるといいことがあるかも…。また、代理店が推奨するオプションの中には、Googleなどが提供している無償のサービスで代用できるもの(代用というかそっちのほうが、性能が高いかも)もありますよ。完全に余談でした)

このキャッシュバックやオプション加入の推進方針もショップそれぞれで異なるため、「販売方法の設定」は代理店に相当程度委ねられています。

セブンイレブンで個別の店舗が勝手に「明太子おにぎり」を2割引とかで売ってないのとは対照的ですよね。

フランチャイズに加入するのと比較すると代理店を経営するほうが、「経営の自由度」という面で見れば高いので、あなたの独自性をある程度盛り込んだ経営を行いたいということであれば、「代理店」形態を選択するという方法もあるかと思います。

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