忘れてしまうと大問題に!!外国人労働者を雇用した場合の事業者の届け出義務

ポイント(この記事は5分で読み終わります)
  1. 外国人労働者の雇用の際、届け出が必要。
  2. 雇用をする際、ポイントとなるのは雇用保険の手続きを行なっているか否かだ。
  3. 外国人の雇用管理の改善も現代の課題だ。

外国人労働者を会社で雇用した場合には、日本人の労働者では存在しない様々な手続きを行う必要も出てきます。

せっかく外国人労働者を雇用するのですから、手続きを忘れてしまっていて後になって処罰を受けないようにするためにも、しっかりと理解したうえで雇用をするようにしてください。

今回は外国人労働者を雇用した際の届け出制度を中心に解説していきたいと思います。

外国人雇用状況の届け出制度を理解しよう

外国人労働者を雇用したら届け出が必要

近年、日本で働く外国人が急増していますが、外国人労働者を自分の会社で働かせる場合には届け出が必要であり、届け出制度をしっかりと理解する必要があります。この届け出制度は雇用対策法の中にあり、外国人労働者を雇用するすべての事業主を対象とし、外国人を雇い入れる場合や辞める場合、いずれの場合も外国人の名前とその外国人の在留資格や在留期間を確認し、厚生労働大臣に届け出るというものです。これを怠ってしまったり、嘘をついたりすると30万円以下の罰金になってしまいますので要注意です。

届け出の対象となる外国人労働者はまず日本国籍を持っていない人であり、外交などの在留資格で来日している人以外です。日本国籍がない特別永住者はこの場合は対象外となっています。この制度は2007年10月から始まっており、外国人雇用状況の届け出の義務化と外国人労働者に関する雇用管理の改善や再就職支援の努力義務が課せられることになりました。国籍で差別をしないことや法令の適用を外国人にもすることなど、日本人と同様に扱うべきという内容になっています。

なぜ外国人労働者には届け出制度があるのか?

そもそもなぜこのような制度があるのかですが、これは外国人労働者の雇用環境の劣悪さにありました。この制度ができる前にも届け出制度はありましたが、あまり機能をしていたわけではありません。そのため、外国人であることを理由に劣悪な条件で雇用をしたり、不法就労を半ば黙認していたりし、外国人の雇用状況に関して大きな問題点を抱えていました。これを改善させるために届け出制度が誕生し、それを義務化することになりましたが、最初はなかなか浸透しませんでした。

それまでは任意提出という形だったため、義務化にした結果、数字上は4割程度増えた形になりました。また改正雇用対策法が施行される2007年10月1日までに行った雇用に関しては翌年の10月1日まで届出を猶予してもいい期間だったこともあり、実際はそれよりも多い人が働いているとされ、当初はその実態を完全には把握していませんでした。これで得られた数値を元に外国人労働者に対する対策を立てていくことに使うはずが現場の負担が増しているとして現場は乗り気ではないです。

この届け出制度の結果、外国人労働者が日本でどれだけ働いているかやどのような在留資格の外国人が働いているかが明らかになりました。そして、届け出制度が周知徹底されたことで、その捕捉率はかなり高いものになっています。特に外国人がよく働くコンビニや飲食店に関しては本部から届出の徹底がきつく行われており、そうしたことも数字につながっています。現状としては個人で営んでいるお店などが届け出制度を知らず、怠ってしまっている状況です。

その一方、1人の外国人が複数の仕事を掛け持ちすることで複数のカウントがされている場合もあり、届け出制度が完全に機能をしているとは言いがたい現状もあります。届け出がなされていない人、複数のカウントがされている人などその状況はやや複雑という状況ですが、近年大きく伸びを見せるのは技能実習の資格でやってくる外国人になります。技能実習生はここ数年で大きな伸びを見せており、技能実習は名ばかりで実態は安く労働力を確保しようという企業側の戦略とも言われています。

このように実際に届け出がなされることで、外国人労働者の実態を少しでも知ることができます。その一方でこの指標しか外国人の働き方に関するものを示すデータがないことからもかなり重要な制度であることは知っておきたい部分です。もし自分の会社に外国人を働かせる場合に何を用意すればいいのか、そのあたりも知らなければいけませんが、雇用する以上はしっかりとした待遇で雇用をしなければならず、怠ってしまえば罰金になってしまうことをしっかりと認識する必要があります。近年は不当に雇用をしたことが明らかになり、大きなマイナスを背負うことになり、経営を大きく揺るがすことになることから注意が必要です。外国人を雇用する時の必要書類と手続きを理解して安心して働ける環境を提供しよう

