カイロプラクティックサロンを開業するには!?
- カイロプラクティックサロンの仕事・ビジネスモデル
- カイロプラクティックサロンの開業を徹底解説
- カイロプラクティックサロンの売上と利益の仕組みを徹底解説
最近話題のカイロプラクティック、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師と混同されるケースもありますが、その範囲は治療だけに留まらず、予防医学も含めた第3の医療として大きな注目を集めている業界です。
もう一つ、注目を集める理由として挙げられるのは、短期間で技術を習得できる点です。
例えば、鍼灸や整体は平均1年の研修期間を要しますが、カイロプラクティックは約10日間の研修で開業が可能となります。
つまり、OLやサラリーマン、あるいは専業主婦(主夫)の方々は、仕事を続けながら、家事をこなしながらカイロプラクティックサロンを開業することも十分可能なわけです。いわゆる週末起業が可能なのも、この業界の特徴といえるでしょう。
開業には様々なリスクを伴いますので、従来の仕事を続けながら開業できる点は大きなアドバンテージです。
このように大変魅力的なカイロプラクティックサロンですが、「どうすれば技術を習得できるの?」、「実際に開業するには?」など、既に開業されている方へのインタビューを元にいろいろと調べてみました。
カイロプラクティックサロンのビジネスモデルは大きく2つです。
・施術
・物販
施術は1回で〇〇円、物販は治療用商品を販売して〇〇円となります。
と言うことは、イメージとして、こんな感じでしょうか。
・施術料 → 風邪の症状を診てもらった際の診察料
・物販代 → 風邪薬代
ただ、風邪の症状を診てもらった場合は大体、風邪薬を処方されますが、カイロプラクティックにおいては必ず物販が発生するわけではなく、あくまで「患者の症状に応じて」ということになります。
それでは施術料っていくらなんでしょうか。
開業当初は概ね1回(20~30分)で5000円前後というケースが多いようです。
項目 | 初期投資額(円) | |
設備備品 | 治療用マット | 150,000 |
骨格模型など | 100,000 | |
パソコン・ソフト一式 | 300,000 | |
インターネット等工事費 | 50,000 | |
開業費 | ホームページ制作費 | 200,000 |
運転資金 | 100,000 | |
合計 | 900,000 |
※事務所およびオフィス機器・会社設立費用は除く。
項目 | 初年度(円) | 2年目(円) | 3年目(円) | |
売上 | 施術料 | 1,000,000 | 2,000,000 | 4,000,000 |
物販 | 1,000,000 | 2,000,000 | 4,000,000 | |
売上合計 | 2,000,000 | 4,000,000 | 8,000,000 | |
経費 | 加盟団体年会費 | 20,000 | 20,000 | 20,000 |
損害保険 | 15,000 | 15,000 | 15,000 | |
広告費 | 240,000 | 120,000 | 120,000 | |
通信費 | 240,000 | 240,000 | 240,000 | |
その他 | 360,000 | 360,000 | 360,000 | |
営業利益 | 1,125,000 | 3,245,000 | 7,245,000 |
※人件費は除く。上記シミュレーションはあくまで一例です。
項目 | ランク |
安定性 | B |
成長性 | B |
収益性 | B |
実現性 | A |
競合性 | B |
※業種ごとにAからCの3段階で助っ人編集部の格付担当(元信用調査会社出身)のランキング
考察は最後に記載。
日本カイロプラクティック連合会のホームページを見ると、カイロプラクティックの本場アメリカでは18の専門学校があり、約6万人のカイロプラクターが活動し、年間延べ2700万人の方々へのケアを提案しているとのことです。
一方、日本ではまだまだ認知度が低い面も否めません。しかし、高齢化社会、健康寿命、リハビリなどカイロプラクティックと密接な関係にあるキーワードがますます注目されてくることは想像に難くないでしょう。
カイロプラクティックは身体に直接触れる施術であることからも、見よう見まねで行えるものではありません。ただ、セミナープログラムも整備されているので誰でもカイロプラクターになることができます。
カイロプラクターになるための一例は以下のとおりです。
※詳細は今回お話をうかがった「カイロプラクティックエステサロンinfini」のウェブサイトをご覧下さい。
この3ステップを踏むことで開業に必要な知識・技術を習得することができます。
なお、更なる技術向上を目指す方には中級、上級スクールもあります。
カイロプラクティックサロンを開業するためには専用の店舗が必要なのでしょうか。それとも自宅開業が可能なのでしょうか。
結論から言うと、自宅開業が可能です。開業当初の様々なリスクを考慮すると自宅開業の方がベターかもしれません。
ただ、お越しになる患者は治療目的はもちろんですが、サロンならではの快適な空間を求めるケースもあるため、自宅とは言え、より清潔感のある部屋作りには注意を払う必要があります。
最近はプライベートサロンという概念が広まっています。自宅、あるいは専用の店舗での開業であっても、敢えて屋号や店舗名を掲示せず、一見すると普通の家やマンションの一室といった形態で営業しているケースです。
施術ができるのはあくまで開業した方、一人であるケースがほとんどなので、施術できる人数にも自ずと限界があります。また、患者サイドから見ても、第三者の目を気にせず、より安心して治療に専念できるというメリットがあるのかもしれません。
一方、あまりに誇大な掲示はしないものの、多くの方々の目に触れる機会を増やすという考えのもと、開業しているケースもあるでしょう。ホームページやSNSを活用するケースがこれに該当します。カイロプラクティックという言葉の認知度を上げることにも貢献できるでしょう。
いずれも、どちらが正解という性格のものではありませんが、考え方の選択肢として知っておくのも良いでしょう。