定款の作成とは?基礎知識と、依頼をする時の注意点について

ポイント
  1. そもそも定款とは何かを知る
  2. 定款作成を依頼する場合はどうしようと考えている場合
  3. 定款の作成をする場合、どのような注意点があるかを知ろう

定款と言う言葉を聞いた事がある方は会社の起業しようとしている方は結構いらっしゃるかと思います。

ただし、今までに起業経験がない方や、どこかの企業に勤められている方にとっては、あまり馴染みのない言葉かもしれません。

また定款と言う漢字自体が読めないと言う方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?

定款は「ていかん」と読みます。

しかし、この漢字からも、読み方からも、何の事なのか?については、推測できないでしょう。

今回は、定款の基礎知識に関する事から、定款自体を作成する場合に依頼をかける際の注意点等について、総合的に解説をさせて頂きたいと思います。

1.定款の基礎知識

まずは定款の基礎的な知識から覚えて行きましょう!

定款と言うのは、会社を設立する際に、絶対必要とされる物であり、専門家等に依頼をして作成して貰う物と理解して頂ければと思います。

会社を作る場合には、「その会社を作りましたよ~」や、「この会社の持ち主は私です」と言うような証明をする為の登記を行う必要があります。登記は設立した会社の地域を管轄している法務局にて、申請をしてから登記される事になります。

この登記をする時に、定款と言う物が必要となるのです。定款の中身については、その設立をする会社の様々な情報が記載される事になります。尚、定款をもっと細かく解説すると、「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」の3種類に分類されております。

◆絶対的記載事項について
絶対的にと言葉が入るように、定款を作成する際には、必ず記載しなければならないのが、絶対的記載事項です。これは、法律によってしっかりと定められているものであり、記載に漏れがある場合には定款が無効となります。ですから、必ず記載すべき項目については、記載漏れがないように作成しなければなりません。

・会社を作る目的

・商号(会社名や屋号の事を意味します)

・出資される財産の価額、若しくはその最低額

・会社設立の発起人の名前、若しくは名称、及び住所

・発行可能株式総数

以上の項目は、法律によって定められている絶対的記載事項となっております。

◆相対的記載事項
相対的記載事項と言っても、一言ではわかりにくいと思うのですが、わかりやすく言うと決定したら記載をしなければならないのが、相対的記載事項です。

絶対的記載事項のように、絶対に記載しなければならないと言うわけではないのですが、作成されるほとんどの定款には、この相対的記載事項の記載が行われるのが一般的となっております。

ただし、相対的記載事項を記載しなかったとしても、定款自体の効力としては有効となっています。

ただし、この相対的記載事項を定款において定めておいた方が、規則としての効力が発揮されますので、記載しておくべき項目だと言えるでしょう。

◆任意的記載事項
任意と名称にありますから、この事からもお分かりの通り、相対的記載事項と同様、絶対に記載をしなければならない項目には該当せず、任意的記載事項の記載が無かったとしても、定款としては成立する事になります。

また、任意的記載事項に追加される項目には、法律の定めの範囲であるならば、どのような項目でも記載して良いですし、それが認められる事となります。

1-1.定款には「原始定款」と「現行定款」の二種類がある

実は、定款には、2つの種類があり、「原始定款」と「現行定款」があります。

始めに、原始定款についてですが、これは会社設立時に作られる定款となり、公証役場において、公証人の認証を受けている定款の事を指しています。

次に、現行定款についてですが、今現在、効力がある定款の事を意味しており、会社を運営していく上では、定款の内容を随時更新していく為、その時に上記で解説のあった原始定款に対し、その内容を更新していく定款の事を、現行定款と言います。

もっとわかりやすく言えば、原始定款は会社設立時に作られる物。現行定款は、会社が設立された後に、変更等がある場合に更新される為の定款だと思って頂ければと思います。

1-2.電子定款とは何なのか?

次に、電子定款について解説をしておきたいと思います。

通常ですと、公証役場において認証を受ける際、4万円の収入印紙が必要となります。高すぎるお金とは言えませんが、安くもない金額ですね。会社を設立する際には、様々な資金を用意する必要がありますから、出来る限り設立にかかる費用は節約しておきたいものです。

そこで利用して頂きたいのが、電子定款です。

電子定款の場合、通常かかる4万円の印紙代が0円になります。このカラクリは、電子定款をする事が出来る士業に依頼をする事によって、可能となります。勿論、ご自身で電子定款が出来る機材等を揃えても良いですが、印紙代の4万円より、遥かに高くついてしまいます。その為、この電子定款を行う事が出来る機材を持ち合わせている専門家にお願いするのが一番手っ取り早いのです。

しかし、ここでふと、依頼するとなれば、その依頼料が別で取られるのではないか?と思われた方もいらっしゃる事でしょう。

勿論、依頼をして電子定款を行って貰うわけですから、そこには依頼料が発生する事は間違いありません。

しかし、ほとんどの専門家が、印紙代の4万円よりも遥かに安値の依頼料で行ってくれる為、安く済むと言う事になるのです。

会社の設立においては、電子定款の知識についても必ず入れておいて損はありませんから、覚えておきましょう!

