会社の商号変更について総合的に解説!

更新日:2018.05.07

皆さんは、「商号(しょうごう)」と言う言葉を聞いた事があるでしょうか?あまり耳にした事がないと言う方も、実際には結構いらっしゃると思います。しかし、実は、会社の商号と言うのは、皆さんがすごく身近に感じているものなのです。商号の正体は、「会社名」の事を意味しています。意外だと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、現在の日本には沢山の企業が存在し、それぞれで会社名がありますよね。その会社名の事を、正式には「商号」と言うのです。そう分かれば、聞きなれない商号と聞いても、会社名の事なのだと理解すれば、すっと頭に入ってきやすいのではないでしょうか?今回は、この商号(会社名)について、基礎的な知識から、商号を変更する時の手続き等まで、総合的に解説をさせて頂きたいと思います!

1 商号の基礎知識

前説にて、商号とは会社名だと言う事は、皆さんご理解頂けたと思います。では、この会社を設立する際に必要となる商号について、もっと詳しく見ていきましょう!まず、飲食店等について想像された方は、お店の名前も商号なの?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?本当の会社名は違うのに、お店の名前は別で店舗を構えていると言う企業は沢山存在しますよね!これは実は、お店の名前は正式な商号ではなく、あくまでもお店の名前に用いられたニックネームのようなものなのです。

ですから、そのお店を経営している会社が「○○株式会社」であり、お店の名前が「△△」となるのであれば、商号は「○○株式会社」となり、店舗名の「△△」はニックネームと言う事になります。ですから、法律の上での、正式な商号は株式会社が付いている名前の方と言う事になるわけですね。まずは、我々が普段利用するような、身近なお店の名前は、商号ではない可能性が高いと言う事を知っておきましょう!

1-1 商号を付ける為にはルールが必要?

では次に、商号を実際に決める場合に、どのようなルールによって決めなければならないかを解説させて頂きます。実は、商号とは、何でも好きな名前を付けて良いわけではありません。商号を決定する際には、商号のルールに沿って、その上で決定する事になります。ちなみに、この商号のルールを破らないのであれば、自由に決定する事は可能だと言う事になります。では、細かい内容を見ていきましょう。

◆法人の種類
商号を決める際には、法人の種類を必ず入れる必要があります。法人の種類とは、「株式会社」や「合同会社」の事を意味しています。ですから、例えば株式会社を設立するのであれば、会社名の前か後ろに、必ず「株式会社○○」若しくは「○○株式会社」と入れなければならないと言う事になります。

◆組織の一部を表す名は入れられない
これは、会社にも「支店」や、「事業部」と会社の組織の中の一部として使われるような名称がありますね。この名称を使う事が出来ない事になっているのです。想像してみて下さい。例えば、「○○事業部株式会社」名称が付くと、会社名の商号に事業部が含まれており、実際に会社の中に事業部ができる場合がありますから、大変ややこしくなってしまいます。その他にも、「支社」や「出張所」等の名称も使用できないルールになっておりますので、理解しておきましょう!

◆使用できない文字
会社名となる商号には、一定のルールがあり、使用が許されていない文字が存在します。まず、使用して良いとされている文字についてですが、「漢字」「ひらがな」「カタカナ」については、当然の事ながら使用する事が可能となっております。更に、記号についてですが、
「&」「,」「.」「・」「’‘ 」「-」については、使用が許されております。

ただし、この記号は、商号とる名称の前と、末尾には使えませんので、ご注意下さい。次に、使用が認められない文字ですが、「!」「?」「@」「()」等の記号や、等のローマ数字も使用できない事になっております。更に使用できない物としては、アルファベット以外となる外国の文字も使用できません。

◆同じ住所にて同じ商号が使えない
これは、同一の住所において、同じ商号を使う事は認められていないと言う事です。わかりやすく例を上げると、「東京都○○区△△1丁目2番3号」と言う住所があったとします。そこの住所において、すでに「◇◇◇株式会社」と言う会社が存在している場合には、全く同じ名前の「◇◇◇株式会社」としての登記は出来ないと言う事になるのです。

ちなみに、今現在では廃止されている規制なのですが、昔は同じ市町村の中で同じ営業の目的とし、他の会社と類似してしまうような商号や、同一商号は認められておりませんでした。しかし、現在は同じ市区町村の中でも、住所さえ違うのであれば、同じ商号を使う事が可能となっております。

1-2 その他に商号を決める際に注意しておく事

では、上記までの解説の内容以外に、商号を決める上で注意しておきたい事とは、どのような事なのでしょうか?まず、商号が同じであっても、前途での解説にあったように、住所が違えば良いとされています。しかし、住所が違うからと言って、何でも良いと言うわけではなく、ここには不正競争防止法と言う法律に触れてしまう場合がありますので、こちらも合わせて解説しておきます。例えば、ご自身で会社を設立する際に、同じ事業で大成功している会社があったとします。

