桃井美里

組織を4倍速でタバネル!経営者から中間管理職へ…倒産を経験して学んだ組織作りの重要性!

ポイント(この記事は6分で読み終わります)
  1. 組織コンサルタントって?より良い組織を作るために必要なこと
  2. リーダーはスーパーマンじゃない!会社倒産で得たこととは
  3. 4半期ごとの目標設定が会社を4倍速で成長させる!組織作りに有効なOKRとは?
  4. 目的とビジョンを持って目標に落とし込むことで意識が変わる!

 


奥田和広
1975年生まれ。1998年一橋大学商学部卒業。
幼少期より父がアパレル卸業を経営していたため、大学卒業後は勉強のために上場アパレル企業の株式会社ワールド、銀行系コンサルティングの株式UFJ総合研究所を経験。父の会社に戻り、1からアクセサリー事業を開始。8年で40店舗170人を超える規模にまで成長させるが、既存アパレル卸業の苦戦、アクセサリー事業の無理な成長で低迷し、東日本大震災後に倒産。その後、株式会社ピアスにて百貨店化粧品ブランドのマーケティング責任者、美容サービスの新規事業責任者を経て、組織マネジメントのコンサルティング企業株式会社識学にて、コンサルティングおよび育成、メニュー開発を担当。Googleなどで使用されている目標管理手法OKRを用いた組織強化のコンサルティングとソフトウエア販売を行うため、タバネルを創業。

組織コンサルタントって?より良い組織を作るために必要なこと

桃井)簡単に自己紹介をお願いできますか?

奥田)奥田和広と申します。自分自身が経営者と中間管理職の両方の立場を経験した中で組織という部分についてもっと追求していきたいとの思いが芽生え、現在組織コンサルタントとして活動しています。

桃井)組織コンサルタントって具体的に何をされるんですか?

奥田)会社を運営する上で組織の形成はとても重要なことです。今まで一人で会社経営をしていた人が人を雇うとき、また採用などで従業員の人数が増え組織が成長したときに、どのように組織を運営していくのがいいのかという悩みに対して、目標管理の仕方とそのフィードバック、それに伴う相談などに乗らせていただいています。

桃井)実際に担当されているのは、従業員規模がどれくらいの組織ですか?

奥田)一番少なくて5人くらいの会社さんから多いと数100人規模の会社さんまでが多いですね。一人で管理統制できる人数はだいたい5人から10人くらいと言われています。組織の壁としてよく言われるのが、「10人の壁」「30人の壁」「100人の壁」です。

もちろん仕事の内容にもよりますけど10人くらいまでなら一人の社長で引っ張っていけるんです。従業員が30人を越えるとなかなか全体を把握するということが難しくなります。そうなるとある程程度仕事を任せることができる人材を作る必要が出てきます。このNO2、3の存在がとても重要になってきます。さらに100人になるとそれが何段階か必要となります。

人数によって組織の成長のストーリーが変わってくるんですよ。そこでしっかりと段階を踏めるかということが大切です。人数が多いから難しいという訳ではなく、壁ごとにしっかり対策を変えていけていたかということが大事ですね。

桃井)企業の規模によって組織の形は変わるんですか?

奥田)小さい企業というのは社長や会社の目的と従業員の距離が近いんですよ。だから想いや理念も伝わりやすい。その反面、ルールなど、マニュアル化しきれていない部分もあるのが問題ですね。役割分担もしっかりされておらず、やれる人がなんでもやるみたいな組織になりがちな部分はあります。またトップが現場と同じ仕事をしている割合が大きいですね。逆に大きい会社はその辺りのシステムはしっかりしているのですが、熱意やトップの想いが下まで伝わりにくいという部分はありますね。

桃井)組織運営がうまくいっている会社とそうではない会社の違いってなんですか?

奥田)会社が大きくなって行くにつれてルールや役割が明確にされて行くことって多いんですけども、うまくいっていない会社はそこに縛られすぎることがすごく多いです。凝り固まって、前例主義に陥ってしまうとかね。逆にルールが曖昧になっている企業が大きくなって行くとコンプライアンスの問題なんかも起きてくるんです。

よく私が言わせていただくのが、「目的やビジョン」と、「ルールや管理」の両方が大事だよという話です。そのバランスがうまく取れている組織はうまくいっている場合が多いです。多くの企業がそのどちらかに偏ってしまうんですよね。特にベンチャー企業の場合は志とかビジョンはすごくあって、それで成長して行くんですけども、だんだんそれじゃうまくいかなくなった時に反動でルールや管理をきつくしてしまう。そうすると従業員の中で反発が生まれてしまうんです。

桃井)そうですよね。「今までと違うじゃん!」ってなりますもん!

