安易に参入すると法律に触れる!?副業で民泊を行うリスクについて

ポイント
  1. 民泊と法律の問題
  2. 民泊に伴うトラブルとは?
  3. 副業で民泊を行うためには

目次 [非表示]

民泊に伴うトラブルとは?

民泊の需要が増える一方で、決して民泊が歓迎されているわけではないという問題があります。民泊に関する意識調査では、近所で民泊を行なって欲しくないという意見は半数を超え、民泊が犯罪に利用される心配はないかと考える意見も7割近いというデータがあります。民泊を始めたら近所に迷惑がかかると考える人も、6割を超えており民泊を嫌がる人や民泊は迷惑になると考えている人は非常に多いのが現状です。

地域によっては民泊を全面的に認めない場所もあります。住民の理解を得ることが出来なければ民泊を行っていくのは非常に難しいでしょう。民泊を始めたものの近隣とのトラブルで、閉業せざるをえなかったというケースは非常に多いようです。

違法民泊のトラブル

民泊を法的に許可を取って経営するのはかなり難しいです。しかし、それは合法的に行うのが難しいという話であって、ただ民泊を始めるだけならAirbnb等に登録して宿泊客を募集するだけで簡単にできてしまいます。雑誌などで民泊が気軽にできる副業であるかのように宣伝されてしまうのは、人を泊めるだけならば簡単にできてしまうからでしょう。

実際、自分の家に無償で人を泊めるだけなら法律上も問題は無いわけです。しかし、副業として行うという事は当然有料ですし、仮に基準を満たしていたとしても許可を取っていなければ法律にも触れます。こういった民泊は通報されたら、すぐに閉業に追い込まれます。

また、借家やマンションで民泊を行う場合は物件の所有者と賃貸借契約を結んでいるわけです。家主に許可を取っている場合を除き、他人に賃貸物件を転貸することは民法で禁止されています。家主に許可を取らずに民泊を行っている場合が多く、二重の意味で違法のケースが多いのが現状です。現在では、民泊禁止を掲げている物件も増えてきているようです。

住民とのトラブル

実際問題、違法性がなかったとしても民泊を行うとトラブルはとても多いといわれています。民泊の宿泊客は外国人観光客が多いわけですが、生活習慣の異なる外国人を泊めるとなると様々な問題があるわけです。宿泊客がパーティーを開いて夜中まで騒ぐ等の騒音問題や、大量のゴミが出る問題などがあります。マンションの場合はセキュリティーの問題もあります。オートロックのマンションであっても、不特定多数の人間が出入りすることになるため、不安を感じるマンションの住人は多くなります。

他にも様々なトラブルが考えられるわけですが、こういった問題が考えられる以上民泊に抵抗を覚える人が多いのは当然といえます。民泊ビジネスが日本に定着するためには、こういった問題を解決し近隣住民に理解を求めることが必要になってくるでしょう。

副業で民泊を行うためには

民泊を行うためには法に則って経営する必要があります。旅館業法で許可を得るのはかなり厳しいといえるでしょう。民泊新法が有効になってくるのはまだ先のことですし、特区で規制のゆるい地域を狙っていくのが一番良いのではないでしょうか?旅館業法で許可を取る場合は簡易宿泊所として届けることになるでしょうが、簡易と名前についていても条件は決して簡単ではありません。自宅で行う場合はかなり改修する必要があるでしょう。

本業で行うなら良いでしょうが、副業だとかなり厳しいといえます。民泊ができる物件を購入するにしても、そういった物件自体が少なくなってきました。また、近隣住民に理解を求める必要もあります。軽井沢では町内全域で民泊禁止の方針を打ち出しています。この方針には法的な強制力はありませんが、このような地域では理解を得ることは不可能でしょう。ある程度理解のある土地でないと、民泊を経営することは難しいといえるでしょう。

現状副業で民泊を行うための地域はかなり限られているといえるでしょう。また、民泊といっても宿泊客を泊めることに変わりはありません。結局、管理にかなり手間がかかることになりますから、代行会社に頼むことになるでしょう。民泊は利益率が高いとよく言われるわけですが、代行会社への費用は正直馬鹿になりません。代行会社の費用はピンキリですが、当然費用によってどこまで代行してくれるかも違ってきます。どこまで自分で管理するかの線引きも難しい問題でしょう。

まとめ

手軽に行える副業とも言われる民泊ですが、法規制や住民との関係なども考えると決して簡単に行えるような事業ではありません。簡易宿泊所として許可を取ったものが、そもそも民泊と言えるのかも疑問です。現段階では本来の意味で民泊を行えるのは一部の地域に限られているといえます。ただし、民泊新法など規制緩和も徐々に進んできていますから、少しずつ民泊を行いやすい環境が整ってきていることは事実です。副業で民泊を考えているのなら、もう少し時期を待った方が良いのではないでしょうか?

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