医療法人や病院、診療所の設立に関する許認可や開設について

ポイント
  1. 病院や診療所の許認可について
  2. 病院や診療所等の開設に必要な手数料や、申請書等について
  3. 病院、診療所を開設する為に必要な資格
  4. 病院や診療所の開設に関する失敗について

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4.病院、診療所を開設する為に必要な資格

まず、厚生労働省によりますと、無資格の者が医業又は、歯科医業を行う事が、医師法第17条又は、歯科医師法第17条に違反するとしています。この事がお分かりのように、医師や歯科医師の資格がなければ病院や診療所の開設は出来ないと言う事になります。更に、無資格の者に医業若しくは歯科医業を行わせた病院、若しくは診療所の開設者、若しくは管理者についても、その態様によっては刑事責任に問われ、さらに免許の取消し等の行政処分の対象となるとされていますから、絶対に資格を持っていない方は、開業してはなりません。

5.病院や診療所の開設に関する失敗について

では次に、病院や診療所を開設した結果、失敗してしまった、廃業になってしまった等の例について解説をさせて頂きたいと思います。皆さんも一度、考えてみて下さい。今までご自身が診察や検査等を受けた病院で不快な思いをされたと言う経験がお有りの方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?実際に医師として働いた事がある方にとっては、そのような思いをしたと言う事はあまりないかもしれません。

しかし、実際には、診察等を受ける上で、不快な思いや、もう二度とこの病院には行きたくないと言う経験をお持ちの方は沢山いらっしゃるのは事実なのです。病院に行くという事は、何か身体の健康に不安を抱えていたり、身体のどこかに不調がある場合が圧倒的に多くなります。そのような時に、例えば、親切な対応をしてもらえなかったり、自分が抱えている不安に対し、親身になって相談に乗ってくれなかったりすると、ただでさえ不安や不調を抱えている方に対して更なる辛い思いを増殖させるだけと言う事になります。

医師や歯科医師は、患者様の疾患を軽減したり、治したりするだけが仕事ではありません。医師も、患者も1人1人の人間だと言う事です。そこには感情がありますし、その方々によって、感じる事等にも違いがあり、同じだと言う事はないのです。その事を理解されていない医師等は、残念ですが開業したとしても、患者さんが離れてしまいますから、廃業に追い込まれてしまう事は必至です。

病院や診療所の先生だからと言って、横柄な態度をとっていたり、逆に患者様に対して不安を与えるような事を言っていたりするようであれば、厳しい事を申し上げますが、最初からその病院や診療所を開設する意味すら無くなってしまいます。まずは、開業をするにしても、あなた自身がなぜ開業をしたいのか?や、お越し頂く患者様が、どのようにすれば安心して、少しでも楽になられるか?を具体的にイメージした上で、開業を考えるべきだと言えるでしょう。

更に、こちらも少し考えて頂きたいのですが、もし今あなたが医師であるとして、自分の專門ではない法律の話を聞くとしましょう。法律にも、法律用語と言うものがあり、弁護士等の士業の方に、法律の関する内容を難しく聞いたとして、その内容が理解できると想像できるでしょうか?おそらく、医師の方は、医療に関しては様々な知識をお持ちですが、法律については知らない事が沢山あると思います。

そんな時に、法律用語を羅列された所で、内容は全く理解できない可能性が高いのは理解できると思います。それと同様に、あなたが医師であると言う事は、患者様はその医療に関する知識がないと言う事なのです。もう、お分かりの方もいらっしゃると思いますが、知らない事を伝える際には、患者様が最終的に納得し、理解できるような説明を行わなければならないと言う事です。

このような対応が出来る医師は、患者様からも信頼されますし、口コミでも多くの方が来院される事になる事は言うまでもありません。一昔前とは違い、もはや医療もサービス業であると言う認識をしっかりとお持ちの医師が運営する病院が、成功する時代だと言う事になるのです。この事をしっかりと理解した上で、開業した後も運営を上手く行っていけるよう、心がける事が開業を考えるあなたにとっては大切な事であると言えるでしょう。

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