友達と一緒に独立・起業したら1年ちょいで仲間割れ~創業期の採用の心構えや教え

ポイント
  1. 小学校の大親友4名で起業するも、起業から1年4か月で創業メンバー1人失踪。失踪の2つの原因。
  2. 創業期における人の採用の仕方や心構えについて
  3. 縁故採用を多用した理由

目次 [非表示]

起業から1年4か月で創業メンバー1人と仲間割れ

先にご紹介の通り、弊社は小学校の幼馴染4名で創業をしています。
創業時23歳で、既に12年以上の付き合いのあるメンバーだったこともあり、絶対にケンカなどないと思っていました。

周りの大人からは、絶対にケンカするのでやめたほうがよいとしか言われませんでした。

結果どうなったかと言うと、
誰しもが想像をしていなかった創業メンバー馬場の失踪でした。

創業メンバーの中でも、盛り上げ役で、一番人懐っこく、他の創業メンバー全員が一番仲の良かった男でした。
2010年8月27日の創業→2012年1月5日に辞表が来ました。(馬場の実際の辞表は後半に添付しています。)
馬場の失踪は仲間割れといえば仲間割れなんだと思います。

わかりやすくケンカをしたり、ぶつかり合ったり、お金で揉めたというような仲間割れではなく、
会社や事業の成長の仲で誰でもどこでも生じる普遍的な問題によって仲間割れとなったのだと思います。

2011年の1年間で何とか成長のきっかけをつかみ、
会社としてお客様が右肩上がり、ぐんぐん増えている中での出来事でした。

馬場の失踪の理由は大きく2つあり、これから、友達と一緒に会社をやろうと思っている人や、
友達を誘って起業しようと思っている人の参考にしてください。

①創業期特有のマルチタスクや業務への適性を考慮できなかったこと

創業期において会社は仕事をなかなか選ぶことができません。これは会社としても個人としてもだと思います。
特に、僕たちのような若く、専門性や技術のないメンバーであればなおさらでした。

また、僕たちの場合には、創業から7か月間は、全く売上がなく、何とかして売上を出さねばという状況でした。
起死回生のサービスを2011年2月より開始し、その後、お客様からのお問い合わせを月間100件近くいただくようになっていました。

基本的に創業メンバー全員、比較的能力が高く、どんどんお客様が増えても、自然と効率的な方法を自ら編み出し、キャパシティーに余裕をつくりという、自分PDCAを回していました。

業務フローや1人1人の能力や適性といったことは全然議論になっていませんでした。
皆、ある程度自然とこなしてしまっていたんです。そのため問題が表面化しませんでした。
創業者なので想いが強く、長時間労働も全くいとわないので、そこそこできてしまう。でも、これは普通の従業員では絶対にできないことです。

誰にでもできることであり、皆できていると勝手に思っていました。
これが勘違いだったわけです。

お客様からのお問い合わせの数は倍々で増える一方で、TELを切れば、すぐにまたTELが鳴るという状況でした。
失踪した馬場は創業メンバーで一番人当りが良いナイスガイでした。ただ、創業メンバーの中で一番デスクワークを苦手にしていました。

恐らく一般平均よりも苦手で、今となっては本当に苦手で絶対に任せてはいけないタイプだったということに気が付いています。
そんなことにすら気づかず、馬場個人で担当の受け持ち案件が30件近くあり、業務管理は各個人にほぼ紐づいていました。
ちょくちょくミスがあるなとはなんとなく思っていたものの、とにかく全てのメンバーが忙しく、
また、同じ創業メンバーであるため自分で何とかするだろうと思っていたこともあり、このことが問題を深くしていました。

2011年12月終わり。決定的な事件が起きました。
馬場の担当案件で、決定的なミスがあり、関係の良かったお客様から大きなクレームを受けました。
電話対応していた馬場ですが、徐々に震えはじめ(申し訳なさと、お客様からのクレームのストレスなど)、TELを切る直前には少し泣いていました。
TELを切るや否や、全てが爆発し、電話を壁に投げつけました。それほどにめちゃめちゃ悔しかったのだと思います。
※ただこの時、他の創業メンバーは馬場をかばわず馬場にキレました。理由は電話が壊れたどうするんだということですw電話は売上の生命線でしたから。
僕たちも普段一番温厚な馬場のこの出来事で、ようやく本人の限界を既に大きく突破していることに気が付きました。

創業期には適正に応じた仕事量や内容を、適切に振り分けることは困難なため、誰かにひずみが生まれる可能性が高いということです。

②他の創業メンバーへの思いやりの欠如

当時の状況はお客様がどんどん増え、会社の売上も月商0円から一気に500万円程度まで成長をはじめていました。
しかし、それまでの7か月売上0だったことや、会社の成長を優先したこともあり、創業メンバーは本当に最低限の報酬でやりくりをしていました。

