飲食店で開業したい人必見!開業に必要なことまとめ
- 飲食店で、開業、独立、起業するには
- 資格や書類、許可など、必要なものが分かる
- 飲食店開業について、具体的に何をすればよいか分かる
現在ではないものの、いずれは独立開業して飲食店を経営したいと考えている方も多いと思います。
ここでは飲食業の現状を分析するとともに、飲食店を開業するために必要な資金や準備の手順について詳細に解説していきたいと思います。
世の中にはたくさんの業種が存在していますが、あなたが独立開業を目指すにあたってなぜ飲食店を開業したいと思ったのかを、まずは冷静な目線で考えてみることが飲食店を成功させる近道となる可能性が高いでしょう。
そもそもとして飲食店は利益率が他の業種と比較しても高い方ではありません。さらには食品を扱うわけですから仕入れた物が長期間の保存ができるわけではなく、予想していたよりもお客さんの数が少なければ仕入れの残りがそのまま食品ロスとなって経営を圧迫することにもなりかねません。
メディアには華やかな繁盛している飲食店が取り上げられることがありますが、その店でできたことがそのままあなたの飲食店で間違いなくできるわけではないのです。現在の状況を冷静に判断したうえで、それでも飲食店を開業しよう!又は開業できる!とある程度の確信を得て開業作業へと進むようにしなければ、お金を多額投入してからでは後戻りするにもダメージが大きすぎるのです。
あなたがどのようなキッカケで飲食店のオーナーになりたいと思ったかは様々でしょうが、フランチャイズチェーンではなく個人で飲食店を開業したいと考えているのであれば間違いなく自分の店はこのようなサービスを行っていきたいといった理想は持っていることでしょう。逆に理想もなくなんとなく飲食店なら儲かるかも?と考えているのであれば非常に危険ですから、そのような場合には飲食店開業は一度俯瞰的な視線で自分を見つめなおしてみるほうがいいでしょう。
飲食店などの経済動向は経済産業省が業種別の動向として定期的にデータを公表しています。公開されているリアルなデータを確認することで、あなたの理想をより現実の経済の状況に合わせて調整していくことで最適な飲食店の形が見えてくるのです。
飲食店を始めるには一定額の初期投資がどうしても必要になってきます。以下で飲食店を開業する場合にはどのくらいの資金が必要になるか、また必要となる資金をどのような方法で調達するかについて紹介したいと思います。
まず飲食店を開業するためには、場所(店舗物件)を確保する必要があります。すでに不動産を所有している場合には必要のないものになりますが、ほとんどの方が開業をするために店舗物件を賃貸することになると思います。店舗を借りるためにかかってくる費用は以下の通りです。
◆店舗にかかる費用
まずは、物件のオーナーに支払う保証金が必要となってきます。保証金に関しては物件の状態や地域によって金額が多少違ってきますが、大体店舗物件の月額賃料の10〜12ヶ月分というケースが多いと言われています。例えば、20万円の賃料の場合は、最低でも200万円以上は必要となってくるということになります。物件を探す際に月額賃料だけに目を奪われてしまし、この金額なら収益の予測から行けば問題なく負担できると思っていたにも関わらず、契約後に実際に必要となる金額で予想以上に資金が飛んでしまうことになりますので、開業準備に使用できる資金をよく考えて物件を探す必要はあるでしょう。そのためには物件には用意した資金の何%までを限度に使用するなどを決めておいてもいいかもしれません。
◆理想を実現するために欠かせない内装工事の費用
無事に店舗物件の契約を済ませたならば、次に必要となるのは理想を最大限に実現するために非常に重要となる内装工事を行う必要が出てきます。内装工事に必要となる金額はスケルトンの物件を借りてゼロから理想に近い内装を作り出すのか、それとも元々飲食店が入っていた物件に居抜きで入ることで、理想を多少は妥協しつつ予算を抑えて作り出すのかで金額が非常に大きく異なってきます。また、物件の状態によっても大きく変わってくるので一概には断言しにくいのですが、おおよその目安として新装なら最低1坪あたり30万円程度は金額が必要になると考えておくといいでしょう。内装費用は、冷蔵庫等、電力消費の大きい設備への電力の配線に加えて、ガス工事、厨房やトイレのための水道の配管、飲食業許可を取得する際に必要になるグリストラップ等の設置費用、空調やダクトの設置などといった費用がかかります。そのため、一般の事務所や住宅と比べ高額になるということは理解しておきましょう。
