前回のStepメールで、社員自身が、自ら行動して成長に至れるような情報を示すアドバイスをすることをお話ししました。
このアドバイスをすることが相手を動かすことになるのですが、その前提として社員の状況を把握する必要があります。
社員の言動から『仕事が分かっていない』『真面目に仕事をしていない』と見えるかもしれません。
しかし、社員からすれば『どんな仕事やり方が良いのか迷っている』『どの仕事から手を付けたら良いか分からない』と悩みや課題があって、仕事が進んでいないことも考えられます。
経営者が見ている状況から、一方的な見方でアドバイスをしたりダメ出しをしては、社員は行動することができません。
まずは、なぜ社員が現状のような行動をしているのか、その背景を探ります。
例えば「先日頼んだ書類の作成は、何処まで進んでいる?」「なぜそのような進捗率なのか、理由を聞かせてくれる?」などの問いかけをして、社員の状況を聞き出します。
このような問いかけをすることで社員は、何処まで知っているのか?何が分からないで、仕事が滞っているのか?を把握し、アドバイスをしていきます。
経営者が一方的に「〇〇しなきゃだめだ。」「なぜ、××が出来ていなんだ。」と指摘しても、社員にそれを実行する知識が無いとか技術が無いことで、仕事が止まっている可能性が非常に多いのです。
社員は、経営者程の経験がありません。それゆえ、経営者は依頼することについて社員がどこまで知っているのか、どこまでできるのかを把握したうえで社員を動かすことが必要です。
このようなお話をすると、自分でやった方が早いと思われるかもしれません。
しかし、社員に仕事の経験をさせなければ、いつまでたっても経営者が求めるスキルは身に付きません。
社員に仕事を覚えて欲しい、成長して欲しいと思うのであれば、社員の状況を把握し、アドバイスをしながら、社員を動かしていきましょう。 社員の状況把握が、社員を動かすコツです。