外国人労働者を雇用する場合、実際に厚生労働省に届け出を行うための届け出方法ですが、1つのポイントとなるのが雇用保険の被保険者かどうかです。外国人労働者が雇用保険の被保険者だった場合には雇用保険の手続きを行うことになります。その時にセットで外国人の雇用状況を届け出る形になっています。雇用保険被保険者資格取得届もしくは資格喪失届には備考欄があります。ここに様々な情報を記載することで届け

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在留カードがない外国人を労働者として雇用する場合

在留カードがない外国人労働者を雇用する場合はパスポートで就労ができることになりますが、この場合はいくつかの条件があります。例えば現時点では在留カードがなくても、在留カードが交付される予定となっているケースです。日本に来てすぐに働く人もおり、その場合は在留カードがなくて働くことになります。正式な雇用はこの時点ではまだせず、在留カードが届いてから雇用契約を結ぶようなことをしなくてはならず、それを怠ればやはり大問題です。

一方、留学生などが日本で働く場合には資格外活動許可というものを申請しなければならず、その認可を受ける必要があります。これを得ていればアルバイトで働くことはできますが、これがないと不法就労となってしまいます。この確認もしなくてなりません。原則は在留カードを提出してもらうことになり、怪しいと思ったらすぐに通報することをしないと事業主自らが罪に問われることになります。

届け出方法はそこまで難しくなく、ハローワークで相談をすれば親身になって対応をしてくれます。何も知らなかったと知識不足を主張しても結果的に不法就労をアシストした状態であれば、今までやってきたことがすべて水の泡になってしまいます。絶対に忘れずに報告をすること、そのプロセスは確実に知っておくことが大事です。

外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職支援の努力義務についても理解しておこう

外国人労働者の雇用管理の改善について

外国人労働者に関する雇用管理の改善にも理解が必要です。雇用対策法を改正した目的は劣悪な環境で外国人労働者を働かせないためというのがあります。努力義務ではあるものの、雇用管理の改善は事業主もしっかりと本腰を入れて取り組まないといけません。この場合の雇用管理の改善ですが、例えば募集をする場合に中国人や韓国人以外だとか欧米限定など特定の国籍を除外したり限定したりして採用で差別することはできるだけしないようにしようというものです。

よくあるのはブローカーが外国人労働者を斡旋するケースです。本来このような斡旋は許可や届け出が必要であり、無許可でやってはいけないことになっています。無許可の事業者から斡旋を受けないようにすることも雇用管理の改善につながっていきます。そして労働条件が適正かそのあたりを判断することも求められます。そして雇用契約を結んだのであれば、外国人労働者に対してわかりやすく書面にして提示することも必要です。

外国人労働者の再就職支援について

再就職支援に関しても努力義務の中に含まれています。会社は安易な解雇をしないようにすることが必要であり、それは外国人労働者が相手だろうと日本人労働者が相手だろうと同じです。ただ、やむを得ず蚕をしなくてはならない場合にはその外国人が再就職ができるよう援助をしていくよう求めるのが再就職支援です。大企業であれば、別の関連企業に斡旋を行って再び働いてもらうことや教育訓練を行って技量を高めさせることも必要です。

もちろん、その外国人の在留資格には期限があり、その期限を上回るような斡旋をしてしまえば不法就労の片棒を担いだ状態になるのでそのあたりには注意が必要です。外国人を雇う以上はできるだけ最後まで面倒を見るのが事業主の務めと言えます。そうなることを前提に教育訓練を最初から重ねていくことや日本語教育をしてあげること、そして、働きやすい環境にしていくべく労働者の悩みに答えていくのも必要です。

このようなことをしていくことで雇用管理を行うだけでなく就労環境を改善させていくことにつながっていきます。事業主からすれば多少苦労が伴いますが、人手不足を改善し質の高い労働力を確保するためには必要な労力とも言えます。特にコンビニやスーパーなど人手不足が慢性化しているところではこれらのことはしておいて損はありません。評判がいいところには別の留学生などがやってくることもあります。次につなげていくつもりで対処することが必要です。

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