その人気にあやかる為、似たような商号を付けて会社を設立したとしましょう。この場合、元からあった大成功している会社の営業妨害をしていると判断されるケースがあります。この不正競争防止法に触れてしまいますと、差し止め措置を受けたりするリスクが発生する為、そのような不誠実とも言える理由にて商号を決定するのは控えるべきです。また、商号だけに留まる事なく、商品の名前や、お店の名前、そして会社のロゴのマーク等、これらも、私たちがニュースで一度は訴訟が起きているのを見ている方が結構いらっしゃるのではないでしょうか?

このように、悪意があるような場合には、訴訟を起こされかねませんし、トラブルの元となります。また、最悪の場合には営業の差し止めまでされてしまう場合もありますから、悪意なく、本当に自分のオリジナルの会社として商号やロゴ、お店の名前等を決定する必要があると言えるでしょう。

こちらも合わせてお読みください。

会社を設立したときに必要な各種申請手続き〜登記申請から税務・労務手続きまで〜

2 商号の変更手続きについて

では次に、実際に商号を変更する際には、どのような手続き等が必要であるかについて、解説をさせて頂きたいと思います。ここまでの解説において、同じ住所にて、同じ商号を付ける事はできないと述べました通り、変更の際に、新しく決定した商号が、同じ住所で同じ商号が存在する場合は、変更する事は認められません。

ですから、まずは、予め、同じ商号の登記が行われていないかどうかを、確認しておく必要があります。ちなみに、この商号を確認する方法としては、管轄している法務局の「商号調査簿」を見るか、インターネット登記情報提供サービスを利用すると確認する事ができます。

2-1 実際の商号変更をするには

(※ここの解説では株式会社の例を参考に解説させて頂きます)まず、株主総会による、定款変更の特別決議を開催しなければなりません。定款と言うのは、会社を設立する際には必ず必要となる書類となっており、そこには商号や、事業目的など、会社のあらゆる情報が記載されています。この定款に変更が発生する事になりますから、商号の変更でも、必ず変更登記申請を行わなければならないとされているのです。まず、株主総会を開催し、定款変更に関する決議を行います。この決議は特別決議となっており、その後に登記申請を行います。本店所在地の場合は2週間以内の期限が設けられており、支店を管轄する所在地については3週間となっております。その他にも、商号の変更時に発生する事としては、会社の口座名義の変更等もありますので、忘れないように注意して下さい。

2-2 商号変更に必要な書類

次に、商号変更登記の申請をする時に必要となる書類をご紹介します。

  • 株主総会の議事録と株主リスト
  • 登記の申請書
  • OCR用紙

印鑑も同時に変更される場合には、以下の物も、ご準備下さい。

  • 代表取締役の個人の印鑑証明書
  • 改印届出書

以上のような物が、商号を変更する際に必要となってくる書類等です。また、専門家に依頼をかける際には、別途委任状や、依頼料を支払う必要があります。

2-3 登記にかかる費用について

登記されている商号に変更が生じるわけですから、更なる変更登記費用が発生します。それには、登録免許税と言う、税金が発生する事となっており、費用としては1件につき3万円となっております。また、ここで注意して頂きたいのが、商号変更以外にも変更がある場合、それらを同時に変更する申請をすると1件で計算される事になりますから、登録免許税も3万円で済む事になります。しかし、商号を変更した後に、例えば事業目的を変更しようとすると、また更に登録免許税として3万円支払わなければなりませんので、変更を考える際には、他に変更がないかどうかを十分に確認したり、考えておくと良いでしょう。また、本店だけではなく、支店がある場合には、そちらの商号変更も行います。こちらの登録免許税については、9000となっております。

3 まとめ

いかがでしたでしょうか?まず、商号と言うのは、会社名の事を意味していると言う事を、基礎的な知識として頭に入れておく所から理解していきましょう。そして、その商号を決める為には、一定のルールがあり、そのルールを守れば自由に決定する事が可能となっております。商号を変更したい場合には、変更登記を行わなければなりませんから、管轄の法務局にて申請を行います。また、これらの手続きについては、代行をしてくれる専門家がいます。依頼料も、そこまで高い値段で設定されていない所が多いですから、資金に全く余裕がないと言う場合を除き、あっさりと依頼をしてしまうと言うもの、1つの手ですし、専門家であれば遅滞もなく、内容に不備がないように申請をして貰う事ができますので、是非検討されてみてはいかがでしょうか。

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