起業後の経理は自分でする?丸投げ? おすすめは?

ポイント
  1. 経理を自分でするか、外注するか悩んでいる起業家に、代行サービスのメリット・デメリットを解説
  2. 本業に集中するために、必要な選択の一助になる

目次 [非表示]

 2-2 経理代行サービスのメリットとデメリット

経理代行サービスの利用に伴うメリットを確認しましょう。

経理担当者の経費を削減できる

経理担当者を雇用している場合、1人当たり20万円といった月額の人件費が必要ですが、経理代行サービスの場合、業者にもよりますが月3万円(もっと低いケースもある)といった金額で利用できます。

つまり、経理代行サービスを企業が利用すれば専門性の高い経理業務のサービスを受けながら年間何百万円といった人件費を削減できるわけです。

質の高い経理業務を安心して受けられる

経理代行サービスは税理士等の事務所や法人など会計のプロが運営しているケースが多いため、利用すれば高品質な経理業務の実現が期待されます。

納税や給与などの計算は法律に基づいて適正に行い、申告や支払いをしなくてはならず、経理担当者には会計知識や関連の法律(改正)などの正確な把握が求められます。しかし、そうした経理の知識が豊富な従業員を雇用できない企業では適正な会計処理ができず問題が生じることもあるわけです。

経理業務の不手際から取引での信用を失ったり、資金繰りが困難になったりしては経営リスクを高めかねないため、経理代行サービスの利用はその防止につながります。

スピーディーな経理業務が経営の質を高める

毎月の記帳や集計データが迅速に実施・納品されるため、企業は会計情報を経営に活かせるようになります。

記帳などの毎月の定型サービスでは必要な情報をサービス会社に渡したあと、1週間程度で納品されるケースも少なくありません。つまり、毎月の会計データが約1週間で得られるため、経営上の問題点等を早期に発見できることもあるわけです。

企業活動の結果である会計情報を早めに掴めると、経営者は経営上の重要な意思決定を正しく下せるようになります。

経理担当者の休職や退職に対する不安から解放される

経理代行サービスを利用すれば、経理担当者の休職や退職に対する不安が解消されます。

優秀な経理担当者が1人いて経理業務が機能している企業でもその担当者が病気等で長期の休職や退職に至ると、経理業務がたちまちストップし、企業は大混乱に陥りかねません。そのため経営者には経理担当者の休職や退職に不安を抱く方が少なくないのです。

しかし、経理代行サービスを利用することで、特定の担当者に依存した経理業務から脱却できるため、上記のような不安から解放されます。次に経理代行サービスのデメリットを見ていきましょう。

経営者が経理業務を担当している場合はコスト要因となる

起業後間もない企業などでは経営者が経理業務を兼務するケースも少なくないですが、その場合に経理代行サービスを利用すると月何万円といったコストが発生します。特に本業が十分に稼働していない状態で、経営者に時間の余裕がある場合には負担となることもあるでしょう。

経理業務に関する知識やノウハウが蓄積されない

経理業務のすべてを丸投げするような場合、その企業には経理業務に関する知識やノウハウが蓄積されなくなりますそのため途中で自社の経理部門をもち、経理業務を行う場合にはトラブルが生ずる可能性は低くないでしょう。

経理代行サービス会社が多く選びにくい

経理代行サービスを提供する会社は多くあるため、どの会社が自社にとって最適かを判断するのが簡単ではありません。

経理代行サービスの提供業務は多様であり、サービス会社自体もさまざまなタイプがあります。税理士等がいる会社といない会社、経営面のアドバイスまでしてくれる会社としない会社など多様です。また、そうしたタイプの違いや提供サービスの内容により価格も異なってきます。

そのため、企業が必要とする経理サービスを絞って、それに適したサービス会社を選ばないと不適切なサービスを受けたり、多額のコストがかかったりする恐れがあるのです。

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