経営者のためのマネジメント講座 マネジメント2 方針とアクションプラン

社員をマネジメントするには、目的、目標、方針、アクションプランと、何となく似たような意味合いの言葉が出てきますよね…

広辞苑によると…
・目的:成し遂げようと目指す事柄。行為の目指すところ。
・目標:見つけるためのしるし。
・方針:進むべき路

経営でいうと
目的は経営理念、Mission、Vision
会社が何を成し遂げようと掲げているものですね。

目標は理念を成し遂げるために、取り組むことです。
例えば、
・お客様を開拓する
・商品を開発する
・新しいサービスを考える
など…

方針はその中から、
・何から取り組んでいくか
・どこまで進むのか
具体的な道筋を示すことです。

例えば「今期はお客様を増やすことを目指す。」という目標を立てます。
その方針として
・自社を知ってもらう活動を多くする
・SNSを使った告知を増やす
・ウェビナーなどのイベントを企画する。

ここまでの内容を経営者の頭の中や、事業計画書の中だけにするのではなく社員にも伝えます。
単に伝えるのではなく、いつまでに、なにを、どうするかまで明確に伝えます。
それを言葉ではなく、経営者と社員の共通認識として把握できるように書面化します。
アクションプランの作成です。

社員のマネジメントに悩まれている方は、この中の何かを伝え忘れています。
経営理念は伝えているけど、方針が社員任せだと目標達成には至りません。

方針が明確でも、可視化していないと進捗管理が出来にくいです。
日報や週報などで作業状況を把握する際も、アクションプランをベースに、作成させると状況が把握しやすくなります。
方針を決めるのは経営者です。

その方針に沿って、誰が、いつまでに、何をするというアクションプランを全社員に作成させます。
アクションプランの作成内容が、目標達成に至れるかどうか、内容の確認も経営者がします。
しかし、その進捗管理は経営者が行うのではなく、マネージャーに任せます。

このようなステップを踏まず、今期の目標達成については「お前に任せる」とするとマネージャーの采配で事が進みます。
マネージャーは経営者ではないのでマネージャーの視点でしか行動が考えられません。
それは、マネージャー個人の能力の問題ではなく経営者と見ている視点の違いです。

経営者が何を見て、どう取り組みを考えているのか明確な方針を示し、各社員に実施できる行動計画=アクションプランを作成し、行動の共有をする。
このような状況になるだけで、マネジメントはしやすくなります。
是非、お試し下さい。

 

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著者プロフィール

権堂 千栄実

権堂 千栄実

中小企業サポートネットワーク(略称スモールサン)キャリア構築プロデューサー

1964年4月 宮城県石巻市生まれ 高校を卒業後、事務職から数回の転職後

1989年7月 日本ソフトバンク(現ソフトバンク株式会社)入社 営業事務で勤務

1993年10月 日本ソフトバンク退社後 OAインストラクターとして活動

1998年10月 結婚を機に福岡へ転居 翌年 長女 出産

2000年1月 派遣スタッフとしてOAインストラクターの仕事復帰

2003年3月 J-PHONE⇒Vodafone⇒SoftBankMobileのブランド移行時の研修プロジェクトに参加。本部研修開発チームのメンバーとして、研修カリキュラムの開発、資格試験の構築、評価試験の運営を5年間担当。

2008年2月 株式会社Campanula 設立
人材開発コンサルタントとして活動開始

社会人でも仕事の中で「初めて」なことがあります。
その「初めて」のことを「自分で出来る」ように、経験の積み重ねるには設計が必要です。

人の「初めて」を出来るように設計することは、事業計画と並列で考え取り組んで行くことです。その人の育成と活用を経営戦略としてご提案します。