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会社設立したら気になる!社員の社会保険料の決まり方

ポイント
  1. 入社時に今後の予定で社会保険料は決まる。
  2. 年一回の算定基礎でも見直しがある。
  3. 固定的賃金の変動で随時改定を忘れない。

目次 [非表示]

会社の社員であれば給与天引きされている社会保険料ですが、この金額はどのように決まるのでしょうか。今回は社会保険料の決定方法について詳しく見ていきましょう。

入社時に決まる社会保険料

会社へ社員が入社した際に、これから受ける予定の給与の額をあらかじめ会社は算出します。その人が働く対価として受け取る額を報酬と言い、月給の人はその月給、日給・時給制の人は、単価に予定の労働時間をかけて月額に算定した額を求めます。

例えば時給が1500円× 8時間(1日)×月20日勤務の方は、報酬月額が240,000円となります。また、交通費がある方は、1ヵ月分の全額をこの金額に含めます。

注意点は年に3回以下支給される賞与や、立替金はこの金額に含めない点です。このようにして報酬月額というその社員が月に受け取る金額を、あらかじめ定められた「標準報酬月額等級区分表」と言う表に当てはめて、まず「標準報酬月額」という数字を出します。例えば標準月額が23万円から25万円の幅にある方は、表に当てはまる当てはめると、標準報酬月額が24万円になります。この表に沿って、健康保険料と年金保険料が算出されるという仕組みです。

この標準報酬月額といういう数字は健康保険の給付の給付額や、将来もらう年金の額の計算の元となる数字です。給与額が高ければ、支払う保険料も高くなります。ですがその分何かがあったときの給付の額や将来の年金の額も多くなるのです。


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提出書類

会社が「被保険者資格取得届」を日本年金機構へ提出します。
提出先は郵送で事務センター(管轄の年金事務所)となります。提出方法は郵送か窓口への持参となります。

添付書類

原則ありません。ただ資格取得の日が60日以上遡る場合には次の書類が必要となります。

①被保険者が法人の役員以外の場合
 賃金台帳の写し及び出勤簿の写し(事実発生日の確認ができるもの)

②被保険者が株式会社(特例有限会社を含む。)の役員の場合
 株主総会の議事録または役員変更登記の記載がある登記簿謄本の写し(事実発生日の確認ができるもの)
 ※その他の法人の役員の場合はこれらに相当する書類

原則的には年一回決定されていく

このように入社時に決定した保険料というのは、あくまでも入社当時の予定の報酬から計算した額になります。そのため実際に仕事をしてみると、あらかじめ提出した額と実際に受けている報酬と大きくかけ離れてしまうということも想定されます。大きくかけ離れてしまうということを防ぐために、毎年1回一定の時期に実際に受けている報酬と、その平均額を年金事務所に届け出をします。その届け出をすることによって社会保険料の元となる標準報酬月額が毎年1回見直しされるのです。

これを定時決定(算定)と呼びます。具体的には4月5月6月に実際に支払いがされた報酬のうち、支払いの対象となった日数の月の給料だけを平均してこの標準報酬月額等級区分表に当てはめて、社会保険料を決定します。そこで出された社会保険料はその年の9月の分から適用されることになります。また業種によってはこの4、5、 6月が忙しく、この給与の平均だけが年間の平均給与よりも特に高い場合もあります。このような場合、条件を満たせば、年金事務所に「年間算定」と言う制度を申請することができます。例えばクリーニング店など一定の時期だけに忙しい業種の場合などが考えられます。

算定基礎届の記載のポイント

算定基礎届は毎年7月1日現在に所属している人を記載します。
6月1日以降に入社して資格取得をした方は除きます。
書類の提出日は原則7月10日までです。提出先は年金事務所となります。

ケ欄 通貨によるものの額欄
4月~6月に通貨で支払いがされた額を記載します。給与だけでなく通勤手当等も含めます。

コ欄 現物によるものの額欄
住宅、食事、定期券など現物給付の支給がある場合に記載します。食事や住宅については都道府県ごとの価格により算定された金額があります。

サ合計欄
各月の報酬の合計額を記載します。支払い基礎になる日数が17日未満の月があればその月は記入せず、横棒を引きます。パートタイマーなどの短時間勤務の方の場合は支払いの基礎になった日数が17日ではなく15日以上の月の合計を記載します。

見落としがちな月額変更とは?

