マネジメントは正しくやれてる?飲食店の事例でわかるマネジメントの本質

ポイント
  1. ① マネジメントに関する基礎知識
  2. ② 飲食店員が見るマネジメントの問題点とリスクマネジメント
  3. ③ 本当に必要なマネジメントとは?

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皆さんは「マネジメント」と言う言葉を聞いた事がありますか?

一般的には、耳にした事はあるけれど、実際にマネジメントの詳しい言葉の意味はわからないと言う方もいらっしゃるでしょうし、実際に経営をされている方にとっては身近な言葉であるという認識を持っておられることでしょう。

今回は、飲食店の店員が実際に直面した、様々なマネジメントに着目し、マネジメント自体が一体どのようなものであるのか?についての理解を深めて頂けたらと思います!

マネジメントの基礎知識

まずは、具体的な解説に入る前に、実際にマネジメントとはどのような事を表すのかを見ておきましょう!

マネジメントと言う言葉については、そもそもが「アメリカの経営学者P.F.ドラッカー」と言う方が生み出した概念であると言う説があります。

P.F.ドラッカーのベストセラーとして「マネジメント・基本と原則」という本がありますので、この内容を読んでみて興味が湧いたなら一度読んでみてもいいかもしれません。

また数年前に話題となりテレビでも放映された、もしドラこと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」といった初めてドラッカーに触れる方には読みやすいものもありますので、もしドラから触れてみてマネジメントに進んでみることもマネジメントを基礎から学ぶためにはいいかもしれませんね。

参考リンク➡「マネジメント・基本と原則」

参考リンク➡もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

また、マネジメントと言うのは、日本語に直訳しますとこうなります→「経営」「管理」ですね。

つまり、何かしらの事業を運営していく上では、経営や管理は、とても重要な事ですし、それらの目標等を達成させる為には、組織自体の経営資源を有効活用させたり、リスクを回避する為のリスクマネジメントも含まれてきます。

経営を行う上では、マネジメントはどのような組織であっても逃れることのできない必要不可欠なものであると言う認識をまずは持って頂きたいと思います!

飲食店の店員から見るマネジメントの問題点

とある方が、ある日面接を受けて飲食店でアルバイトを始めました。

お店の雰囲気も悪くありませんし、経営者も面接時の段階では好印象でした。

しかし、結果的に、その方は数か月の内に、その飲食店を辞めてしまうことになります

その理由としては、後々に詳しく解説していますので「なるほど!」とお分かり頂けると思いますが、念のため、先にこれだけはお伝えしておきます。

その方は辞めたくて辞めたわけではなく、その飲食店側が抱えている問題によって、やむを得ず退職しなければいけない結果となってしまったのです。

一体、その方と雇用主である店の間に何が起きたのでしょうか?

以下で具体的に、雇用主と従業員の間で起きた問題点を見て行きたいと思います!

人員不足と給与面で考える問題点

これは、近年、どこの飲食業界においても問題として取り上げられている事だと思うのですが、人が足りないと言う事は、イコール従業員の負担が一番増えてしまうと言う事が問題点となります。

この時、参考にしたいのが、実際に必要となる人数の計算式です。

ホールの人数で見てみましょう!

「収容人数 ÷ 4 ÷ 4 」と言う計算式があります。

この計算式を使う事によって、実際にホールに常勤するべき従業員数を割り出す事が出来るのです。

今回、例として上げている方の飲食店の場合でも、ここに問題点があり、実際に計算式で割り出した人数は4名以上と言う結果が出ておりました。

しかし、実際にはホールの専属従業員は2しかおらず、現実問題としてホールに人が足りていないと言う状況が起きていたのです。

必要とされる人数の半分の人数で対応せねばなりませんから、従業員一人一人に課せられる負担は必然的に2倍になると言うのは、飲食業を経営したことがない方であってもわかる事実ですよね。

それに対し、他の飲食店と大差ない時給だった場合、当然の事ながら精神的にも、肉体的にも負担が大きい上に、給与も満足した金額ではないとなると、ほとんどの従業員は結果的に辞めてしまうと言う結果になります。

そうなれば、また新しい人材確保の為、求人を出さなければなりませんし、実際に店舗で戦力になるレベルにまで育成するにも、それなりの費用と期間が必要となります。

飲食業界に限らず、人手不足に陥っている業種・業界の経営者がよく、口々にする言葉があるのですが、それは「人(従業員)が来ない、人が足りない」と言った現状です。

しかし、ここで振り返ってみて下さい。

必要な人数を用意する事もなく、他の飲食店とも大差ない給与である場合、仕事を探している側にとっては、必要な人数がしっかりと用意されており、その労働をする上で納得が出来るような給与を与えてくれる所に勤めたいと言うのは当たり前の話なのです。

ですから、このような状況下を招いてしまっている飲食店は、マネジメント不足であり、マネジメントに失敗していると言わざるを得ません。

また、せっかく入ってくれた従業員であっても、離れてしまう可能性が高いというリスクマネジメントが行えていないという状態を招く可能性が高くなってしまうのです。

昔ながらや、個人店での問題点

「古き良き時代」という言葉は、素晴らしい言葉でもあります。

しかし、時代は自然と流れていき、様々な形態の飲食店が増えてきております。

皆さんの中でもご存知の方がいらっしゃると思うのですが、大手の回転すしチェーン店等では、すでにAIを内蔵したロボットを導入し、人員を削減させ、効率の良い接客方法を取り始めている店が増えてきています。

これらのAIを時代に合わせて活用し導入する事により、お客様が求めるサービスをより多く提供できる他、人員の削減を行う事ができる為、導入当初はある程度多額のコストが必要となりますが、長期的に必要となる固定費の面では最終的に黒字になる所が多い傾向にあります。

もちろん昔ながらと言うのは、従来からのお客様にとっては懐かしく、少し落ち着くような空間を提供している店も沢山ありますから、それはマネジメントとしては良いと思われます。

ただし、ここでも重要となるのが、やり方が変わらないのに、従業員の給与が低い事や労働面で重労働な為、中々従業員が定着してくれないと言う問題が発生してきます。

こうなった場合、どうしてもやり方を変えたくないのであれば、時給や給与を上げる等して人員を確保する必要性が出てきます。

もしくは、一部を電子化してしまい、従業員にかかる負担を減らすと言うのも1つのマネジメントとなります。

更に、こちらもまた問題点となりますが、個人のお店だからと言って、マネジメントは必要ないという考え方を持った経営者が現在でも一定数は存在しているという事実です。

規模が例え小さくても、あなたが経営者である以上は、その店を発展させて存続させなければならないわけですから、時代の流れには敏感であるべきですし、内部的な従業員の待遇等についても変化が求められる事を忘れてはいけません。

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