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KPIマネジメントで会社業績を高速でアップさせる方法

ポイント
  1. 会社を高速でよくするためのマネジメント方法がKPIマネジメント
  2. KGI、KSF、KPI、PDCAの関係がよくわかる
  3. すぐに実践できるように事例を満載

目次 [非表示]

会社業績を高速でアップさせるためには、日々のPDCAサイクルが欠かせません。会社は日々どこに向かっているのか?といえば、経営理念目がけているわけですが、経営理念を日々の数字に落とし込むとどのようになるのか?

ここでは、KPIマネジメントという考え方をご紹介します。

KPIマネジメントとは

KPIという言葉を聞いたことはありますか?KPIとは、Key Performance Indicatorの略称です。日本語では「重要業績評価指標」と訳されるものです。KPIを活用してマネジメントを行うことを、KPIマネジメントと言います。

KPIマネジメントというのは、会社の最も重要な目標を達成することを目指して、日々何をするべきか、どこまでできていれば目標は達成されるのか、やるべきことに修正が必要なのかどうかという改善などがとてもわかりやすく見える化できるマネジメントのことです。

KPIマネジメントを理解するためには、KGI、KSF、KPI、PDCAなどの英語が出てくるので、難しいという印象を持つかもしれませんが、全然難しくはありませんのでご安心ください。

KPIマネジメントは、とても論理的に会社の目標達成を実現するための方法論で、KPIマネジメントの発想というのは、言葉は知らずとも、大小の会社が既に実践していることだったりします。会社の目標、行動などの整理にとても使えるマネジメント方法ですので、是非ここで理解をして、実践できるようにしましょう。

KPIマネジメントを理解しよう

会社、組織は共通の目標を持っています。KPIマネジメントを正しく理解するためには、まず、そもそも会社、組織、チームというものを正しく理解する必要があります。

会社、組織、チームというのはわかりやすくいえば、共通の目的・目標を持っている存在です。共通の目的・目標を目指しており、共通の目的・目標を達成するために人が集まっています。そのため、会社、組織、チームを率いる人は、共通の目的・目標をしっかりと集まっている人に理解をしてもらい、達成するためにどうしたらいいのか?という風に考えることになります。

共通の目的としては、会社で言えば、経営理念がそれにあたります。会社がそもそも何故存在しているのか?という目的そのものです。経営理念を達成するために、どんどん具体化したものとして、戦略=大きな方向性があり、戦略に基づいて、当年度の売上計画などの具体的な目標が出てきます。この目標をしっかりと達成するために、KPIマネジメントという方法が出てきます。

KGI、KSF、KPI、PDCAの関係性

ここでは、より一層、KPIマネジメントを理解していただくために、KGI、KSF、KPI、PDCAという概念も合わせてご紹介いたします。

KGIとは

会社が目指している最終的な数字目標のことをKGIと言います。KGI(Key Goal Indicatorの略)は日本語では重要目標達成指標と呼ばれており、企業が目指す最終的な定量目標(=数値目標)を意味しています。

たとえば、会社の場合には、当年度の売上目標数字などがKGIになります。しかし、KGIというのはあくまでも
最終的な定量目標(=数値目標)になりますので、言ってしまえばただの結果に過ぎません。KGIというのが売上目標の場合、1年間の最終日においてその数字が達成できていたかどうかの目標数字になるわけです。

会社は、KGIだけ設定すればそれでよいか?というと、KGIを設定するだけで、確実にその目標が達成されるのであればよいのですが、確実かどうかというのはただ売上目標を決めただけでは難しいですよね。実際にどういう作戦に基づいて、何をすれば、KGIは達成されるのか?を決めていかないと目標達成はされないわけです。

つまり、KGIを達成するために様々な作戦やその作戦の進捗をしっかりと追いかけていくこととなります。

KSFとは

そこでKSFという考え方が出てきます。KSFとは、Key Success Factorの略。主要成功要因。事業を成功させるための必要条件のことです。KGIを達成するためにどんな作戦でやりますか?という作戦だと思ってください。

たとえば、会社売上目標がKGIとすると、その達成のために、「SNSを活用して新しいユーザーを獲得しよう」「紹介を徹底的に増やす取り組みをしよう」などといったアイデアを考えたとします。

このアイデアの中で、「紹介を徹底的に増やす取り組みをしよう」ということが最も重要な作戦だとなれば、「紹介を徹底的に増やす取り組みをしよう」がKSFとなります。KSFとはKGIを達成するための重要な作戦だと思ってください。KSFというのはあくまでもこの時点における
1番良さそうな作戦ですので、実際にやっていく中でKSFが変わることがあります。

KPIとは

ただ、KSF=作戦を決めただけでは、「実際に何を、いつまでに、どの程度したらいいのか」「どこまでできれば成功なのか」ということを決めておかないと、良かった、良くなかった、できた、できなかった、何をどのように改善すればよいのかというPDCAサイクルを回すことができません。

そのため、KSF=作戦をしっかりと数字に落とし込んでいく必要があるわけです。KSFをより具体的に数字目標に変えたものがKPIだと思ってください。KPIはここでようやく出てきます。