こちらも合わせてお読みください
会社の定款ってどんなもの?定款・電子定款について総合的に解説

2.定款の作成は誰に依頼するのか?

定款の作成が出来る士業は様々です。

一般的には、定款の依頼をするのは、司法書士となっています。

それは、法人の登記手続きの代行を行う事ができるのが司法書士だけだからです。かと言って、絶対に司法書士に依頼をしなければならないと言う事ではありません。司法書士が代行を出来ると言うだけの事であり、会社を設立する場合の、会社の事業内容によっては行政書士にお願いする方が良い場合もあります。

例えば、その会社を設立する場合に、許認可が必要となるケース等に関しては、行政書士に依頼をかける方が安心と言う場合もあります。

会社を設立する事は出来ても、許認可がなければ事業として運営を開始できないとなると、実際に開業が遅れてしまったり、そもそも許認可が必要かどうかさえ分からなかったと言うような事を未然に防ぐ事が可能となります。

ですから、誰にお願いするのか?については、ご自身が設立される会社によって判断する必要性があると言う事になるのです。

3.定款の作成をする場合の注意点について

ここまでの解説では、専門家に依頼をするケースでお話しをしてまいりました。

しかし、実際の所、今の現代社会においては、定款のひな形等が、インターネットによって簡単にダウンロード出来る時代でもあり、必ずしも士業等の専門家に依頼をかけなくとも、ご自身で作成が出来る時代となってまいりました。

ただし、上記でも述べているように、定款には絶対的記載事項と言う項目があり、もしもここに漏れが生じてしまうような場合には、定款が無効となってしまいます。

ですから、絶対に間違いがないようにしたいとお考えの場合は、専門家に依頼をかける方が安心だと言えます。

今回は、専門家に依頼をする場合と、ご自身で定款作成を行う場合、総合的な視点にて、注意すべき点を見て行きたいと思います。

3-1.税金面で見る定款作成

定款の作成をする際に、必ず知識として頭に入れておくべきなのが、税金面の対策です。

一昔前までは、例えば株式会社を設立する場合でも、資本金として1000万円と言う多額の金額を用意する必要がありました。

しかし、現在では法律が改正されており、資本金が1円でも会社の設立が出来る時代となっています。

ちなみに、別の意味で注意して頂きたいのですが、資本金が例え1円で設立できるからと言って、本当に1円だけで会社の設立を果たす事は、まず不可能だと思っておきましょう。

登記にかかる最低限必要なお金や、運営を始めるとしても、事業にかかる様々な機材や、場所の賃金、そしてすぐに会社の運営が軌道に乗るとは考えにくい事から、最低でも会社を設立してから半年間にかかる資金は用意しておくべきだと言えます。

では話を戻しますが、税金面において、この資本金と言うのを考えておく必要があります。まず、消費税についてですが、資本金の金額を1000万円未満にて設定しておくと、設立から2年間の間は、消費税が免除される事になります。会社の運営は、軌道に乗せるまでが大変ですから、支払わなくて済む税金であれば、少しでもその資金を運営に回すべきだと考えます。

この2年間の免除に関する制度は、絶対的に覚えておくようにしましょう。

次に、法人住民税についてです。

法人住民税の均等割額に関しては、資本金の金額や、人数等で決定されます。

つまり、資本金の金額と、雇っている従業員の人数等によって、税金の金額に差が出てくると言う事なのです。この事からもお分かりの通り、資本金の設定には、税金と言うものが非常に大きく関わってきます。これらの事は、設立する前段階にて、しっかりと把握しておく必要がありますし、分からなければ専門家に相談をして、解決しておくべきだと言えるでしょう。

3-2.士業に依頼する場合の注意点

次に、士業に定款作成を依頼する場合の注意点について見ておきましょう。

今現在、日本には定款の作成をする事が出来る士業や、代行が出来る司法書士は大勢います。ある程度の実務を経験している士業であれば、任せて安心だとは言えるのですが、会社を設立すると言う事は、設立をされる方にとっては、人生の中でも大きな出来事です。更に、知識があまりない方にとっては、ただ単純に定款を作成して代行してくれるだけと言うサービスでは、足りません。その会社が設立後も、安定して事業を行っていけるよう、設立時だけではなく、設立後に関する事についても、不安要素をなるべく払拭できる士業が求められます。

ですから、依頼をされる方も、一度問い合わせをしてみて、本当にその士業に依頼をして良いのかどうか?を、十分に判断する必要があります。

せっかく会社を設立する為の定款作成ですから、ただ必要だからと言う事で適当にするのではなく、依頼をする側も、依頼を受ける側も、しっかりと先を見据えた上で、定款の作成に取り組む必要があると言えるのではないでしょうか。

4.まとめ

いかがでしょうか?たかが定款だと言えど、されど定款とも言えます。

これまでの解説でもお分かりのように、定款に関する知識は様々ですから、定款に係る知識を十分に身に着けて、作成に取り掛かるようにする事が重要なのです。

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