フランチャイズチェーンとは?特徴と基本的な仕組みを解説
- フランチャイズチェーンの基本について
- フランチャイズのメリット・デメリットとは?
- 加盟するフランチャイズチェーンはここをチェックして決めよう
最近は、コンビニエンスストアやファーストフード、パン屋といった外食業の他にも学習塾や清掃サービス、住宅建築など多くの業種で続々とフランチャイズチェーンが増えています。フランチャイズはすでに完成されたビジネスモデルのため成功率が高く、未経験でもオーナーになれるのがメリット。
そこで今回は、これからフランチャイズに加盟を考えている方のために、仕組みや開業するメリット、デメリット、直営店との違いなどの基本的な意味を解説します。
「フランチャイズ」の意味は、英語のfranchise そのものから来ており、加盟店に販売する権利を与えることです。フランチャイズ加盟店になった人または法人に販売権を与えることで、フランチャイズ本部が持つサービスや商品を取り扱うことができます。
例えば、セブン-イレブンのフランチャイズ加盟店になると、すでに知名度のある看板や商品をすぐに使用して商売ができるのです。フランチャイズ加盟店は販売権を得る代わりに、フランチャイズ本部に「ロイヤリティ」と呼ばれる対価を支払います。
なぜフランチャイズ本部は、フランチャイズ加盟店を募集して、新しいオーナーを求めているかというと、ブランドや店の名前を定着するのに役立つからです。そして、初めてビジネスを開業される方にもわかりやすいように必要なものがパッケージされているので、未経験でも利益を出しやすいのが特徴です。
例えば、個人開業の場合は仕入れから販売、集客や採用などを一からやらなければなりませんが、フランチャイズの場合はマニュアルどおりに進めるだけです。
フランチャイズビジネスモデルは既に構築された仕組みなので、専門的な知識や経験が必要なく、商売に専念できるのが最大のメリットと言えます。実際に、初めてビジネスを始めた場合、開業してから5年経つと生存率は約25%と言われています。
その一方で、フランチャイズ加盟店の場合は、なんと生存率が70%という高確率で生き残れることがわかります。フランチャイズはすでに確立されているビジネスであり、新規の開業よりも利益を出しやすいメリットがあります。ここまでフランチャイズがビジネス未経験者に人気があるのは、成功率が高いからなのです。
フランチャイズ加盟店は、未経験や初めての起業でも成功しやすいことがわかりましたが、その他にどんなメリットがあるのでしょうか。
①知名度の高いブランド力を活用できる
まず、フランチャイズ加盟店になると本部だけがもつ知名度の高いブランド力を活用できるのが最大のメリットです。
テレビコマーシャルで見かけた有名な名前や看板、ブランドを使用することができるので、開店するだけで多くの人を集客できます。どんな人でも、全く知らない店よりも利用したことがある有名店の方が入りやすいですよね。
個人で新規店舗をオープンすると、集客のために宣伝をしたり、お店の特徴やサービスを知ってもらうために時間もお金もかかってしまいます。しかし、フランチャイズの場合はすでに名前が知られている有名なお店なので、開店と同時に多くのお客様に来てもらうことができます。
②集客に費用がかからない
フランチャイズ加盟店において、お店の宣伝や新商品のアピールなどはすべて本部が大々的なコマーシャルを打ち出します。そのため、わざわざ集客のために広告費を出して宣伝する必要がないのです。
継続的に集客するには目を引く広告を多く打ち出すことが大切ですが、これを個人でやるとかなりの広告費がかかってしまいます。フランチャイズの本部は、派手なテレビコマーシャルやネット広告など、巨大な広告費をかけられるため、宣伝は本部におまかせできるのです。フランチャイズ加盟店は宣伝の恩恵を受けるだけなので大きなメリットと言えますね。
③商品開発やサービスをお任せできる