つまり、KPIというのは、KGIである会社売上を達成するためKSF=作戦を数字にしたものであって、KPIが順調に達成されている=作戦が順調に進んでいるということで、KGIもうまく達成されるという、進捗などを見るための先行的な数字でもあります。

KPIの実際例

KPIはどのようなものになるのかということをみていきましょう。

「お客さんに紹介をしてもらう」ためには何をしたらいいか?を考えていきます。


100人の既存のお客さんに会って、紹介してほしいとお願いすれば100人中10人はお客さんを紹介してくれるとした経験則から、仮説を立てたとします。つまり「お客さんに会って紹介を依頼する」「10人に1人は紹介してくれる」という数字が出てくるわけです。

紹介を増やす作戦において、商品単価
10万円の商品Aで、売上1,000万円を達成しようとした場合には、100人のお客さんが必要になります。100人のお客さんを獲得するためには、既存のお客さん10人に会って紹介を依頼すれば1人紹介してくれるので(あくまで仮説)、1,000人の既存のお客さんに会えば100人のお客さんを紹介してもらえてKGIを達成できるということになるわけです。

そのため、KPIとしては、「
1,000人の既存のお客さんに会って紹介を依頼」「紹介率10%」という数字になります。「1,000人の既存のお客さんに会って紹介を依頼」を具体的な行動に分解をして、落とし込んでいくこともできます。つまりKPIをより細分化して、具体化していくということです。

1,000人の既存のお客さんにお会いするためには、アポの打診をしなければいけず、1,000人にアポの打診をしても、100%アポが取れるわけではないので、アポ確率が2割とすると、5,000人にアポの打診をしなければいけないという感じです。

ここまでお読みいただくと、気がつかれたと思いますが、KPIマネジメントにおいては「仮説」の精度がとても肝になります。仮説というのは、あくまでも仮説ですので仮説通りうまくいくかはやってみなければわからないのが実際なのです。

PDCAサイクルとは

そのため、PDCAサイクルがとても重要な意味を持ってくれるのです。PDCAサイクルというのは、KGI、KSF、KPIがそれぞれしっかりと進捗や意味をなしているか、チェックをして、改善していくことになるわけです。特に見るべきポイントとしては、KPIがしっかりと日々達成されているか、KPIに対してのKGIの進捗は仮説通りかということを突き合わせしていくわけです。

 

KPIマネジメントの運用における難しさ

KGIは基本的に変更はありませんし、しません。KSFは実際の進捗や状況に応じて変更や追加をしていくものです。KSFが変更されると、KPIも変わります。

KSFが変更されなくても、KPIは変わる可能性があります。これは仮説が厳しすぎた場合や、仮説が甘すぎた場合に、KSFは悪くないんだけどという場合にありえます。KSF、KPIは、KGIに対してどういう結果となっているか?という目線で良い、悪いを判断することになります。

KSF、KPIが達成されていたとしても、KGIが達成されていなければ何の意味もないからです。ここがKPIマネジメントの難しいところかもしれません。KPIのみ達成できていればそれで良いですよということであれば、KPIだけ見ていればよいのですが、KPIはあくまでも、KGI達成のためにあるものなので、KGIの状況によってKPIを変えていかなければならないので、全体を見渡しつつ、状況に応じて、臨機応変に変えていくことが求められるのです。

KGI、KSF、KPIマネジメントの実際の事例

KGI、KSF、KPIについてご紹介しましたが、より理解を深めていただくために、実際の会社におけるKGI、KSF、KPIの設定やマネジメントの仕方というものをご紹介します。

1、多くの会社においては、経営者が基本的にKGIを設定しています。
ここでは会社売上をKGIと考えてみます。KGI=会社売上=年間3,000万円とします。

2、会社売上を分解していきます。
たとえば、ここでは商品別の売上に分解したとしましょう。商品別売上目標に分解をして、かつ担当者を決めます。

たとえば、商品が
2つでA、Bがあります。
商品A 
1,000万円/年目標売上
商品B 
2,000万円/年目標売上

北見が担当
林が担当
ということにします。
※北見は管理職などで、商品A 
1,000万円/年目標売上が北見(チーム)のKGIとなります。

3、北見は商品A 1,000万円/年の目標売上が自ら(チーム)のKGIとなり、KGI達成のためにチームメンバーに予算の分配やKSF、KPIの作成をすることになります。
北見には部下(塩野・山下)がいるとします。北見チームのKGIを北見チームメンバーに分配します。
北見チームKGI:1,000万円
北見KGI:
500万円
塩野KGI:
300万円
山下KGI:
200万円

4、北見は、北見KGI=チームKGI達成のために、KSF(作戦)を設定します。
KSFに基づいてKPIを設定することになります
KSFとしては、「既存のお客さんにお客さんを紹介してもらうこと」にしました。


5、北見は、KSFからKPIを考えます。
商品Aは単価10万円とします。

「お客さんに紹介をしてもらう」ためには何をしたらいいか?を考えていきます。
100人の既存のお客さんに会うことができれば10人はお客さんを紹介してくれるとした経験則から、仮説を立てたとします。

