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【第24回】シニア起業で勝ち組になる秘訣〜大企業と中小企業の経営風土の違い

ポイント
  1. 主な顧問先となる中小企業オーナー社長の気質
  2. 大企業と中小企業の違い
  3. 出身会社名をアピールしない

目次 [非表示]

大企業と中小企業の経営風土の違い

主な顧問先となる中小企業経営者は、オーナー社長がほとんどです。どのような特徴があるか見ていきましょう。

「顧問」や「コンサルタント」はオーナー社長からみれば、戦国時代の「参謀」のような存在です。大名から見込まれて招聘され戦略を指南する、諸国を渡り歩く「オンリーワン」人材なのです。今風に言えば「フリーランス」「フリーランサー」です。特定の企業や団体、組織に専従せず、自らの才覚や技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主或いは法人代表者です。

一方、オーナー社長は「直感力、判断力、行動力」で成り上がった人です。かたや大企業出身者は「記憶力、理解力、集中力」を得意として、組織内で成り上がった人材です。オーナー社長は、その知見、ノウハウ、スキルを採り入れ自社を活性化させ発展させようと望んでいます。
 

<オーナー社長に気に入られるコツ>

・さりげなくアピールせよ

・上から目線はダメ

・オーナー社長は専制君主、自分より上の者はいらない

せっかく獲得した顧問契約も、クライアントの組織や幹部社員に適応できないと顧問業務が失敗に終わることが多いのです。それは大企業の組織風土に染まったまま、中小企業の組織風土を十分理解せず、顧問に就任した結果なのです。

特に中小企業側では大企業出身者、特に中高年齢者を受け入れたくないと思っていることを無視するわけにはいいきません。オーナー社長に気に入られ突然顧問として落下傘のように天から地へ降り立ったような存在である自分であることに気付く必要があります。

何ごとにも「上から目線」で考えたり、発言してはいませんか。中小企業では率先垂範が好まれます。顧問先である中小企業の特徴、組織風土を理解し、特に大企業組織との違いを意識しながら、研究し、大企業的思考風土から自ら脱却していく努力が必要です。

顧問先のオーナー社長が求めているのは、あなたではないのです。あなたに求めているものは、あなたが長年にわたる大手企業の勤務経験で身に付けた、職務遂行上のノウハウとスキルであり、これまでに培った人脈情報(或いは売り込み先の顧客情報)なのです。それらをプロパー社員(生え抜きの人材)に移植してほしいということなのです。

移植を終えたあなたは企業にとっては無用の存在になります。だから、顧問契約の期間は一般に4~5年が限度なのです。これでは困ります。ではどうすればいいでしょうか。一刻も早く、オーナー社長と価値観を同一にし、協力し合い、事業発展に貢献することにより、その功績を認めてもらい右腕に成り上がることです。

そのために、ここで【顧問三禁句】と【未来(運)をひらく言葉】を紹介します。あなたが「余人をもって替えがたい人材」になるための行動指針にしてください。

【顧問三禁句】

以後、使わないようにしましょう
・忙しい
・一生懸命
・頑張る

※すべての人が、つねに忙しく、一生懸命、頑張っているのです。
あなただけが例外ではないのです。アピール度ゼロの言葉です。これは面接時の三禁句でもあります。

【運をひらくことば】

不言実行し、輝く未来を掴みましょう
・骨身を惜しまず汗をかく
・寝食を忘れて働く
・人一倍努力する

※文字通り「裸一貫」から成り上がったオーナー社長と価値観が共有できる言葉です。面接時も多用して契約を勝ち取りましょう。レジメ(履歴書・キャリキャリア式職務経歴書)制作にも使いましょう。もちろん、事業案内にもこれらキーワードを有効に使いましょう。

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大企業(含む:子会社及び関連会社)の組織風土

顧問先のほとんどは中小企業になります。オーナー社長とは意気投合でたとしても、その中小企業の幹部連中は大企業出身者を受け入れたくないと思っている事実があります。

なぜでしょうか?

