鎖国させない地方起業・地方創生の成功ポイント
- 新潟とベンチャーをマッチングさせる
- 新潟が持つ課題と”鎖国”させないための取り組み
- 地方創生のカギは、地方に面白い会社を増やすこと
伊藤:VC始めたのが5年くらい前で、いま星野さんは楽しいですか?
星野:楽しいですよ。もともと自分の会社(パートナーオブスターズ 株式会社)でファンドをやろうとしていて、その話を新潟の大先輩経営者の方に話していたんです。「だったらまず一緒にやろうよ」みたいな感じでやらせていただいていたので、勉強することがいっぱいあるし、企業をいろいろ見せていただいて、楽しいです。
伊藤:長い目で見たときの展望や、他にもやってみたいなと思っている事業はありますか?
星野:僕らの会社が今やっている事業のひとつに、学生向けのサポートがあります。もともとは、採用がうまくいかないベンチャーの課題解決のためにナビサイトを作り、そのナビサイトで学生のプロフィールをみてベンチャーがスカウトをかけるというサービスをやっていました。そのうちに学生の話を聞いていたら、学生の就活が短くなっていることで、仕事選びのやり方があやふやになってきていることが見えてきたので、そういう学生をサポートしながら、働き先としてベンチャー、地方を紹介するのもありなのかなと考えています。
その人のキャリアにとって、きちんとステップを踏めるような形を作りたいなと思っていて。できるかどうかわからないですけど、新潟の会社で後継者不足に悩んでいるところにそういった若い良い人を入れて、事業責任者としてたくさん経験して、また東京に戻るみたいなのもありなんじゃないかなと。
伊藤:人を送り込んで突破してほしいですよね。
星野:起業したい学生って結構いますが、東京だといろんなビジコンにでて、逆にめげちゃってやめちゃう子もいると思うんですけど、地方なら応援してくれる方が多くいます。だから、起業するには地方は良い場所なのではないかと思っています。まだそういう風土がないから難しい部分もありますけど、そこにうまく仕掛けを作りたいです。
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伊藤:最後に、起業して1~2年目の方々に、なにかアドバイスはありますか?
星野:僕が起業して1~2年目できつかった時になんとか乗り越えられたのは、当たり前ですけど真面目にやっていたからだと思っています。真面目にやっていると周りの方も応援してくれます。きついからといってズルするのはダメです。経営の厳しい時期を乗り越えた時も、きつい中で相談させていただいていた方が応援してくれお仕事を出してくれたり、頂いた仕事から課題を聞きながら、その課題に対するビジネスに変えていきました。
2年目ぐらいまで僕の会社は、組織のマネージメントとかをするコンサルサービスを提供する会社だったんですけど、3年目以降からブランディングの事業をメインにしています。これは、お客さんに何が必要かと聞いた時に、こういうところをサポートしてほしいと聞き、それを商品化したからなんです。そこからグッと経営が安定していったので、お客さんの言うことに耳を傾けて、真面目に必死に頑張ってやっていけばなんとか乗り越えられるんだというのが、今の結果ですかね。きつくても真面目にやっていれば必ず良いビジネスモデルが作れるんだと思います。
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伊藤:「真面目にやる」というのは、具体的にどういうことだと思いますか?
星野:「真面目にやる」っていうのは、テクニックに走りすぎちゃいけないということです。いい事業モデルを考えたから当たるっていうのはあまりなくて、結局やりながらピボットしたりしてビジネスを成長させていける方っていうのが一番強い。思った通りの最初のモデルで経営し続ける人は意外と少ないので。そこをきちんとお客さんと向き合ってサービス提供を真面目にやるのが大切なんじゃないかと思います。
伊藤:今日はありがとうございました。
農山漁村が活力を取り戻し、持続可能な発展を実現するためには、何よりもまず、雇用と所得を生み出すことが重要です。農山漁村には魅力的な資源が豊富にあり、これを活用した多様な事業を起こすチャンスに溢れています。農林水産省では、豊富な資源とやる気溢れる人材、そして必要な資金を組み合わせ、農山漁村地域に新たなビジネスを生み出すことを目的として、Webプラットホーム『INACOME』を設置しました。
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