フランチャイズ加盟店は、集客のために新商品の開発やサービスを構想する手間がかかりません。フランチャイズ加盟店は、商品販売の指導や援助を受ける権利を与えられているのです。販売ノウハウや商標、またはサービスマークを利用することができるのもメリットです。
このようにフランチャイズ本部と加盟店は別個の独立した事業者なのですが、フランチャイズ契約の下に多くの権利が与えられています。
フランチャイズ加盟店になると多くのメリットがあることがわかりましたが、いくつかデメリットもあるのでチェックしましょう。
①対価としてロイヤリティの支払い義務がある
フランチャイズ本部から様々な権利を与えてもらう対価として、フランチャイズ加盟店は本部にロイヤリティと呼ばれる特許権使用料を支払う義務があります。フランチャイズ本部によりロイヤリティの支払い方法や計算の仕方は異なります。
ほとんどのフランチャイズは売上に対して何%というルールが決まっており、毎月支払う仕組みが多いです。他にも月額固定システムや、中にはロイヤリティがないフランチャイズも存在します。例えば、コンビニエンスストアのフランチャイズ加盟店は売上総利益に対してロイヤリティが算出されます。
売れば売るほどロイヤリティの支払い額は多くなりますが、利益がでない場合もロイヤリティの支払いは発生するのはデメリットといえます。フランチャイズによっては赤字補填制度がある場合もありますが、基本的にはロイヤリティは支払い続けなければなりません。
②本部のマニュアルの通りに従う必要がある
フランチャイズ加盟店になったら、基本的には本部の用意したマニュアル通りの経営が求められます。独自路線でオリジナルメニューを作ったり販促キャンペーンなどは禁止されているため、自分の思うような経営をすることはできないのです。
③店舗の移転ができない
街開発や自然災害により、一部の地域で売上が上がったり下がったりしても、一度フランチャイズ契約した後は、店舗の移転や業態の変更をすることはできません。
④契約期間終了後も同業種の開業は禁止
フランチャイズのマニュアルや経営方針が流出するのを予防するため、契約期間終了後も同業種の開業は禁止されています。フランチャイズ契約期間が終わって、個人開業したいと思ってもできないのはデメリットといえます。
フランチャイズと似た言葉に直営店がありますが、どう違うのでしょうか?直営店とは、フランチャイズ本部が出資をして開業した店舗のことで、運営は本部の社員で行います。一方、フランチャイズ加盟店のオーナーは本部ではない個人または法人になります。フランチャイズビジネスは、すでに有名なブランド名や店名を使用する権利を得ることができるという意味です。
多くのフランチャイズ加盟店があるので、何を基準に選べばよいのか迷うところだと思います。一番のチェックポイントはやはりロイヤリティと加盟金です。コンビニ大手のセブンイレブンは、総支払額の50%以上となり高めの設定です。
フランチャイズ加盟金の平均は250万円から300万円ですが融資制度がある会社もあります。ロイヤリティや加盟金は利益に影響するため契約する前に要チェックしましょう。
初めての開業でも成功しやすいフランチャイズですが、成功する人と失敗する人はどんな人なのでしょうか?向いている人、成功しやすい人は本部のマニュアルだけでなく、お店の経営が良くなるための工夫ができる人です。
アルバイトの育成や店内の良い雰囲気づくりができると売上アップに繋がります。成功する人は、自分のこと以外にも周りに気配りが出来て従業員が働きやすい環境を作ることができる人と言えますね。お店の利益だけを考えて周りの意見を聞かない人はフランチャイズでも失敗しやすい傾向にあります。
今回は、初めてフランチャイズに加盟を考えている方のために、仕組みや開業するメリット、デメリット、直営店との違いなど、フランチャイズチェーンの基本について解説しました。未経験でも成功率も高く、利益に繋がりやすい経営が始められるのが嬉しいですね。メリットとデメリットを両方抑えて自分に合ったフランチャイズと契約しましょう。
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