報酬は当時、給与として出せる金額を4人で割っていました。

そのため働きや、出している結果にほとんど関係なかったわけです。
馬場はとにかく仲間想いだったこともあり、自分が迷惑をかけているという気持ちで、給与も圧倒的に低い中、周りと同じ給与を、また、周りに自分の給与を渡すべきだと考えていたそうです。

とにかく忙しすぎて、誰しもが余裕なんてありませんでしたし、仲間を励ますといったような感覚すらありませんでした。
それは、若くしての起業であったこと、4人とも皆が共同経営者だと思っていたこと、数字が伸びていてよかったと思っていたことがあります。
会社の急成長に対して、一緒に始めた仲間の状態に対して、メンタル、物理的な健康面などに配慮できていなかったわけです。

馬場が辞表を出した理由は、大きくは上記の2点です。

創業メンバーの実際の辞表と仲間割れ当時の心境

結局は馬場の失踪は、創業メンバーの力・経験のなさが生んだ出来事だったと思います。
本当に何も知らず、経験をしていない僕たちだったので、全てのことがはじめで、感覚として何とかなるだろうとか、根性・努力で補えるという気持ちでした。
馬場が送ってきた実際の辞表(メールで送ってくるあたりに若気の常識のなさを感じますよねw2012年の仕事はじめの日に出社をしませんでした。)

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※取り立てと書いていますが、馬場に創業メンバーがお金を貸していただけですw
※ちなみに馬場という男は本当にすごい奴です。

辞表提出後に、自らベンチャーを創業するも数か月で倒産。

ベンチャー失敗の原因もまとめています

その後、ウェイビーに再びジョイン。
パッション担当役員としてウェイビーにパッションを注入しています。

起業当時に失踪をした創業メンバーに苦悩や悩みを聞いてみた

当時の自分は、とにかくがむしゃらだった。しかし、とにかく何も上手くいかなかった。(ゼロではないが)
起業、就職、起業と、一連の流れで学んだことは、何が本当に苦手で何が本当に得意なのか気づくことができたこと。
そして何よりも仲間の大切さも学ぶことが出来た。

起業に対する思いと絆は最も重要。
今まで決して気づくことのなかった、自分自身の本質的な役割を見出すために、非常に貴重な体験となった。

会社で自分自身の役割を見出すことが出来なければ、当然会社に残ることなど出来ない。
当時、何が自分に出来るのか?についてもっと深く真剣に考え、それを踏まえて仲間とコミュニケーションを取るべきだったと、今となっては思うことができる。

起業して、仲間と上手くいかなくて辞めていく人間は多い。
しかし、少しでも思いとどまり、何が大切で、何が自分に出来るのか?についてもっと深く真剣に考えることが出来れば、物事は変わっていくかもしれない。

失踪をした馬場のインタビューも合わせてお読みください。
独立・開業をともにするも「失踪」した創業メンバーが語る起業の真実

初の採用は友達を縁故で雇う

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爆発的な成長をしはじめており、会社として採用が課題となっていました。馬場が抜けたこともあり、早く人を確保する必要があったのです。
そんな中、高校大学の友人で須藤という男がいました。

高校時代はさほど仲がよいわけではなく、同じクラスでたまに話す程度の関係でした。FBで、会社を退職し、アメリカに短期語学留学に行きますと投稿していました。
一見するとカッコいいステップアップのための投稿ですが、恐らくただ会社を辞めて、暇なので何となくアメリカに行っているだけだろうと直感が働きました。

須藤にすぐにFBでメッセをし、会社にこないかと誘うと、入社がすぐに決定しました。(案の定、ただ暇をしていましたw)
須藤は友達の興した会社で働くことになったわけです。

※創業者のあなたのまわりにも必ずいると思います。学生時代の友人や知り合いで、就職したもののすぐに会社を辞めてプラプラしている奴が。

創業メンバー以外で初の取締役になった男からみる起業・ベンチャー企業とは

須藤は創業メンバーにはない、良い意味でのサラリーマン感がありました。創業メンバーしか知らなかった僕たちにはとても新鮮なことでした。
須藤が入ったおかけで、相対的に自分達の生産性や能力というのを確認することができました

また今後のメンバーに求めてよいラインのようなものにも気が付くことができました。
創業メンバー特有の感覚や働き方(圧倒的な当時者意識と、365日24時間働く、仕事=全て)でないメンバーがジョインしたことで、少しだけ、これからの採用や常識や当たり前の感覚を感じ始めました。

いわゆる一般感覚ですね。

良い・悪いの問題でなく、創業者とその後にジョインしてくるメンバーは色々なことが決定的に違うということです。そのことを創業者は知るべきです。
須藤はウェイビーにジョインしてもう5年です。入社から3年くらいで役員になっています。

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