すると、KGI:商品A 
1,000万円=商品A単価10万円×お客さん100人となり、お客さん100人=既存のお客さん1,000人に会う×10%の確率で紹介となります。そのため、「既存のお客さん1,000人」「紹介率10%」という数字が出てきます。

「既存のお客さん
1,000人」をさらに分解をして、お会いするためにはアポ取りが必要になるおでアポ依頼をしなければなりません。アポ確率を20%とすると、5,000人にアポ依頼をしなければいけないということです。この5,000人にアポ依頼をする/年ができれば、20%のアポ率、そこからの10%の紹介率が仮説通りであればKGIは達成されるわけです。

5,000人にアポ依頼をすることを北見チームのKPIとした場合、予算に応じて、
北見チームKGI:
1,000万円
北見KGI:
500万円→2,500人アポ依頼
塩野KGI:
300万円→1,500人アポ依頼
山下KGI:
200万円→1,000人アポ依頼
などと落とし込みをします。

北見でいえば、
2,500人アポ依頼/年ですので、1か月あたり、約208人アポ依頼、1日あたり(1か月稼働日数20日とした場合)約10人にアポ依頼をするということになります。これがKPIとなります。

会社や組織におけるKPIの2つの決め方

会社や組織におけるKPIの決め方にはわかりやすく2つの方法があります。

トップダウンでKPIを決める

トップダウンでの決め方というのは、上司が決めて、部下にKPIが勝手に落ちてくるという方法です。上司はさらに上司が決めたKPIが勝手に落ちてくるということです。トップダウンでKPIを決める方法は、経営者がKPIなどを決めますので、全社の目指している目標などととてもリンクしやすいメリットがあります。デメリットとして、KPIなどの数字自体に実際に動く人の納得感がないことなどが生じます。

 

ボトムアップでKPIを決める

トップダウンの反対で、部下自ら自身のKPIなどを決めていくという方法です。部下自ら決めたKPIなどを上司が承認していくという方法です。

メリットは、自ら立てたKPIですので納得感があります。デメリットとして、とても保守的なKPIが出てくることが多くあります。

どちらもメリット・デメリットがありますので、会社や組織の状況に応じて使い分けたり、それぞれのよいところをバランス取って実際は使うというこことがよいと思います。

KPIマネジメントの運用ルールのポイント

全社員に必ずKGI、KPIを設定する

部署や役割に応じてKGI、KPIなどの設定がしにくい人も出てきてしまいますが、KGI、KPIというのは全社で達成するためのもので、あの人はKGI、KPIあるけど、この人はないという状況はよくありませんので、必ず全社員にKGI、KPIがある状態にしましょう。

KPIは1日単位まで分解する

KPIの分解単位は明確にできた・できないがわかる単位、1日単位での数字に落とし込みましょう。分解が甘いと行動、進捗も甘くなりがちです。日報部分では必ずこの1日単位でのKPIができたかできなかったかを振り返るようにしましょう。とても効果的に進捗管理ができるようになります。

KSF、KPI変更はPDCAサイクルの中では当たり前

KGI変更は基本なしですが、KFS、KPI変更は頻度よくありえます。PDCAサイクルが回れば回るほど、実際の状況がクリアになります。KGI、KSF、KPIは仮説であるわけなので、実際とのかい離がもちろん起きてきます。実際とのかい離を改善などしないで放置してしまっては全く意味がありませんので、PDCAサイクルの中で、状況に合わせて、KSF、KPIの変更もしていきましょう。

KPIマネジメントは運用が肝

KGI、KSF、KPIの設定で満足してしまう会社や組織がとても多くあります。KPIマネジメントは、実際の日々の運用がとても肝になります。日々の運用に力をかけるようにしてください。KGI、KSF、KPIの設定=目標を決めただけでは目標は達成されませんので行動あるのみです。

KPI達成ではKGI達成できない可能性も

KPIマネジメントは1つの方法論に過ぎません。本文でも書きましたが、KPI達成=KGI達成ではありません。最も大切なことはKGIの達成になります。KPIが未達でできていなくてもKGIが達成されればそれは良かったねという話なのです。そのため、KPIにこだわりすぎて、KGIが未達でしたということにならないようにしましょう。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

1986年生まれ、横浜出身、慶應大学法学部卒業。
23歳の時、病気をきっかけに、小学校親友4名、資本金5万円で株式会社ウェイビーを創業。

10年間で10,000人を超える経営者、起業家の「売上アップ」「組織づくり」に携わる。
中小、ベンチャー企業、独立希望者が、 早く、強く、大きく成長できる
01クラウドシリーズを展開中。

2016年10月より、世界経済フォーラム(ダボス会議)の日本代表選抜
2018年9月より、徳島大学客員教授就任
2020年4月より、iU 情報経営イノベーション専門職大学客員教授就任

「自分の力で稼ぐ力を身につける本」
元LINE社長の森川亮氏推薦の「起業家のためのマーケティングバイブル」など著書6冊。
日経新聞、エコノミスト、NHKなどメディア掲載も多数。