【フランチャイズの会社知る】超入門編!基礎知識と仕組み
- 事前の情報収集
- 本部との接触
- 本部作成の事業計画書や契約書の確認
フランチャイズ契約をするためには、フランチャイズについて知るだけでなく、加盟先として検討中の会社についても知る必要があります。
加盟先の会社の経営理念や契約における費用、制限事項、法的な問題などを十分に確認した上でフランチャイズ契約をすることが大切です。
事業を個人でスタートする場合、大抵はすぐに失敗します。
その失敗を避けるためには、集客力と運営のノウハウが必要になってきます。
集客力と成功事例に基づいた事業ノウハウを一定の対価を払い続けることで、手に入れて最初から失敗しない事業にするためのシステムがフランチャイズです。
フランチャイズとは元々フランス語で「自由・率直」を表す言葉からきています。
フランチャイズに加盟することでその壁をあらかじめ乗り越えるノウハウやチャンスを得ることで、不安から自由になり、率直に前に進めることになります。
フランチャイズでは、チェーン本部と契約を結ぶことで、加盟店は、本部からネームバリューやサポートを受けながら運営します。
本部には、ネームバリューや高い集客力、豊富な経験則に基づく運営ノウハウ、サポートがあり、加盟店は対価として本部へロイヤリティを支払います。
加盟店がフランチャイズ契約をすることでメリットとデメリットがそれぞれ発生します。
フランチャイズ起業においては、事前の情報収集や本部との接触が重要です。
最初に手がけることは、起業の対象となる業種や業態を選択することです。
そこでまずはどのような業種や業態がフランチャイズとして存在するのかを調べる必要があります。
そのためにフランチャイズの比較を行っているサイトを見るとよいでしょう。企業名とチェーン名、営業内容の一覧が掲載されています。
一覧の中でどの営業内容が自分にとってやりやすいかを調べることで業種、業態を決めると効果的です。
フランチャイズ起業を検討している場合、契約前にチェーン本部の事業の概要並びに契約内容を知ることができるようになっています。
中小小売商業振興法によって本部は加盟を検討している相手に情報を書面にて開示することを義務付けられているからです。
加盟を決める前に、チェーンの部門責任者との面談は必ず行うべきです。チェーンの経営者の考え方や力量によって加盟店側の事業が大きく左右されるからです。
部門責任者と直接言葉を交わし、「トップの経営理念」を確認することが大切です。
その理由は本部及び各加盟店のチェーン自体が理念共有体だからです。
面談で確認することは開示された書面の他に、以下の3つの項目です。
店舗を構える業態の場合には、立地や物件の選定は大変重要なものとなります。
同じ条件で商品やサービスを提供する場合に、立地によって売上が変わってきます。
特に立地に不利な条件が判明した場合、条件の変更はほぼ不可能です。
立地の良し悪しを決めるものとは、業種や業態にマッチする場所であるか、商圏人口や年齢層、周辺の交通量や今後の地域開発の発展度合いなどがあります。
具体的には、以下の3つの条件を満たす立地がよいとされています。
以上のように、客サイドからの視点での立地を評価することが大切です。
物件の選定においては、主に開業時の建物にかかる費用を見極めることが大切です。
費用には「保証金」、「礼金」、「権利金」、「敷金」、「賃借料」がありますので、事前によく確認し、後になって費用面でトラブルが発生しないように注意します。
事業計画書は、金融機関からの融資を受けるために必要な書類であり、事業の実現可能性や返済能力の評価如何で、融資の額が決まります。
事業計画書は、「経営戦略」、「事業戦略」、「資金計画」、「収支計画」、「返済計画」の5つが第三者に明確に示されるように作成します。
しかし事業計画書は、事業未経験の個人が金融機関を納得させるレベルで作成するには難しいものがあります。
金融機関にとって明らかに精度が高いとされる本部に作成してもらった方が融資においては効果的です。
その後に自分自身で判断することが欠かせません。
金融機関に提出する前に以下の5つを踏まえて、本部が作成した事業計画書を見直します。
見直す際に自分が理解できる言葉、数字で表現することで、事業目的・内容およびその全体像が自分で見えるようにすることが大切です。
契約においては以下の項目を重点的に確認することが大事です。
契約期間の算出方法の起点が、契約日かオープン日かを確認します。起点の違いで必要な資金が変わってくるからです。
