経営者のためのマネジメント講座 自分から仕事を手放すには

これまでのStepメールでお伝えしてきましたように経営者の役割は「決める」ことです。
会社の目的、目標、方針、方針を判断する基準など、 あらゆることを決めるのが 経営者の役割です。
その決めたことに対して 行動するのが社員の役割です。
小さな会社でも、誰が、何処まで、何をするという役割と範囲を事前に決めておくこともマネジメントをする上で、重要だとお話をしました。
この役割、範囲、方針の判断基準が社員に浸透していれば、社員は経営者と同じ判断基準で、同じ行動が行えるようになります。
このような状況になれば、経営者の仕事を社員に渡すことができますね。
仕事の役割や範囲、方針の判断基準が不明確だから、安心して手放せないと思っているのではないでしょうか。
人の成長は、その人自身で考え、行動することで、見えてくることです。
極端の例でいえば、事務所の清掃作業しかしたことの無い社員は、いつまでたってもお客様対応は出来ません。しかし、敬語が使えない、挨拶ができない人をお客様の前には出せないですね。この様なときに
というような基準を作り、この基準に達するような指導を行い基準に達したら、お客様の応対をさせるとします。
このような段階を作って取り組ませれば、安心して任せられますね。
もし、社員に自分の仕事を渡したいと考えているのであれば、このような仕事を渡していく段階を考える必要があります。
社員は、あなたではありません。
あなたと同じような仕事希望するのであれば、その仕事に到達できるよう段階を作って渡していきます。
また、渡したところで、あなたと同じレベルの仕事はできないでしょう。
なので、社員の仕事の様子を見ながら、事前に〇〇をしておかないと××のようなトラブルになるだろうなぁという、仕事の予測ができますよね。
そこを、先回りして失敗しないようにするのと、意図的に失敗させて自分で対処させるのではどちらが社員の成長につながるでしょうか…
会社にとって、大きな損失にはならずあなたのフォローで収まるレベルの失敗やトラブルは、意図的に経験させることも社員の成長には必要な事です。このような経験が少なければ対応力が育ちません。
あなたは、社員がどのような状況になったら安心して仕事を任せ、あなたの手から離しますか?
その為の、判断基準を身に付かせる教育や、指導は行っていますか?
社員を成長させるための経験を踏ませていますか?
これらが整っていないと、安心して仕事を手放すことができませんね。
経営者が経営者の仕事に専念できるように、仕事を手放す。その準備をしてきましょう。
インターンの先駆けとして。NPO法人ETIC.事務局長鈴木氏が考える人材と採用
辞めさせるべき人を辞めさせることができない失敗
ベンチャーの成否は人材で決まる!?「ベンチャー×人材」インタビュー
外国人を雇用する際の注意点と問題点を理解して事前にトラブルを回避しよう
中小企業を成長させる「組織図」の考え方と作り方
会社が小さいうちから人事機能を手当しておくべき理由
経営者はなぜ社員に仕事を任せることが苦手なのか?
部下の目線で見る、上司に求めるマネジメントとは?
『経営者の指導の仕方』 Prt.1 指導とは
採用は人材像を明確にして戦略的に行うことが大切!〜採用で成功する求人の出し方・考え方のポイント〜
部下が話しやすい環境をつくることでマネジメントしやすくなる
社長の頑張りが社員を成長させなくするというジレンマ