このように入社時と年1回の定時決定という届出により社会保険料が決まっていきます。ただその月以外にも昇給や降級が行われるということも考えられます。このような場合に備えて、随時改定という制度があります。

定時決定では9月から翌年の8月まで1年間、定時決定で決まった社会保険料が適用されます。ですが報酬の額に大幅な変動があったときは、実態とかけ離れた社会保険料となってしまうため、この定時決定を待たずに変更の届出を行います。これが随時改定という制度です。

といっても、報酬の額が上下すると言う事は頻繁に起こり得ます。ですので次の3つの条件を全て満たすことが必要となります。

随時改定の3つの条件

1.時間外手当などを除いた「固定的賃金」が変動した

2.変動した月以後連続した3ヶ月間の報酬の支払の対象となった日数
 (出勤日数+有給取得日数)がすべて 17 日以上(短時間被保険者の方は 11 日以上)ある

3.2の期間の報酬の平均によって求められる「標準報酬月額」が 2 等級以上、上下している

注意点としては、残業代が上下するという事はよくあることです。例えば10月には残業が少なかったけど翌月には残業が多くなったと言う波はあるでしょう。このように時間外手当だけの増減では、固定的賃金が変動したとは言えません。ですので随時改定の処理は行いません。ここで言う固定的賃金というのが、基本給が上がった、〇〇手当がつくようになったというような場合を指しています。残業代だけの増減でも見直しがされる定時決定とは大きく違う点となります

月額変更届の記載のポイント

①事業所整理記号欄
 会社ごとの整理記号を記載します。
 分からない場合は毎月送られてくる保険料のお知らせの通知を確認しましょう。

②各月の給与支払いの対象となった日数を記入してください。
 給与の支払月の暦日数や支払日ではないので注意です。
 例えば、月給者は暦日数、日給者は出勤日数を記入します。月給者で欠勤日数分だけ給与が差し引かれる場合は、就業規則等により会社で定められた日数から欠勤日数を控除後の日数として記入してください。

③17日(特定適用事業所に勤務する短時間労働者は11日)未満の月がある場合は、当該月額変更の対象となりません。

④遡及支払額欄には、対象月内に支払われた通常給以外の報酬を記入します。

⑤昇(降)給差の月額には、昇(降)給により増(減)額された月額を記入してください。

⑥昇(降)給月」には、昇(降)給分や遡及分の支払いが行われた月を記入してください。

月額変更届の添付書類

月額変更届には原則添付書類は不要となります。
ただし、60日以上遡っての提出の場合や、標準報酬月額が5等級以上下がある場合には次の添付書類が必要となります。

被保険者が法人の役員以外の場合

賃金台帳の写し
固定的賃金の変動があった月の前の月から、改定月の前の月分まで

出勤簿の写し
固定的賃金の変動があった月から、改定月の前の月分まで

保険者が株式会社の役員の場合

以下の1.~4.のいずれか1つおよび所得税源泉徴収簿または賃金台帳の写し(固定的賃金の変動があった月の前の月から、改定月の前の月分まで)

1. 株主総会または取締役会の議事録

2. 代表取締役等による報酬決定通知書

3. 役員間の報酬協議書

4. 債権放棄を証する書類
※ その他の法人の役員の場合は、これらに相当する書類

随時改定の注意点

固定的賃金の変動月から3か月間に支給された報酬の平均月額に該当する標準報酬月額と従前の標準報酬月額との間に2等級以上の差が生ずることが条件です。ですが、標準報酬月額等級表の上限又は下限に該当する方の場合の等級変更の場合は、2等級以上の変更がなくても随時改定の対象となるので注意となります。

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