設備についても、冷凍冷蔵庫、調理用のガスコンロ、浄水器、フライヤー、食器洗浄機など、必要最低限のものだけをそろえるのか、それとも人件費をかけずに済むよう設備を充実させるのかによって、必要となるものが異なってきます。しかし、いずれにせよすべての備品を新品で購入すると備品だけでかなりの高額になってしまいます。そこで、オークションを利用したり、業務用の備品を中古で販売している業者を利用したりすることでかなり節約をすることが可能になります。中古で備品を準備したとしても、必要となるものはかなりの点数になりますので、数十万円の出費は必要であると考えておかないといけません。
また、その他の備品も看板、パソコン、電話、インターネット回線、メニュー、チラシ、販促物、食器などかなりの支出になります。支出を抑える方法は色々とあるとは思いますが、最低でも10万円程度は必要になることは理解しておきましょう。これだけ準備してようやく飲食店を開業できる最低限の形が出来上がることになります。つまり、個人で独立開業して飲食店を開業するケースのような小さな飲食店であっても開業資金が1000万円から1500万円近くは必要になるということになるのです。
加えて開業の時点で開業してから一定期間の運転資金も用意しておく必要があります。運転資金を用意しておく理由は、独立開業当初は収益が予測ができませんので、最低限でもあなたが生活できる程度の生活資金と収益が少ないまたは無い場合でも飲食店を維持できるだけの資金が必要というわけです。このように必要な費用を書き出していくと、予想以上に多くの資金が必要になってくることが理解できるのではないでしょうか。
開業までの必要資金が最低でも1000万円となると、これだけの多額な資金を自己資金だけで賄うことは非常に難しいと頭を抱える人も多いでしょうが、開業資金の足りない人が利用できる制度は用意されています。まず、検討したい利用可能な融資制度は、次の2つになるでしょう。それは、日本政策金融公庫の融資制度と各自治体の制度融資です。
◆日本政策金融公庫の融資制度
日本政策金融公庫は政府系の金融機関で、一般の金融機関から融資を受けるのが難しい事業者に開業資金などの融資を行っています。 通常ではなかなかお金を借りることのできない新規創業者にも、政府系金融機関の強みから比較的低金利(およそ2〜3%)で融資をしてくれるのが特徴となります。
◆各自治体の制度融資
地方自治体が独自に行なっている融資制度で、各自治体によって、用意されている制度や金利が異なります。また、実際に融資してくれるのは、自治体の援助を受けた金融機関になります。いきなり地元金融機関に融資を申し込んだ場合にも、おそらく金融機関の融資担当者から紹介されるのが地域の制度融資になると思われます。
上記で紹介した制度を有効に活用して、開業資金を準備するようにしましょう。事業を始めるとはいえ、借金をするのには抵抗があると思う方がいるかもしれませんが、自己資金ですべてを賄うためには開業資金を準備するだけでも何年もかかってしまうかもしれません。借りたお金は事業で成功すれば素早く返済することができますが、失った時間は絶対に取り戻すことはできません。どのような手法で開業資金を準備するかについては最終的にはオーナーであるあなたの判断ですが、融資を利用するか自己資金で賄うまで待つかをリスクや時間などそれぞれの基準で判断して決断するといいでしょう。
飲食店の開業前の流れとしては、【第1回】カフェを開業する前に考えておくべきことに詳しく記載してあります。全18回と長めになりますが、開業のためのノウハウは学べると思いますので是非参考にしてみてください。
※箸休め・・・親族や知人からの融資(借りる)