契約更新は自動更新か、更新手続きがその都度必要なのか、さらに更新料は発生するかを把握しておきます。
商標は本部がその権利を守るために特許庁に登録しているものです。
よって加盟店は事業運営にあたり、商標の不正利用にならないよう使用条件を必ず確認します。
商品等の仕入れは品目や数量等が本部より指定されたものになりますが、本部から過度の仕入れを要求されることがないことを契約事項から確認します。
契約事項に含まれているとはいえ、一定量を超えた仕入れの強制や、仕入れる品目の理由がない制限は、「優越的地位の濫用」にあたり、不公正な取引になります。
加盟金の中に、研修費や開業支援費が含まれているのか、あるいは別必要なのかを確認します。
加盟金は契約終了後も返還されないことが一般的であり、契約書には「加盟金は返還しない」と明記されています。
そこで加盟店側の瑕疵によらない、本部側の都合で開業出来なかった場合に加盟金返還はされるのか、などを事前に確認することが必要です。
保証金とは、加盟店のロイヤリティ不払い時に相当額を回収するためにあらかじめプールするお金です。
回収される範囲についても事前に確認します。
また保証金は契約終了に加盟店に残額が帰ってきますが、返還の時期や方法についてもしっかりと確認します。
ロイヤリティが「定額方式」「売上比例方式」「利益分配方式」など、3つの方式のどれを採用し、どうやって算出方法するのかを確認します。
ロイヤリティの他に別の名目で徴収されることがないかどうかも把握します。
加盟店の違反行為に対する損害賠償金や、違反に伴う契約解除時に請求される違約金の金額はきちんと確認しましょう。
契約期間中に解約できるかどうかを確認します。
契約書に定めがない場合、契約違反などない限り、加盟店都合で解約することは不可能です。
加盟店の方で中途解約を行う場合に発生する違約金についての算出方法も事前に確認します。
本部サイドで法外な金額に膨れ上がるように算出されることも考えられるからです。
事業開始に伴い、従業員の採用、店舗仕様時では建物の外装・内装工事、商品陳列に伴う什器や冷蔵ケースの手配、本部立替による商品の一括仕入れなどがあります。
またオープン当初は本部からスーパーバイザーほか、応援社員が来ますので、この機会に本部との人間関係をしっかりと築きましょう。従業員との今後の連携も意識します。
フランチャイズ契約を検討する上でチェーン本部を調べる方法では比較サイトを利用することが一番効果的です。
ある程度本部を絞ったら、説明会やイベントに参加することで雰囲気を掴み、部門担当者に相談をすることで疑問点を解消していきましょう。
比較サイトとしては以下の3つがおすすめです。それぞれのサイトを活用して説明会やイベントなどに臨みましょう。
・一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会-会員一覧(http://www.jfa-fc.or.jp/particle/38.html)
・フランチャイズWEBリポート フランチャイズ・ブランド一覧(https://fc.dai.co.jp/franchise)
・フランチャイズ比較.net(https://www.fc-hikaku.net/)
比較サイトには、説明会やイベントの案内へのリンクがあり、そこから参加申し込みをするとよいでしょう。
イベントでは一度に異なる業種の比較ができるので、業種に迷っている場合には、非常に参考になります。
また会場に足を運ぶことで、税理士や金融関係、部門担当者と直接接触できる機会もあるので不安な点や不明な部分を確認することができます。
フランチャイズの仕組みやメリット・デメリットについて理解した後は、フランチャイズの会社自体を知ることが大切です。
契約前に法定開示書面から会社概要や契約内容を確認することは可能ですが、部門責任者と直接面談することで、経営理念や運営方針についても知ることができます。
他にも立地や物件の選定、金融機関に対する事業計画書、契約においての期間、初期費用、解約時についてなどをしっかりと把握することが必要です。
会社を知るに至っては、その第一歩として比較サイトを活用したり、説明会やイベントに足を運んだりすることです。
本部の部門担当者やコンサルタントに相談することで、会社の生の情報を知ることができるようになります。
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