エステサロン開業のための資金について

ポイント
  1. エステサロンの開業するためのヒント
  2. 開業する時にいくらの資金が必要になるのか
  3. 何故エステサロンは競争が厳しいのか

目次 [非表示]

エステサロンを開業するために必要となる資格は?

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エステサロンを開業するための必須資格はない!!

エステサロンを開業するには何かの資格を取得しないといけないと考えている方ほとんどではないかと思います。
実際にエステティシャンは一般の方にはできない施術をお客様に安全に行うという意味では専門職のようなものですから、資格を取得することは開業のためには必須なように思えます。

実際に弁護士・司法書士・行政書士・公認会計士・税理士・医師・看護師・歯科医師など専門的な職業についている人は資格試験に合格することが、仕事をするための最低限のスタートラインとして設定されていることがほとんどです。

しかし、現在の法律では日本でエステサロンを開業するために必須の資格は存在していません。
すごく以外なことですが、技術があってお客様に施術ができる方であればエステサロンを開業することが可能ということになっているわけです。

エステティシャンは民間資格のみが存在する

上記で専門職として挙げた職業はどれも国が行っている国家資格が存在しているので、試験に合格しなければスタートラインにすら立てない状況になっています。
これに対してエステティシャンンの場合には現在は国家資格が存在しておらず、複数の民間団体が実施している民間資格が複数存在している状態となっています。

必要資格が無くても資格を持っていることは重要

開業のために必須な資格がないのであれば、取る必要はないのではないかと思った方もいるかもしれませんが、あなたのエステサロンに実際に来られるお客様の立場になって考えてみてください。

名刺などでお客様に自己紹介を行った場合に全く資格がないエステティシャンと民間資格とは言えエステティシャンの資格を取得している方ではどちらの方にお願いをしたいと考えるでしょうか?
ほとんどの方が資格を取得しているエステティシャンに施術をお願いしたいと考えることと思います。

そのためにも、あなたの都合に合わせて民間資格は最低でも1つは取得しておくようにしましょう。
以下に初心者の方が受けるのに最適な主要な民間資格を行っている団体を紹介しておきますので、参考にしていただきまして必要と思われる資格を取得していただければと思います。

◆認定エステティシャン(一般社団法人日本エステティック協会)
一般社団法人日本エステティック協会が行っている資格が認定エステティシャン資格になります。

認定エステティシャンはフェイシャルやボディケアの理論や技術を理解し、実践する能力を持っているエステティシャンに与えられる資格になります。
資格認定試験は、筆記試験と技術試験に分かれており、筆記試験と技術試験の両方に合格することで認定エステティシャンと名乗れることになります。
資格を取得するには、一般社団法人日本エステティック協会の認定校でエステに関する授業を300時間受講するか、3年以上の実務経験が必要となります。

◆AEA認定エステティシャン(一般社団法人日本エステティック業協会)
一般社団法人日本エステティック業協会が行っている資格がAEA認定エステティシャン資格になります。
AEA認定エステティシャンはエステに関する基礎知識や技術を持ち、注意事項を守って安全なサービスを提供できるエステティシャンに与えられる資格になります。

資格認定試験は、認定エステティシャンと同じように筆記試験と技術試験に分かれており、筆記試験と技術試験の両方に合格することでAEA認定エステティシャンと名乗れることになるのも同じです。
受験を希望する方は、AEAの認定校でエステに関する授業を300時間相当受講するか、エステサロンに1年以上勤務している実務経験があることが必要になっています。

サロンの開業資金としてはどの程度の金額を用意しておくべきなのか?

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開業方法として3つのパターンと開業費用の関係を理解しよう

エステサロンを開業する方法としては、
◆「自宅開業する場合」
◆「マンションなどを借りて開業する場合」
◆「店舗を構える場合」

と3つのパターンの選択筋があることは実際に開業を考えているあなた自身も想像したことがあると思います。

上記の3つの選択肢の中でも、自宅の1部屋をサロン用の専用スペースとして活用する場合には開業時に必要となる初期費用を他の物件を賃貸したり、店舗を実際に構える場合と比較してかなり抑えることが可能になります。

あなたのサロンで実際にどのような施術メニューをサービスとしてお客様に提供するかにもよって変化はしてきますので一概には言えないのですが、サービスを提供する場合に最低限必要なものとしては、ベッドや椅子などの備品、使用する化粧品類やタオル、消耗品類などで、それらを購入する金額として開業費用を30万円程度に抑えることも可能です。

実際にサロンとして事業を行っていくためには、パソコンやプリンタなどのIT機器、インターネット接続環境なども必要となりますが、既に持っているものをそのまま事業用としても利用することは可能ですので、開業時という最も資金調達が厳しい時期に事業用のために新たな備品を購入することは極力避けるべきであると言えます。

上記で挙げている3つのどの形態でエステサロンを開業するとしても、開業当初は資金面での余裕は例え日本政策金融公庫などの金融機関から創業融資を受けていたとしても資金面において厳しいことには何ら変わりはありません。

ですから、必要性が低く予算を削ったとしてもお客様に提供するサービスの質の低下には繋がらない部分に関しては徹底的にコストカットをしていくことが事業を軌道に乗せるポイントであると言えるでしょう。

高度な施術メニューを提供する場合には開業資金の高騰に注意

また、施術に必要な道具や器具類が高価なメニューで開業する場合はもう少し多めに開業資金が必要になってきます。
2つ例を挙げてどの程度の資金が必要かを確認しておきましょう。

