歯科技工所の開設について~まとめて解説!~

ポイント
  1. 歯科技工士の仕事と、資格について
  2. 歯科技工所の許認可について
  3. 歯科技工所って何?一般的な歯医者さんとは違うの?

目次 [非表示]

4. 歯科技工所の手続きの流れについて

(※これはあくまでも一例ですから、管轄の保健所に予め確認する事をオススメします)

①まずは、事前に施設の図面を持参し、基準のチェックをして貰います。

②無事に施設が完成します

③開設をします

④開設の届出を提出します(10日以内)

⑤開設の届出を出した時から7~10開庁日に検査を受けます。

⑥検査終了の翌日、午後に副本が交付されます。

以上のような流れによって、手続きが完了する事になります。また、副本が必要である際には、申請書類を2部提出する事を求めている場合もあります。

こちらもあわせてお読みください。
独立開業時の一番最初にやるべきことと、その目標数字の立て方について

5. 歯科技工所の開業について

歯科技工士になる為には、国家資格が必要であると申し上げましたが、実際には資格を取ってからすぐに独立開業される方は少ない可能性が高いです。国家資格を取得しても、人の歯は同じ形をしていませんし、その程度によっても状況は様々です。一定期間は、歯医者さん等に勤務する事で、様々な指示を受け、それに合わせた歯科技工を行い、ある程度の技術を身に着けておくと、開業した際にも信頼を受けやすいですし、様々なニーズにも答えやすいと考えます。また、開設に必要となる装置や機器については、どのような事業内容にするかによっても差は出てくると言われています。

例えば、鋳造機と言って、歯科技工の際に使われる機械等についても、値段は様々ですし、クラウン・ブリッジと言って、虫歯が進行した場合に、詰め物で対処ができず、全体的に被せるような「クラウン」と呼ばれる治療から、デンチャーと言う別の物を使う方法もあり、今の歯科医療や、歯科技工としては、多種多様な治療の方法がある為、それらに合わせた機械を導入するにも、お金がかかります。また、それらを作る装置として、CAD/CAM装置と言うものが上げられますが、これだけでも1000万円はすると言われているのです。

1つの装置だけで、これくらいお金がかかるようでは、中々開業にこぎ着けられないと言う方もいらっしゃると思います。勿論の事ながら、最初に融資を受けると言う方法もありますが、将来、その技工所が軌道に乗るまでの事を考えれば、融資と言う、こちらの事情に関係なく返済しなければならない物を抱えるよりは、なるべく少ない融資を受けるか、若しくは自己資金にて開業できる方が、より安心であり、安全でもあります。そうなると、開業したばかりの段階では、必要最低限の設備を設置した形でスタートさせ、時期に出来る範囲の規模を大きくしていくと言う安全策を講じておくと言うのも1つの手ではないかと考えます。

また、必要とする機材等についても、最初は中古等を利用したりして、ある程度開業資金を抑えると言う方法も考えてみましょう。

6. 歯科技工所の失敗

歯科技工所として開業したのは良かったが、失敗してしまい、廃業に追い込まれてしまったと言う例は実際に多くあるのは事実です。例えば、取引先はあったが、相手の思うような物が作れなかったり、希望の料金に近づける事が出来ず、大手の歯科技工の会社に取られてしまった等もよく聞く話です。また、開業時に多額の融資を受け、軌道に乗せられずに失敗・廃業に追い込まれるケースや、自身の技術力が足りなかった。または、開業したのは良かったが、マーケティング能力に欠けていた等。

ここで重要となるのは、開業前に、ある程度の見込みをイメージしておく必要があると言う事です。それが出来ていれば、無理な融資を受ける事はまずないでしょう。
また、開業してすぐに顧客や取引先が見つかると思い込んでいるケースもかなり危ないと思われます。開業した後にも、その歯科技工所をアピール出来るような努力や、施策を講じて行かなければ、相当ラッキーな方ではない限り失敗する事は仕方がない事だとも言えます。

開業して終わりではありません。開業=勝負の始まりなのです!

その事をしっかりと念頭に起き、しっかりと対策を考えた上で開業する必要があると言えるのではないでしょうか。これは、歯科技工所だけではなく、様々な企業にとっても同じ事です。どうすれば開業後に、上手く事業として営んでいけるのか?をしっかりと考える必要があると言う事になります。

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