年末調整をしていても必要?副業をしている人のための確定申告ガイド
- サラリーマンでも副業する人はどんどん増えており、25人に1人が副業をしている
- 副業の給与が20万円超か、給与以外でも「儲け」が20万円超であれば確定申告が必要
- メインの会社に完璧にバレないようにするのは難しいが、バレにくくすることは可能
今はちょうど確定申告の提出時期。
通常、サラリーマンの方には、あまり関心がない確定申告ですが、サラリーマンであっても、副業をされている方は「確定申告が必要なのかどうか」は気になるテーマだと思います。
副業を容認する会社も増えており、副業する人が年々増えています。副業の種類によって異なる確定申告の注意点について、まとめました。
副業をする方はどのくらいいるのでしょうか?
みずほ総研での調査では、2017年における副業人口は、270万人だそうです。就業者数全体に占める割合は4%とのこと、何らかの仕事についている人のうち、25人に1人が副業をしていることになります。また、さまざまな目的から副業を希望する方は2,200万人と、これからも副業する人は増えていくことが見込まれます。また、政府でも、人生100年時代においてはキャリアを自ら切り開くマインドが必要との認識が共有されており、副業をOKとする企業もこれから増えてくると思われます。
副業を希望する理由で一番多いのは「収入を増やしたいから」と、8割の方がそう答えています。次に多いのは、「活躍できる場を増やしたいから」「様々な分野における人脈を構築したいから」だそうです。
さて、副業をしていたら、必ず気になる「税金」のこと。
なんとなく確定申告をしなければならないのはわかるけれど、しなければいけない基準はどこなのか?したらどうなるのか?会社にバレないことは可能なのか?もし確定申告をしなかったらどうなるのか?心配事はつきません。
副業をしている、したいけれど、確定申告が気になる方のそんな疑問にお応えしたいと思います。
副業収入の稼ぎ方・もらい方には、いくつか種類があります。稼ぎ方・もらい方によって、確定申告が必要かどうかの基準が変わります。代表的な稼ぎ方・もらい方をご紹介します。
メインの会社とは別の会社と雇用契約を結び、労働による収入を得るパターンが多いでしょう。いわゆるダブルワーカーです。
ライターやWebデザイン料などの発注を受けて、制作作業をし、納品するパターンなどが考えられます。事業者から受注する場合もあるでしょうし、最近ではクラウドソーシングによる受注を受けて納品する人も増えていると思います。その他外注費として手間賃をもらうような仕事などがあります。
せどりなどの転売ビジネスから、購入した物品を輸出するビジネスなどが考えられます。Amazonなどのモールを通して販売する場合もあれば、BASEなど独自のオンラインショップを設けて販売する方も増えています。
値動きのあるものについて、売り買いのタイミングでの差益を儲けとするビジネスです。他にも副業はたくさんの種類があります。
詳しくはこちらをご覧ください。今オススメの副業についてまとめています。
副業で稼ぎたい人にオススメの副業45選!【2018年度版】〜メリット・デメリットを掲載〜
さまざまな稼ぎ方・もらい方がありますが、給与収入とそれ以外は明確に区分しておく必要があります。なぜなら、確定申告での取り扱い・住民税における注意点が異なるからです。
給与収入と外注の収入は、どちらも労働または役務の提供に対して、他者から直接お金を支払ってもらうものであるため、見分けが付きにくいです。どうやって見分けるのかを次に解説致します。
会社などから収入をもらう、給与や外注費は、一見同じように感じるため、見分け方が難しいです。一番簡単な見分け方は、その収入を証明する書類をどんなものでもらっているか、です。
「給与でもらっている」給与所得者ならば、「源泉徴収票」をもらいます。
「外注費でもらっている」ならば、「支払調書」をもらいます。
※支払調書ではなく、毎月の請求書や領収書のみの場合もあります。
給与なのか外注費なのかがわからない場合は、もらった書類を見返してみてください。給与なのか外注費なのかで、所得税のかかり方が異なります。
給与収入であれば、給与所得として申告し、「給与所得控除」を受けることが可能ですが、経費は差し引くことができません。
外注費であれば、雑所得又は事業所得として申告しますが、その収入を得るために必要になった経費があれば、収入から差し引いて申告することができます。
また、住民税での取り扱いも異なります。この点については、第二章・第三章で解説します。