◆痩身メニュー
女性だけでナック男性にも広がっている痩身ニーズの高まりから個人のエステサロンでも痩身メニューを取り入れる店舗が増加傾向にあるようです。
痩身メニューを本格的な機会を導入してお客様に提供する場合には、必要となる痩身機器の金額がおおよそ1台が40万円程度になっています。

◆脱毛メニュー
痩身メニューだけでなく、脱毛を行う個人のエステサロンも増えてきていますが、脱毛機器は、1台が250万円程度と痩身機器と比較しても必要資金がさらに高額となってきます。

あなたも当然だと思いますが、どのエステサロンも新規で開業する場合には既存のエステサロンとサービスの差別化を図ろうと、いろいろと施術メニューを考えることになるでしょう。

しかし差別化を図ろうという考えばかりが暴走してしまい高額な機械の必要な施術メニューを開業当初から計画すると必要な資金が予想以上に高額になってしまう危険性が高くなります。

実際にどの施術メニューを導入してお客様にサービスを行うことが最適なのかは、あなたの準備できる資金とも照らし合わせて事前に十分に考えるようにしてください。

既存のエステサロンと差別化を図ることは大切なことですが、あなたが調達できる資金から考えてみて分不相応な規模で投資を行ってしまうと毎月の※1運転資金(月間売り上げが例えゼロであろうが毎月必ず支払いが必要となる費用のことで、固定費とも呼ばれます)の支払いがエステサロンの経営を必然的に圧迫することになってきます。

※1運転資金(固定費)にはどのようなものがあるか理解しよう

・人件費(従業員の給料)
・賃貸物件の場合には賃貸料
・創業融資などお金を借りている場合には毎月の返済資金
・水道光熱費などの公共料金

このようなことを考慮して、開業当初からあなたの思い描く理想の施術メニューを導入するのではなく、現在のあなたの施術技能から最もお客様にアピールができ、また満足していただけると確信できるサービスの中からライバルとなる既存のエステサロンとの差別化が可能なものを施術メニューの中心として取り入れるようにすると、コストパフォーマンスの面から考えてもより効果的であると言えるのではないでしょうか。

内装費用はこだわれば金額は天井知らず!!

自分でエステサロンを開業しようという方はあなたも含めて内装やインテリアなどのお店の内部の見え方に理想像があることと思います。
理想像を持つことは決して悪いことではありませんが、内装やインテリアにこだわり始めると必要となる資金に際限がなくなってしまう可能性が高くなるので非常に注意が必要であると言えるでしょう。

口コミと折り込みチラシの効果はどのようなもの?

更に、広告宣伝費も場合によっては必要となってきます。
個人のエステサロンは口コミで集客できるようになることが大切ですので、できることならば、広告宣伝費に、大切な資金を使う必要がないのが理想と言えます。
そのためにも、開業当初は友人や知人をお誘いし、最高に満足していただくことで、お友達を紹介してもらえるように最大限の努力をすることが重要です。

実際に個人サロンの中には広告費をかけず、口コミだけで繁盛店に成長したケースも数多く存在しています。
もちろん運転資金に多少でも余裕のある方は、ホームページを作成したり、地域の情報誌(コミュニティペーパー)や新聞の折り込みチラシで集客するのも良いでしょう。
ただ、新聞の折り込みチラシにお金をかける場合には、折り込みチラシの反応率がどの程度の割合であるかを理解したうえで行うようにしてください。

理解せずに新聞の折り込みチラシに高額な費用をかけ続けてしまうと効果が何もないのにお金だかがいつの間にか尽きてしまったということにもなりかねないのです。

お店のホームページは必須であると考えよう

インターネットがインフラとなり、SNSの活用が活発な現在では個人開業のエステサロンであったとしてもホームページを開設することは営業ツールとして必須事項だと考えていかなければいけないでしょう。

ホームページにお金をかけるのはと躊躇する方もいるかもしれませんが、ホームページは1度作成して公開して定期的に更新をしていけば、24時間365日あなたのエステサロンを紹介してくれる有能な営業ツールとなるわけです。

それでも、どうしてもホームページにお金はかけられない状況にあるのであれば、開業当初は無料で利用できるブログサービスを活用することでお店のPRを欠かさないようにしましょう。

無料で利用できるブログサービスは多くのものが提供されていますが、数も多いですし、自分流に何でもカスタマイズが可能なホームページと違って制限がかかっていますので、なるべく早くブログサービスを利用していても、同時並行してホームページを公開することが大切であるということは忘れないでいてください。

ただ、友人、知人が少ない方には費用はかかっても広告媒体を利用することが近道かもれませんね。

地味だけど効果もあるポスティングチラシ

アナログな広告方法としては、ポスティングチラシを投函することも方法としては考えられるでしょう。
ポスティングチラシの場合には、投函後にいきなり効果が大きくでることはないでしょうが、継続することで成果が期待できるコストのあまりかからない集客法の一つです。

チラシの作成も、『ラクスル』などのネットで完結する格安印刷サービスを利用すれば、凝らないデザインのチラシであれば1万円程度の費用で数千枚の印刷が可能ですので、ポスティングを自分でするのであれば、費用としてはかなり抑えられると思います。

このように自宅でエステサロンを開業する場合にかかる開業資金としては必要最低限であれば数十万円程度に抑えることも可能ですが、開業資金だけではなく、実際に開業してエステサロンを維持していくための運転資金も考える必要がありますので忘れないようにしましょう。

 

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