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司法書士は主に法律に関する業務をおこなっているということもあり、私たちが法律に関することで困った時には心強い味方になってくれます。司法書士をはじめ士業に携わる人は高収入であるというイメージが強く、司法書士として独立することを検討している人も多いですが、実際はどうなのでしょうか。
ここでは司法書士の現状をチェックしていきましょう。
司法書士の現状とは
一昔前は確かに司法書士は高収入であり、年収1,000万円以上稼ぐ人も一般企業の会社員と比べると多かったのですが、現在は大きく様変わりしています。
日本司法書士会連合会によるアンケートで司法書士の年収を調査したところ、現在でも1,000万円以上の収入がある人が17パーセントほど存在する一方で年収が500万円にも満たない人の割合が40パーセント以上となっています。このアンケート結果を見ると現在の司法書士の年収はそれほど高くないどころか場合によっては一般的なサラリーマンよりも低い水準にあるかもしれません。
司法書士の年収が大きく減少したのには取り扱う案件が大きく様変わりしたことが挙げられます。従来司法書士が扱う案件は法律関係のもめ事が多かったのですが、現在はインターネットによって簡単な法律はすぐに調べることができます。ですから法律の知識に乏しい一般の人でもネット上の確かな情報によって的確な判断ができるようになったため司法書士へ法律のことで相談する件数が減っているのは間違いありません。
そのため現在司法書士が主に行う業務は「土地の登記」や「法律関係の書類の作成」など事務的な作業がメインとなっています。これらの案件はどちらかと言えば簡単な業務なので一件当たりの単価が法律関係の相談と比べると低くなるのは仕方ありません。
更に司法書士の登録者数は年々増加傾向にあります。仕事が簡単な案件のものが増えているのにも関わらず、司法書士の数は増えているわけですから、今は単価の低い案件を多くの司法書士で取り合っているという状況になっています。ですから司法書士の資格を取って独立したからと言って安定した収入が得られるとは限らないのです。
事務所を構え、待っているだけでは仕事の依頼は入ってきません。これから独立して自分の事務所を構えることを検討している司法書士は顧客を集める努力をしなければ生き残っていけないと言えるでしょう。
司法書士はインターネットによる集客をメインにしよう
司法書士が実行できる集客方法は1つではありませんし、これがベストと呼べる集客方法もありません。その時の状況に応じて最適な集客方法を実行することが一人でも多くの顧客を獲得するための秘訣と言えるでしょう。
司法書士に限らず、自分の会社を経営している人が集客をするのに必須となるツールがインターネットです。現在は多くの家庭でインターネットが普及していますし、携帯電話を所有して自由にネットを閲覧できる時代なので、多くの人に注目されるためにはインターネットの活用が必要不可欠です。
インターネットによる集客が優れている点として、費用対効果が高いということが挙げられます。例えば司法書士のみならず新たな顧客を獲得する手段として異業種交流会があります。異業種交流会とは全く異なる業種の人たちが1つの会場に集まって意見交換などをする場で、世に出回っている異業種同士のコラボ商品などはこういった場から生まれることも多いです。
司法書士が異業種交流会に参加することによって法律に関することで困っている企業関係者の悩みを解決するような仕事をもらえたり、事務的な業務を依頼されたりという効果が期待できるのですが、参加すれば100パーセント仕事をもらえるというわけではありません。
例えば司法書士としての報酬が時給5,000円だったとします。4時間の異業種交流会に参加していれば、その間報酬をもらえる機会が無くなるので言い方を考えれば20,000円の投資をしていることと同じになります。更に参加費用なども必要ならばその分投資費用が上乗せされることになります。仮に集客に失敗し、新規の案件や顧客が得られなければ20,000円プラス参加費分の損失を被ることとなります。
一方インターネットの場合、ウエブ上での営業活動は無料でおこなえるものもありますし、掲載した情報はしばらく残ることとなります。また自分がほかの業務をしている間にも宣伝ができるという点も費用対効果が高い集客方法だと言えるでしょう。
司法書士がインターネットを活用して集客する方法
特に開業したての司法書士がおこなう集客方法としてメリットが大きい方法にSNSを活用した集客があります。
SNSにはTwitterやFacebookなどさまざまなものがありますが、基本的に利用する際に費用は一切かかりません。独立開業したての司法書士というのは顧客をまだ獲得できていない状況にあることから安定した収入を得ることは難しいため、なるべく集客のための宣伝費をかけたくないというのが本音です。ですから一切費用がかからずに自分の事務所や自分自身を宣伝できるSNSはとてもメリットが大きいツールなのです。
司法書士というと一般の人には堅いイメージと思われるかもしれませんが、SNSで定期的に自分のことを発信したりフォロワーなどと意見交換することで身近な存在に感じてもらえるという効果も得られます。ただし不用意な発言をすると一気に印象が悪くなる点には気を付けておきたいところです。
SNSと同時並行して活用しておきたいツールにホームページとブログがあります。ホームページはいわばウエブ上の自分の事務所そのものです。
SNSでの発信からホームページを見てもらうことによって、より司法書士について知ってもらうことができ、問題に直面した時などに相談をしてもらいやすくなります。またブログは法律に関するコラムやそれ以外のことを書いたり、実際に問題解決した事例を紹介したりすることでSNSと同様に親しみを感じてもらえたり仕事面で評価をもらえ、依頼してみようという気持ちにさせる効果があります。
ホームページを作成する時に大切なのは、いかに自分のホームページを隅々まで見てもらうようにするかという点です。ホームページに初めて訪問した人はおよそ3秒でこのホームページは自分にとって身になる情報を得られるかどうかを判断するとされています。キャッチコピーなどを作成するなどしてメッセージ性の高いホームページ作成を心がけましょう。
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