奥田)それにルールが厳しくなるとその抜け道を探し始める人が出てくるんです。そうなるとルールの意味がなくなってしまうじゃないですか。なので、ビジョンと管理のバランスが何よりも大事なんです。目標管理をしっかりし、フィードバックをしっかり行っていくというところが一番大きいのかなって思っています。

よく、「思考が変われば行動が変わる」といいますが、他人の思考を変えるのはすごく難しいですよね。だから、他人の「行動を変えて思考を変えてもらう」ということが大切なんですよ。

リーダーはスーパーマンじゃない!会社倒産で得たこととは

桃井)ご自身で会社を経営されていた際に失敗だったと思う点は具体的にどういうところでしたか?

奥田)まずは会社の倒産を経験しているので…そこですね。倒産の原因としては色々あるんですけど、まず父親がやっていた既存事業が難しくなっていったというところが一つ。もうひとつは、私がいつまでも現場に関わってしまっていたことです。必ずしも現場に関わることがダメというわけではないのですが、トップとしてやらなければならない仕事があるのに、結局それが疎かになっていたなと。

これはよく話すんですが、現場仕事の方が楽しいですし、仕事をやってる感があるんですよね。でもリーダーはその仕事をするべきではないんですよ。

桃井)リーダーにしかできない仕事がたくさんありますもんね。

奥田)そうなんです。結局それができていなかったので、本来私が何よりもしなければならなかった戦略の部分に気が回らなかったんです。それと私の目的意識が先行して事業を急成長させ過ぎた部分もあって。従業員が100人くらいになった時にしっかりと組織を見直せていたら倒産はしなかったのではと思うんです。店舗数にしても無理をしたんですよね。店舗を増やす前に収益力を高めることをしておかなくちゃいけなかったのに事業が割と早く成長したので、もっと早く大きくしたいと焦った部分が大きかったですね。

もう一つ学んだのが、リーダーは自分がスーパーマンじゃないってことを思い知らなきゃいけないということです。成功している企業って絶対、NO2で支えてくれる人がいるんですよ。どんなに優れた人でも全てをバランスよくなんてできないので。自分にない能力を持っていて信頼できる右腕・左腕の存在は組織を運営して行く上で何よりも大切だと感じました。

桃井)NO2.3の育成って難しいと思うんですけど、なにかコツってあるんですか?

奥田)それは仕事を任せることですね。最初は細かいことが気になるんですけど、仕事を任せないと成長しないので。もちろん目標値の設定は明確にしておく必要はあります。こちらとしても任せてみないとこちらもその人の能力が判断できない部分も多いので。

桃井)信頼した上で任せるということが大事なんですね。その下にまた人が増えてっていうことにつながりますもんね。

桃井)組織のリーダに必要なことは何だと考えますか?

奥田)先ほどもお話しましたが、リーダーだからといって思いあがらないことです。下からの情報を吸い上げたり、間違いは改めたり、そういうことはしていかないとダメですね。私自身そうだったんですけど、会社が大きくなっていくと下の意見を聞かなくなってしまうんですよね。「そんなこと言われなくてもわかっている」という気持ちになってしまう。組織図では上にいますし、経験もあるしってなるとなかなか下の意見を拾い上げることが難しくて。でも、どんなに経験があったって全て自分が正しいわけではないんですよ。自分が中間管理職に戻った時に、こういうところが足りてなかったんだなっていうのに気づくことも多かったです。

経営者になる前に経営コンサルタントもしていたので、会社を経営しているときは、自分は経営をわかっているつもりだったんです。でもやっぱり実際やってみると全然違っていて、知識と現実は違うというのを痛感しましたね。そこでの失敗や成功でわかったことを今は還元していきたいと思っています。

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著者プロフィール

桃井美里

2018年から、日本最大の起業・開業・独立者向けポータルサイト「助っ人」(www.suke10.com)の編集チームで、コラムを担当。 こども写真館「スタジオマリオ」の店長を経て「助っ人」編集部へ。 イラストや写真を用いて、難しく考えられがちな『起業』をもっと身近に感じることのできるコンテンツの発信に取り組む。 フリーのナレーター・MCとしても活動中。