自己資金や創業融資以外に開業資金を調達する方法として考えられるものとして、親族や知人からお金を借りるといった選択肢もあるのではないでしょうか。親族や知人であれば状況を話しやすいということもあるでしょうし、借りたお金に利息がかからない可能性も高いですので返済するあなた自身の負担も軽くなってくるでしょう。ただ、親族や知人にお金を借りた場合には返せなくなった場合に人間関係が破壊されてしまうといった大きなリスクを内在していますので、あくまでも最終手段として考えておく方がいいように感じますね。
飲食店で開業したい場合、気になるのは事前に取得しておくべき資格はあるのかということです。今回は、飲食店開業の際に必要な資格など事前にやっておかなくてはならないことを紹介します。
実は、飲食店開業に最低限必要な資格は2つあれば大丈夫なのです。必要な資格の1つは調理師免許だろうなと思われる人が多いとは思いますが、これは大きな誤解になります。飲食店開業に必要な資格は、「食品衛生責任者」と「防火管理者」の2つの資格なのです。調理師免許の資格がなかったとしても、飲食店を開業することは可能なのです。ただ、調理師免許を持っている人材がいるほうが、お客様においしいと納得していただける料理を出すことが容易になるとは思いますので、食品衛生責任者と防火管理者の資格と合わせて3つあるほうが新規に開業する飲食店としてはより成功する可能性が高いと考えてもいいと思われます。
まず、食品衛生責任者の資格の取得です。この資格は、食品衛生上の管理運営に当たることを職務とした人を指しています。飲食店を営業する場合には必ず各施設に一人置かなければならないという決まりになっています。そのため、飲食店の開業時に保険所に食品衛生責任者の届出の必要があるので注意してください。
食品衛生責任者になるためには、各地の各都道府県で定期的に実施している養成講習会を受講する必要があります。受講費は10000円程度です。どれだけ勉強しなくてはいけないのだろうと思うかもしれませんが、公衆衛生学を1時間、衛生法規を2時間、食品衛生学を3時間、の計6時間でほとんどの場合、一日で資格を取得することが可能です。講習会の最後に形式的なテストがありますが、成績が悪いからといった理由で落とされるということはないそうです。また、法律で定められた資格を取得している人は試験が免除されることになっています。以下に食品衛生責任者養成講習会を免除される資格を掲載しておきますので、ご自分の所有資格がないかを確かめてみて必要があれば講習会を受講するようにしてください。
◆食品衛生責任者養成講習会を免除されるもの一覧
・調理師
・船舶料理士
・製菓衛生師
・食鳥処理衛生管理者
・食品衛生管理者
・食品衛生指導員もしくは食品衛生指導員を経験した者
・食品衛生監視員
・栄養士
・管理栄養士
ここまでは何となく免除されることが理解できるでしょうが最後にこの資格も免除されるのかと思う資格もありますので記載しておきます。
・医師、歯科医師、薬剤師、獣医師ならびに大学等において医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した者など
医学を学んだ人は一見飲食に関係なさそうですが、食中毒などで食品衛生の知識が豊富であるということで免除されているのだと思われます。
養成講習会を終えると修了証が付与されます。そして、この修了証には有効期限がありません。ただし、自治体ごとに資格所持者は講習を受けるよう義務づけられているなど、取得後もフォローアップがあります。また複数のお店を兼任することはできず、必ず店舗で1名資格を取得する必要がありますので食品衛生責任者の方を雇用する場合には兼任をしていないかどうかの確認を忘れないようにしましょう。
◆防火管理者の取得について理解しよう
次に、防火管理者です。この資格は、店舗の収容人員が30人以上の場合に取得が義務付けられていています。
防火管理者を選定する必要があるのは、
延床面積が300平米以上の場合:甲種防火管理者
延床面積が300平米未満の場合:乙種防火管理者
の選任がそれぞれ必要となってきます。
防火管理者になるには各地の消防署などが実施している講習会を受講する必要があります。受講費はテキスト代として3000円~5000円程度です。講習期間は通常甲種で2日、乙種は1日と短期間での取得が可能となっています。