大企業の組織風土に染まった、すなわち「大企業病にかかった患者」は中小企業には必要な人材ではないのです。でもなぜ顧問の助言や指導を受けるのでしょうか。それは大企業・大組織の仕事のやり方についてのノウハウ・スキルと人脈・取引先(自社製品やサービスの売り込み先)情報が欲しいのです。

さらに、中小企業には新卒者がなかなか来てくれないということも理由の一つです。以下に述べるような大企業の組織風土が大企業病をつくっています。大企業の組織風土を研究することによって病巣が分かれば対応の仕方も分かってきます。

大企業病として次のような症状があげられます。

・上から目線の話ぶり
・評論家的仕事ぶり
・中小企業らしい幅広い業務ができない
・中小企業の従業員との意識ギャップが大きい
・プライドが高く使いづらい
・「二言目には、前の会社では、元の会社では、〇〇では・・・」
 ※このような人を「前野さん、元野君、出羽守」と呼びます← 中小企業従業員の陰口です。

大企業の組織風土要約

①人材(質・量)
・質量ともに多い
・組織で仕事をする
・若いときは力仕事、以後は頭脳仕事

②仕事の方針決定
・組織で仕事をしている
・稟議制度、合議制度が一般的

③経営者
・資本と経営の分離が行われている
・社長在任期間は4~6年と比較的短い
・サラリーマン経営者が多い、2年ごとに選任される

④従業員との関係
・従業員は社員
・組織で仕事をするために、経営者は従業員全員を知らない

⑤従業員の能力把握
・組織で仕事をしているので、組織の長(直属上司)が中心となる

⑥仕事の規模
・会社全体として大規模

⑦個人の仕事の規模
・従業員の個々の仕事は歯車の一つ
・従事した仕事しか知らない場合が多い

⑧仕事の専門性
・スペシャリストとゼネラリストどちらかの選択が行われる
・職種間異動あり

⑨繁忙度
・個々人の仕事がはっきりしている・自分で計画的に仕事を行うことが可能

⑩給与水準
・比較的高い

⑪福利厚生
・充実している

⑫休暇制度
・週休二日制度、有給休暇制度、長期連続休暇制度等あり

⑬学閥・派閥
・あり

中小企業の組織風土

これから顧問先となる中小企業の組織風土を知ることは、自薦他薦の顧問の売り込みライバルと戦い抜くのにどうしても必要です。前記のような大企業の組織風土を知った上で、嫌われる大企業病患者でなくて、本当に中小企業が必要としている人材は何か?

あなたにとって最適な中小企業に最短期間で顧問契約を成就するために、かつそのオーナー社長が望む改革をやり抜くためにはどのような人材が歓迎されるか?

そのようなことをしっかり研究してください。筆者の体験では、銀行出向者は着任早々オーナー社長にヒアリングし、社の問題点を洗い出しましょうといって従業員へアンケートをする者がいるが、従業員はまたかとうんざりしていることに気付きません。オーナー社長は書面ではなくて現場の人間とひざを突き合わせて、ホンネを聞き出してほしいと口には出さないが思っているのに気づかない。片道切符で来ているので帰る場所がなく双方が苦労しているのが実情でした。

こういう現実を知っていれば売り込みの科白がおのずと湧いてくるものです。迫力ある売り込み面談となります。それには体験談をいくつか簡潔にプレゼンできるよう用意しておく必要があります。

おなじく、レジメ(履歴書とキャリア式職務経歴書のこと)の冒頭の書き出しに、或いは自己紹介の第一声に、私は大企業で有名な「●●株式会社の出身で・・・」などと辞めた会社をとくとくと口にする者が大勢いますが、オーナー社長からすれば「それがなんだ」という気持ちで黙って聞いています。即「これだけの人間か」と値踏みされてしまいます。「まだ大企業意識が抜けきれていないな。出身会社の名を借りなければならないほど自身にウリがないのか。ちょっとうちにはムリだな」と評価されてしまいます。

