フランチャイズといえばコンビニ。コンビニフランチャイズの仕組みを見てみよう!

ポイント
  1. コンビニは実はフランチャイズの一般的な契約ではない
  2. フランチャイズでコンビニを経営するための条件について詳しく知ろう
  3. コンビニの将来性は意外と明るい

目次 [非表示]

フランチャイズで起業といえば、最初にイメージするのはコンビニかもしれません。しかしコンビニの経営というのは、インターネット上ではかなり悪く書かれていることもあり、フランチャイズ全体のイメージダウンとなってしまっています。とはいえ、実はコンビニ経営におけるフランチャイズ契約は、フランチャイズ全体から見ても少々異質とも呼べる契約になっているのです。コンビニ経営におけるフランチャイズ契約について、まとめてみました。

1.3つのコンビニを比較

まずは、セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンの3つのフランチャイズ契約について確認していきましょう。大事なことは、このフランチャイズ契約は、フランチャイズの一般的な契約ではないということです。気になる方は、ぜひ他の業界のフランチャイズ契約も確認してみてください。

1-1.セブンイレブン

 

開業資金

加盟金:250万円(研修費・開業準備手数料込み)

ロイヤリティ

売上総利益に対して、スライドチャージ率を乗じた金額

保証制度

オーナー総収入2,000万円(24時間営業/年間)

ただし、ここから「営業費」を抜いた分が、オーナー利益となる

契約期間

15年

加盟条件

60歳以下のご商売好きで健康なご夫婦または親子、兄弟・姉妹など(二親等)、甥・姪など(三親等)、義理を除く血縁のいとこ、以上の条件で、経営に専念できる方

セブンイレブンは、コンビニ業界No.1の実績を誇っています。そのため、圧倒的なブランド力を生かした店舗展開に強みがあり、保証制度もしっかりと完備しているため、全く経験がない人でも対応できることが多いでしょう。

ロイヤリティの具体的な数字は、HPなどでは公開されておらず、説明会など顔の見える関係として、説明する機会が出てきた際に言及されるようです。他のコンビニと比べてロイヤリティの設定は高いが、最低保証金額は低めといわれています。また、本部の管理はかなり細かく、なかなか自分の思い通りの経営は難しいようです。

1-2.ファミリーマート

 

開業資金

契約時必要資金:300万円(加盟金や開業準備手数料込み)

ロイヤリティ

月額営業総利益のうち 300万円以下の部分 59% 300万1円以上、450万円以下の部分 52% 450万1円以上の部分 49%

保証制度

24時間営業の店舗:年間2000万円

16~24時間未満営業の店舗:年間1600万円

契約期間

開店から10年

加盟条件

2名で専業できる方 開業資金のうち、1,000万円程度を手元資金としてご用意できる方

ファミリーマートは、オリジナルブランドなどの商品も多数展開しており、コンビニ業界では第2位の地位につけています。海外でも着実に店舗数を伸ばしており、今後の対応にも期待が出来そうです。

情報開示としては、ロイヤリティから保証制度まで、コンビニ経営をする上で気になる数字をできる限り開示しているという印象です。加盟条件の1,000万円というのは、開業資金とは別と考えてください。

絶対に必要というわけではありませんが、ビジネスには絶対がないため、起業するなら用意しておくとお互いに安心という意味で、この金額が設定されています。

1-3.ローソン

 

開業資金

400万円(研修費や開店準備手数料込み)

ロイヤリティ

オーナーが建物、土地などを用意する場合34%、本部が建物、土地などを用意する場合48%~65%

保証制度

契約期間

開店から10年

加盟条件

店舗近くにお住まいになられる方、夫婦・親子・兄弟など店舗専従者2名で経営していただける方、20歳以上で体力・気力が充実している方

ローソンは、店舗数では近年ファミリーマートに2位の座を渡して3位となっていますが、それでも、ブランド力や商品開発力はやはりトップクラスを維持しています。開業資金は、他のコンビニチェーンと比べて高めに設定されていますが、ロイヤリティが他のコンビニと比べて低めに設定されています。保証制度はHPの情報では確認できませんでしたが、資料や説明会の中身では、しっかりと設定されているようです。

2.コンビニでのフランチャイズ経営における条件の特殊性

コンビニ経営について、条件などを確認してきましたが、コンビニフランチャイズの特徴として挙げられるのは2つです。

1つが、家族を含めて自分とは違うもう1人が必要であるということ。これは、他のフランチャイズと比べても、なかなかない特徴といえるでしょう。女性も働いて共に収入を得ることが当たり前となりつつある時代としては、あまり歓迎できる人は少なくなっているかもしれません。

一方、喫茶店などで夫妻で経営する場合、オーナーが夫で、細かい仕事を妻が行うことが多いですが、これは非常に効率のいい環境ともいえます。特に、コンビニではお金に関すること(レジ打ち含む)の仕事が多いため、信頼できる人が雇えるようになるまでは、同じ家族という信頼が必要である場合もあるのです。こうした視点からすると、自分を含め2人必要というのはある意味で合理的ともいえます。

もう1つが、ロイヤリティの問題です。セブンイレブンは公開されていませんが、それでも一般的なコンビニに比べて高いということがよく言われています。ローソンやファミリーマートを見てみても、ロイヤリティは50%を超えていることがわかります。

これは、他のフランチャイズと比べても明らかに高額です。しかも、固定制ではなく、売り上げに対する歩合制となっているため、売り上げを上げれば上げるほど残る量が増えるというわけでもありません。

他のフランチャイズ分野と比べて、コンビニは少々特殊であり、また未経験でも簡単であるという情報は見当違いだという印象を受けるのではないでしょうか。

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