飲食店開業にはこれらの資格の取得と併せて、必要な手続きがあります。主なものに保健所や消防署への届け出があります。ほかにも業種によって必要な手続きが異なってきます。きちんと確認をして漏れがないようにしましょう。
◆保健所への申請
食品営業許可申請が全店舗必要になります。店舗完成の10日ほど前までに申請を出す必要があります。申請はあなたが飲食店を開業する地域を管轄する保健所に行わなければいけません。保健所への申請をトラブルなく済ませるためには、開業前の段階から保健所へ訪問して担当者に随時相談を行っておくと実際に申請した場合に修正を求められることがなくなりますので、開業準備で大変だとは思いますが保健所への申請も開業準備の1つであると割り切って相談に行くようにしてください。
◆消防署への申請
防火管理者選任届は収容人数が30人を超える店舗の場合は出す必要があります。営業開始までに届け出を済ませなければいけません。防火対象設備使用開始届を建物や建物の一部を新たに使用し始める場合には出す必要があります。使用開始7日前までに届け出を済ませなければいけません。防火対象設備使用開始届は内装業者が届けてくれる場合がほとんどですが、場合によっては届け出ていない可能性もあるので、絶対に開業前に消防署に届け出が既になされているかを確認するようにしてください。もし届け出がまだの場合は、届け出が必要か否かを所轄の消防署に問い合わせて確認するようにしてください。
火を使用する設備等の設置届も火を使用する設備を設置する場合は必要になります。 設備設置前までに届け出が必要です。
◆警察署
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書は深夜12時以降もお酒を提供する場合は提出する必要があります。営業開始の10日前までに届け出なければいけません。また、風俗営業許可申請もお客様に接待行為を行う場合には必要になってきます。(例としてスナック、キャバクラなど)営業開始の約2ヶ月前に届け出を出す必要がありますので早めに申請を行うようにしましょう。
◆税務署
個人事業の開廃業等届出書を個人で独立開業する場合は提出する必要があります。開業日から1ヶ月以内に税務署に届け出を行うようにしましょう。税務署に関しては開業してからの届け出で問題ないので、開業の準備としては後回しにしても問題がないものですので、開業前に行わなければ飲食店を開業することのできない優先度の高いものを忘れないように申請するようにしてください。
飲食店を開業する地区を管轄する保健所に事前相談したのち、申請手続きを行います。このとき、営業設備の配置図・大要(2通)、食品衛生責任者資格証明書、水質検査成績証明書(コピー)と、申請手数料を提出します。提出後に保健所の担当職員が来て、店舗の状態をチェックし、問題がある場合のみ再検査となります。再検査を可能性を低くするためには、開業前に内装工事を行う段階から保健所に相談をしておくと問題が起こらないためのアドバイスを貰えるでしょうから早めに相談を行っておくといいでしょう。
深夜0時から日の出までの時間で、お酒を提供したい場合は個別に深夜酒類提供飲食店営業届というものが必要になります。これは居酒屋やバーなど、お酒をメインに提供する店舗のみに適用され、レストランやラーメン店など食事がメインの店舗の場合はお酒がメニューに含まれていたとしても対象外となっています。自分の開く飲食店が届け出をする必要があるかどうかが不明な場合には事前に相談しておくと安心です。
深夜酒類提供飲食店営業届は店内の詳細図面や求積図など、自力で作成するのは困難な提出資料が多いため、専門家に依頼して作成してもらうことをおすすめします。
こちらも参考にしてください➡飲食店の開業に係る届けや手続きに関する事等のまとめ
飲食店は、未経験の方や経験が不足している人にとっては、まずフランチャイズチェーンへの加入から業界に入るのがいずれは自分の飲食店を開業するにしてもおすすめだと思いますので、最初に、フランチャイズチェーンでの飲食店から紹介して行きます。フランチャイズチェーンの飲食店には多くのメリットがあります。以下にフランチャイズチェーンに加入するメリットを紹介していきます。
◆人件費や人材育成でのメリット