「顧問」は「うちの人間」という意識になってもらわねば仕事はうまく運ぶことはできないからです。この場合は例えば「大手自動車メーカーで〇〇分野を主として関連の●○分野、●○分野など幅広く奥深く知見及び実績を積んでまいりました。御社とは業界が異なりますが、応用力、展開力には自信をもっております」。

さらに「当時はたくさんの協力会社の力を結集して○○という大規模プロジェクトを完遂しました。協力会社の社長の人となりはじめ中堅企業の独特の社風や経営の仕方などよく理解しているつもりです」。相手は興に乗ってきたら「ところでどちらの会社にお勤めでしたか」と聞いてくるものです。それまで麗々しく出身会社名をアピールしないこと。これが売り込みの極意です。

中小企業の組織風土要約

①人材(質・量)
・質量ともに乏しい・個人で仕事をする
・すべて自分でやる(誰もやってくれない)

②仕事の方針決定
・個人で仕事をしている・社長がすべてを決める
・社長による朝令暮改は日常茶飯事、判断に論理性、一貫性などない
・スピードが優先、柔軟性が要求され、素早い決断が要求される

③経営者
・資本と経営は一体、オーナー経営者、株主は社長
・社長在任期間は無期限、一生つき合う覚悟が必要
・100人100様の特性を持つ・95%が同族経営

④従業員との関係
・従業員は使用人と思っている
・個人で仕事をするために、経営者は従業員全員を知っている

⑤従業員の能力把握
・社長が中心となって仕事をしている
・経営者が従業員全体の能力を把握している

⑥仕事の規模
・会社全体としては大きくない・特定分野で特徴を出すことが多い

⑦個人の仕事の規模
・自主性を出して、大きな仕事をする

⑧仕事の専門性
・スペシャリストが求められている
・同時にゼネラリストとしての動きも要求されている
・職種間異動なし、ほとんどそのままの仕事

⑨繁忙度
・個々人の仕事が多く、
・かつ業務の範囲が明確でなく、個々人の能力により仕事が決まる
・したがってかなり多忙となる

⑩給与水準
・低い

⑪福利厚生
・未整備・ただし、社長の一存で実施される

⑫休暇制度
・週休二日制度、その他の制度は充実していない
・制度はあっても休んでいると評価が落ちる(権利ばかりを主張すると嫌われる)

⑬学閥・派閥
・ない。あるのは社長派のみ
・ただし、社長対社長の息子、社長対会長等がある場合がある

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著者プロフィール

白根陸夫

白根陸夫

自分らしく働き生涯現役で活躍するための「顧問塾」主宰 株式会社キャリア・ブレーン 代表取締役 プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー® エイジング・アドバイザー®/認定エグゼクティブ・コーチ 人材能力開発・雇用創造支援(業)日本におけるキャリア形成のパイオニア。 「生涯現役」を全うするための、独創的で最強のノウハウを提供しています。 日系・外資系企業数社を経験し、人事・総務並びに関連業務に関する豊かな経験と知識を蓄積。その間、社会保険労務士、産業カウンセラー、行政書士等多数の資格を取得。株式会社キャリア・ブレーン設立後、再就職支援サービスとキャリア・カウンセリングを数多く実施。アウトプレースメントビジネス立ち上げのコンサルティングの実績も豊富。 就職・転職ノウハウを確立した本邦における第一人者である。(外資系アウトプレースメント会社の日本での立ち上げ6社にノウハウを提供) 1996(平成8)年8月、株式会社キャリア・ブレーン設立、代表取締役に就任。2000(平成12)年8月、NPO/特定非営利活動法人 日本プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー協会を設立。理事長に就任。 2008(平成20)年11月、NPO/特定非営利活動法人日本エイジング・アドバイザー協会を設立。理事長に就任。