会社の役員や、役員変更について詳しく解説!

ポイント
  1. 会社の役員って何?
  2. 役員変更について

目次 [非表示]

2 役員変更について

では次に、実際に役員変更をする場合には、どのような手続きや、書類等が必要なのでしょうか?ここからは、役員変更に関する総合的な内容を解説させて頂きたいと思います!

 2-1 取締役の任期について

まずは、役員変更に大きく関係している、役員の任期からご説明させて頂きます。株式会社の取締役には、任期と言うものがあり、それは会社設立時に作成する定款に定められているものとなっております。

この任期が満了した際に、変更登記をする必要性が発生してくるのです。皆さんの印象の中には、「ずっと取締役は変わってないから、任期なんて無いのでは?」と思われていた方もいらっしゃると思うのですが、実は任期と言うものが存在しています。

しかし、ずっと変わらないと言うのは、どういう事かと言うと、実は任期を迎える前の直前に行われる株主総会によって、同じ取締役を選任していると言うのが答えとなります。

つまり、取締役をやっていた方と同じ方を、再度選任し、任期が途切れる事なく連続して選任をするのです。この連続で選任する事を「重任」と言います。一見、任期もなく、同じ人がずっと取締役のように見えて、実は重任が行われていると言うわけですね

次に、それぞれの役員の任期についてですが、実は役員でも、それぞれの役によって任期には違いがありますので、ご紹介しておきます。

  • 取締役の任期
    取締役の任期については、基本的に選任してから2年以内となっており、事業年度が終了する最終の定時株主総会の終結0時までが一般的となっております。この2年と言う期間についてですが、条件を付ける事によって変更する事も可能となっております。変更するにはまず、定款で定めるか、株主総会の決議にて、2年と言う期間を短縮する事が可能とされております。

    逆に短縮するのではなく、2年以上にする方法もあります。それは「譲渡制限会社」である事と「定款で定める」、この2つの条件をクリアすれば、10年以内に伸ばす事が可能となっているのです。
     
  • 監査役の任期
    監査役にも任期があり、選任してから4年以内に終わる事業年度の最終の定時株主総会の終結までとなっております。ここでも、取締役と同じように、株主総会において、監査役を選任する事になります。また、監査役にも条件を付ける事で、任期を変更する事は可能となっております。
     
  • 会計参与の任期
    会計参与の任期については、会社法と言う法律によって規定があり、取締役の任期と同じく、選任後2年以内に終わる事業年度の最終の定時株主総会の終結時までとなります。こちらも、条件付きで、任期を変更する事は可能とされております。
     
  • 会計監査人の任期
    会計監査人は選任後、1年以内に終わる事業年度の最終の定時株主総会の終結の時までとされております。会計監査人については、任期を変更する事が出来ません
     
  • 代表取締役の任期
    実は、代表取締役には任期と言う規定が存在しません。任期がないとなると、混乱される方もいらっしゃるかもしれませんが、代表取締役の任期と言うのは、取締役と同じなのです。その理由としては、代表取締役は、取締役の中から選定される形だからと言う事になります。

 2-2 実際に役員変更が生じる場合

任期についてはご理解して頂けたと思いますので、次は実際に役員変更が起きる時や、その内容をご説明させて頂きます。まず、役員には任期があると申し上げたように、この任期が来たる時に役員変更が発生する事になります。

この役員変更には、変更登記が必要となっており、就任の承諾日から2週間以内、支店所在地は3週間以内に完了しておく必要があるのです。役員変更の具体例を上げておきます。

役員が就任した時
役員を増やした場合や、再任された場合で、重任ではない時

役員が辞任した時
任期を終える事なく、途中で辞めた時

役員が退任した時
退任とは、任期を満了した場合の事を言います。

役員が重任した時
これまでの解説にもあったように、同じ人が任期の満了と共に再度選任された場合の事を言います。

役員が解任した時
何かしらの不正な行為等により、それが発覚する事で、決議にて解任した時等

・役員が欠格事由に該当した時
欠格事由と言うのは、例えば役員の在任中に破産した場合等の事を言います。

役員の死亡
役員が亡くなられてしまった場合については、この事に関する役員変更登記を死亡後2週間以内に提出する事になります。この時、医師の死亡診断書、死亡届出書、戸籍抄本、住民票の写し等の書類を合わせて添付しなければなりません。

関連記事