もし、あなたが「飲食店をはじめたいけれど自分自身では調理ができない。だから料理人を雇う必要があるかな」と考えているのであればそれはNGです。とくに、はじめて飲食店を開業しようとしている場合は、大きなリスクを伴う行為なので、避けたほうがいいでしょう。だからといって調理技術を身につけようと、他の飲食店で修行をするのは時間の無駄と断言できます。断言できる理由は飲食店を成功させたいならば、調理技術を身につけるよりも、経営戦略を学んだほうが、ずっと役に立つからです。あなたはあくまでも飲食店を開業するオーナーであり、飲食店で働く従業員ではないことを忘れないようにしてください。フランチャイズチェーンであれば、自分ひとりで調理から提供できる形態のものもありますし、人材育成のノウハウやマニュアルが用意されているので、調理の修行を他の飲食店で行うよりも時間も手間も遥かに省くことが可能になります。
◆メニュー作りやサービスにおけるメリット
メニュー作りはやりがいのある作業ではありますが、周辺店舗や客層などの綿密なリサーチが必要になってきます。また、出店場所を間違ってしまうと、成功させるのも難しくなります。フランチャイズチェーン本部で十分にリサーチされて考案・開発されたメニューを提供できれば、そのブランド力によって、安定した集客が見込める可能性は高くなります。また、出店場所についても、より効果的な場所はどこかについても相談に乗ってくれる場合も多いので未経験者の方には安心して始められる環境と言えますし、いずれ個人で独立開業して飲食店を出店する際の参考にもできるでしょう。
◆資金面でのメリット
個人の独立開業と比較して、少ない資金で開業することができるのがフランチャイズチェーンに加入する1番の利点になるでしょう。開業資金が少なければ少ないほど、早い時期に投資した資金を全回収することができますし、その分リスクも低くなります。資金の調達が難しい場合にも、フランチャイズ本部が援助してくれたり、金融機関との提携ローンを設置しているところもあるようですから個人経営の飲食店が最終的な夢ではあるものの、資金が現在は足りないといった場合には経験を積むためにもフランチャイズチェーンに加入してみることも1つの手法としてはいいかもしれませんので検討してみてください。
◆経営ノウハウを享受できるメリット
飲食店の開業に欠かせないのは経営ノウハウやアイディアです。これについても、フランチャイズチェーンであれば事前講習を受けるなどして、本部から指導してもらうことができます。そのため、知識や経験が少なくても、飲食店を始めることができるのです。開業後も、経営についての相談や、さまざまなサポートを受けることができるのもフランチャイズチェーンならではの魅力だと言えるでしょう。
◆すぐに開業・すぐに資金が回収できるメリット
出店準備のためのマニュアルもあるので、個人での独立開業と比べて、開業までの時間が短いのも、フランチャイズチェーンの特徴です。時間や手間のかかる作業の多くは、本部のマニュアルによってスムーズに進められるので、その分、店のオペレーションに専念することができます。
◆時間が節約できるメリット
また、少ない初期費用で始められるので、その投資額を早期に回収することができるなど、時間の面でも大きなメリットがあるのです。初期投資が高額になり、なかなか投資額を回収できないことは、それ自体がストレスになりますので短い時間で回収できることは精神面でも安定した経営を支えることになるでしょう。
リスクは高いけれども、独立して自分の飲食店を開業したいという方であれば、夢を実現するためには、まずどんな飲食店を作りたいのか? という目的を正しく持ち、目的達成のための基礎的な知識を身につけたうえで事業計画を立て、物件を探しだすことから始まります。
現在飲食店は全国に約55万件ほどあるといわれています。そのうちの約1割は3年以内に廃業、5年のスパンで見ても3割もの飲食店が入れ替わっているといわれています。実際にあなたも住んでいる周辺の飲食店を観察してみれば思い当たるところもあるのではないでしょうか。独立開業する場合では決して安くない投資であるはずの飲食店開業・飲食店経営が、なぜそんなにも短期間で開廃業を繰り返すのでしょうか?
飲食店を開業するという事は、高価な買い物であり自分が生きていくための生業ですから、しっかりとした計画を立て、飲食店開業のポイントを押さえ計画をスケジュール通り実行することが重要となっていきます。
あなたが開業しようとしているその飲食店は、どのような店ですか?レストランですか?居酒屋ですか?ラーメン店ですか?それとも・・・。開店した場合にはどのようなお客様に来ていただきたいと考えていますか?客層は?客単価はどのくらい?お店のイメージはどのような感じですか?外観、客席、内装・・・。より具体的にお店のコンセプトを明確化するためにも、
whereどこで?(出店エリア)
what何を?(業態)
who誰に?(ターゲット客層)
whenいつ?(営業時間・定休日)
why何のために?(利用動機)
howどのように?(売り方やスタイル)
howmuchいくらで?(価格帯)
を明確に紙に書き出していくと自身が開店しようと考えているお店のコンセプトが整理されていきますので効果的であると言えるでしょう。飲食店開業のイメージがある程度固まってきたところで、基本コンセプトを作成します。
◆基本コンセプトつくり
基本コンセプトとは、お店の骨子にあたるものであり、このコンセプトに沿ってオペレーション、メニュー、内装デザインが決定しますので、独立開業前に考えなければいけない非常に重要な仕事であると言えるでしょう。コンセプトがないお店は目的がないお店と同じで高い確率でいろいろな方向に迷走してしまう可能性が高くなりますから、「お店づくりはコンセプトから」と認識しましょう! コンセプトを作るには、どのような立地、建物か。お客様の設定(男性、女性、学生、子供、ファミリー、カップル、就業者、単身、接待客、年令層など)をしっかりと思い描けるようにしましょう。
◆目的の想定
次に、ターゲットとなるお客様を設定したら、このお客様がどのような目的でこのお店を利用するかを想定しましょう。例えば、近所の主婦の友達と一緒にランチパーティーをしたいなどのようにリアリティーのある目的を考えるようにしましょう。想定を実際の飲食店の運営に落とし込めることが重要になるのです。
◆消費動向・消費性向の把握
ランチやディナーでのメニューの単価設定と想定の客単価を決めましょう。コンセプトの設定は、上記4つを考慮してどのようなお店にするのかを明確にしたものを立案していきます。コンセプトに基づいてメニューコンセプトを作ります。ランチ、ディナー、アイドルタイム、モーニング、ナイトといった時間帯に応じたメニューの考え方を整理します。例えば ランチはバイキング、ディナーは創作料理メニューを販売、というように具体的につくるようにします。また、調理のオペレーションシステムを考え食器やテーブルウェア−のイメージ、例えば、和風陶器を使う、箸は使い捨てを使用しないなどを把握することです。
他に、ドリンクとして、生ビール、ワイン、カクテルなど売りたいであるとか、店舗のイメージが例えば イタリア・ナポリにあるカフェのイメージであるとか。構造はオープンキッチン、カウンターのみなどを決めることです。
個人で独立開業するには、緻密な調査と資金力、そして経営能力、また、何よりも料理への自信が強烈に強くある状況でなければ難しいのが現在の飲食業界を取り巻く環境から考えられるでしょう。当然、フランチャイズチェーンで開業する場合に比べて大幅に準備の時間が掛かるため、開業までの準備期間は大幅に増えます。
せっかく独立開業したのであれば、成功させないと夢を実現したことにはなりませんので、あなたの理想をどのような方法で実現させるかを、じっくりと考えて開業準備をスタートさせるようにしてください。
ーフランチャイズからの起業の時のポイントー
フランチャイズでの起業・独立の仕方が変わってきた?業界の選び方からその最新動向
ー風俗営業をする場合に取らなければならない許可ー
風俗営業の許可取得 スナック・パブ・クラブ・キャバレーなどの営業許可申請